『桃太郎侍』(ももたろうざむらい)は、はじめ1940年(昭和15年)から合同新聞(現在の山陽新聞)に連載され翌年秋に出版された山手樹一郎の時代小説である。(尾崎秀樹、山手樹一郎文学の位置、桃太郎侍文庫版後書き、春陽堂書店、2007)春陽文庫版(春陽堂書店刊)が現在は入手可能であるが、過去には富士見時代小説文庫、桃園文庫などからも刊行されている。その義侠心から讃州丸亀藩の江戸家老・神島伊織の娘である百合の危機を救った、名は「桃太郎」姓は「鬼退治」と自称した若い男は、江戸の陋巷に育ち今もお化け長屋に暮らす浪人侍だが、これが神島父娘の仕える丸亀藩主若木家の若君である新之助と瓜二つの容貌の持ち主。折りしもその丸亀藩では国許で藩主が体調を崩しており、後継者問題が持ち上がっていた。しかも、嫡子として跡取りに定められていた新之助とは別に、国家老・鷲塚主膳の妹が産んだ万之助という庶子がおり、これを担ぎ上げようとする鷲塚一派によってお家騒動の様相を呈していた。神島伊織と新之助は国許に乗り込んで鷲塚一派を一掃しようと決意したが、鷲塚一派に機先を制され新之助が逆に毒を盛られて昏倒してしまう。公儀に届け出た江戸出発の日取は迫っており、事態に窮した神島父娘は「桃太郎」に若木新之助の替え玉となっての丸亀行きを依頼する。かくて、計らずも若木家のお家騒動に巻き込まれた「桃太郎」は、神島父娘や新之助派の藩士たちには自身の素性を隠したまま若君の替え玉として、鷲塚配下の陰謀家・伊賀半九郎率いる刺客たちと戦いながら東海道を下り、様々な陰謀・危機を潜り抜けて丸亀に向かい、ついには鷲塚一派を倒してお家騒動を収め、再び江戸の陋巷に戻ってゆく。原作小説についてはイギリスのアンソニー・ホープの1894年の小説『ゼンダ城の虜』を最初のモチーフとして、舞台設定を江戸時代の大名家のお家騒動に置き換えたもので、勧善懲悪と貴種流離譚の体裁を持つ物語である。この小説を原作にした時代劇映画、テレビドラマ、劇画、舞台公演があるが、それぞれに設定・物語展開が大きく異なり、原作に比較的準拠している内容のものから、換骨奪胎とも言える内容のものまで存在する。讃岐丸亀藩では国家老鷲塚主膳が娘に生ませた藩主の庶子萬之助を次期藩主に据えようと陰謀を巡らせていた。毒を盛られ重体となった藩主嫡男新之助に代えてお家騒動に対抗するため江戸家老に白羽の矢が立てられたのは、長屋住まいの素浪人桃太郎。新之助に瓜二つの彼は、実は生まれてすぐ引き離された双子の弟だった…。浅草蔵前通りを着流しの雪駄ばきで歩いて行く浪人者--桃太郎と名乗る無類の剣の使い手である。桃太郎は若木家若殿新之助と双生児だったが、双児を忌む武家の風習から里子に出され、成人してもそんな武家のならわしを蔑み何人にも仕官しようとはしなかった。若木家では大殿の病気をよいことに、次席家老の鷲塚が新之助を退け妾腹の子万太郎を擁して藩の実権を握ろうと企み、陰謀家伊賀半九郎に策を練らせていた。それを知った江戸家老の伊織は若殿が菩提寺に参詣するその足で帰国を願おうと考え、娘の百合を通じて桃太郎に若殿の道中の護衛を依頼した。桃太郎の正体を知らない半九郎もまた、女スリ小鈴を使って彼を味方に引き入れようとしていた。江戸の修羅王 夜の向島堤で、黒覆面の一団に襲われている武家娘を若侍が助けた。お化け長屋の居候で桃太郎と名のる不思議な若侍だ。武家娘は丸亀藩江戸家老神島伊織の娘百合だった。仕置家老鷲塚主膳と讃岐守の愛妾お梅の方が結託したお家のっとりを謀む陰謀ののろしが江戸屋敷の新之助君にまで及び、黒覆面の一団も主膳がさし向けた刺客だという。白昼の蔵前通りで、女スリと責められる小鈴を救った若い浪人。この桃太郎と名乗る男は、讃岐十万石若木家の若殿新之介の弟であった。桃太郎は大名の家に生れたが新之介と双生児であったため早くから里子に出され市井で育った。成人してからも、悠々自適の生活を楽しんでいた。しかし、その頃故郷若木藩では、家老鷲塚主膳の作謀で、正嫡新之助を退け、妾腹の子万太郎を、その位につけようとしていた。その懐刀である伊賀半九郎は、よくその策を練っていた。これを知った江戸家老神島伊織は、一挙に事態を解決せんと急いで帰国しようとした。その護衛役に娘の百合の命の恩人、桃太郎に頼もうとした。三船プロのテレビドラマ制作第一号作品。全26話。武田薬品工業の一社提供。2008年3月より時代劇専門チャンネルで放映された。14話までは原作に準じているが、15話以降は各話完結型のロードムービー形式の話になっている。高橋英樹の当たり役として大人気を博し、その放映期間は延べ5年に及んだ。このため現在、『桃太郎侍』と言えば、この高橋英樹版を指す場合がほとんどである。高橋英樹版(日本テレビ)の劇中で流れる劇伴(BGM)は、作曲家・木下忠司の手に依るものだが、同じく木下忠司が手掛けた『長谷川伸シリーズ』(1972年、NET・東映制作)や『破れ傘刀舟悪人狩り』(1974年 - 1977年、NET・三船プロダクション制作)の劇中BGMも流用される形で使用されている。桃太郎が悪人を倒す際の数え歌が、象徴的である。1976年10月3日~1981年9月27日(全258話)浅草聖天裏お化け長屋で養生指南を営む浪人、桃太郎。双子を忌む武家の習いからこの境遇にあるが、実は大目付のちに若年寄・松平備前守の弟、松平鶴次郎である。市井の暮らしを送る彼だが、庶民が権力に蹂躙された時、鬼退治の剣を振るう。桃太郎の正体が田沼意次の一子・伊織となっており、「父の悪事のつぐないとして、世のため人のために生きなければならない運命」という母の遺言により、時に剣を振るう。のちに将軍徳川家治の双子の弟であることが判明する。季夏と冬季と言う配下の伊賀くのいちが居る。
出典:wikipedia
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