『ロボット刑事』(ロボットけいじ)とは1973年(昭和48年)4月5日から同年9月27日までフジテレビ系で毎週木曜日19:00 - 19:30に全26話が放送された、東映製作の特撮テレビ番組、およびこれと同時期に『週刊少年マガジン』で連載されていた石森章太郎作の漫画。本番組のタイトルは『ロボット刑事』だが、主題歌でタイトルと主人公名を繋げて「ロボット刑事K」と歌われているため『ロボット刑事K』と誤解される場合もある。捜査用ロボットK(ケー)と人間の刑事たちのチームによる犯罪組織バドーの事件の捜査を通し、最後に敵のロボットと戦闘モードのKの戦いを描く。フジテレビ系で初めて放送された、石ノ森章太郎原作の特撮番組。石森はデザインといくつかのアイディアの寄与、および漫画版の執筆に留まり、実質的な原作者は東映のスタッフたちである。JAC初の単独アクション担当作品でもある。変身ヒーローがブームだった当時としては珍しい、人間体を持たず変身もしないヒーローを主人公とする。本作を企画した平山亨によると、「僕はひねている性分なので、あえて変身しないヒーローをつくってみた」とのことである。企画書には「変身ブームの次はロボットブーム」と記されており、前年に放送開始した『マジンガーZ』の人気も意識していたものとされ、初期案ではKが合体する巨大ロボット・ファーザーの登場も予定されていた。また、この当時のヒーローでは珍しく必殺技として銃火器を使用するのも大きな特徴である。企画時の作品タイトルは『ロボット刑事K2』。その後、主人公の名前が変更されて「ロボット刑事J(ジョー)」となり、最終的にタイトルは『ロボット刑事』に決定した。Kの愛車の名が「ジョーカー」なのは、その名残である。当初、あるスタッフが「Kの頭に角をつけたい」と言い出し、造型デザインを担当していた高橋章が、石森とともに猛反対した。その際、石森は「それじゃペーソスが出ない」と主張し、高橋は「さすが作家だなあ」と感服したという。第1話の脚本はそれまでの平山亨のプロデュース作品と同様に伊上勝が担当したが、『仮面ライダーV3』や『イナズマン』などの執筆も並行していたため執筆総数は5本に留まった。パイロット監督は『仮面ライダー』終盤から生田スタジオ作品に参加し、『仮面ライダーV3』序盤も務めた奥中惇夫が平山からの要請により担当した。第19話・第20話では、前年に返還された沖縄でロケが行なわれている。これは、脚本を担当した上原正三(沖縄出身)をねぎらったものである。『テレビマガジン』誌上では、撮影で使用したカメレオマン、ナナツマン、ドクガスマンの着ぐるみが、読者に懸賞賞品としてプレゼントされた。ある夜、密室殺人事件が発生。それは人間にはとても不可能な状況での犯行だった。捜査する芝と新條の前に、一人の刑事が現れる。彼はロボットで自らをKと名乗り、犯人もロボットであることを告げる。事件の背後に、犯罪ロボットレンタル組織「バドー」が存在することが明らかになり、芝たちとK(人間とロボット)のチームの、バドーに対する戦いが始まった。警視庁の特別科学捜査室に配属された犯罪捜査用ロボット。高度な知性と人間並みの豊かな感情を併せ持ち、ポエムも書く。古い(慣用的な)意味でのフェミニストでもあり、バドーのアンドロイドであっても女性には手をかけない。感情の変化に伴って両眼の色も変化し、平常時は黄色、怒った時や戦闘時は赤、悲しい時は青となる。通常は黄色いハンチング帽に赤いブレザー姿(トレンチコートを羽織ることもある)だが、バドーの犯罪ロボットと戦う時は「ゴー!」の掛け声とともに脱ぎ捨て、通常時の5倍の戦闘力を発揮する。右胸のロボット破壊銃が武器。第22話でバドーに対抗するために強化改造され、頭部には機関砲、肩にミサイルが装備された。それ以降は「ブローアップ!」の声とともに両眼が銀色となって全身が赤く変化し、戦闘モードに入る。ジャンプ力は30メートル。重力・気圧調整回路を搭載しており、水深1000メートルの深海や火星の大気内でも活動可能。動力は原子エネルギーであり、巨大要塞マザーの額や内部で両耳から補給される。目の視覚回路は世界最高性能のスペクトル分析装置が内蔵されているが、破壊された場合は交換に24時間かかる。敵に応じて内部の部品を交換でき、第8話でカミナリマンのサンダービームを逆転させる逆流コイルを内蔵したほか、第14話では両眼の視光レーダーを交換することでガンリキマンの光線に対抗した。さまざまな特殊能力を持ったロボットを犯罪者にレンタルし、利益を上げることを目的とする犯罪組織。のちに、それが世界征服のための資金調達であったことが判明する。ほとんどの場合、単に「バドー」と略称される。従来の悪の組織と大きく違う点として、犯罪行為はあくまで「ビジネス」として行なわれていることが挙げられる。バドーのロボットは「殺人(犯罪)セールスマン」として犯罪を目論む者の前に現れ、人間には遂行困難な犯罪を代行する契約を交わし、成功の暁には「その犯罪によって得られた利益の半分」を報酬として要求する。契約を守る依頼人に対しては極めて紳士的であり、失敗した場合のアフターサービスとして無報酬で脱獄に協力したほか、次回の犯行の軍資金を与えたこともあった。ただし、契約不履行は絶対に許されず、報酬の支払いを惜しんで背信行為に走った者は犯罪によって得た利益の全てを没収されたうえ、命で償うことになる。当時の特撮作品の出演声優は、テアトル・エコー、もしくは東京俳優生活協同組合に所属している場合が多いが、本作ではアニメでの実績が多い青二プロダクションが担当している。また、オープニングでクレジットされているゲスト声優名が、第19、20話を除いた全話で誤表記されていた。中には永井一郎(第2話)やはせさん治(第7話)のように、実際には本編に出演していない声優もクレジットされている。ほかテレビシリーズのDVDには収録されなかったが、2007年12月7日に発売された「東映特撮ヒーロー THE MOVIE BOX」や、2009年10月21日に発売された「東映特撮ヒーロー THE MOVIE Vol.2」および、2011年10月21日に発売された「復刻! 東映まんがまつり 1973年夏」に収録されている。2008年3月24日に『とことん! 石ノ森章太郎 第二夜』(BS2)で放送された。すべて東映ビデオより発売。『週刊少年マガジン』1973年1号から、テレビ版第1話の放送に約3か月先行して連載開始、同年41号まで掲載された。『仮面ライダー』や『人造人間キカイダー』同様、テレビ版とのタイアップ漫画であり、テレビ版の放映終了に合わせて漫画も終了した。テレビ版の路線変更や主役交代を受けて当初のテーマを貫徹できなかった『ライダー』や『キカイダー』と違い、作品のテーマは一貫している。石ノ森自身、この作品の世界観を気に入っており、漫画版について「テレビ版で描けない部分をあえて漫画版で描いた」、「出来には満足している」と語っている。テレビ版と漫画版では細部に食い違いはあるが、石ノ森が語っているように互いに補完する要素があり、合わせてみると、より深く世界観を理解できるようになっている。テレビドラマとの相違を中心に記す。
出典:wikipedia
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