株式会社マイクロエース ("MICRO ACE")は、埼玉県蕨市に本社を置く鉄道模型・プラモデルメーカーである。かつてはプラモデルを主製品としていたが、1990年代後半以降は鉄道模型が主製品となっている。プラモデルは旧製品の再生産を継続しているのみである。マイクロエースの名称は元来、有井製作所の鉄道模型部門の統轄会社の会社名であり、のちに有井製作所に吸収された同社のNゲージ鉄道模型のブランドとして使用されていたものだった。プラモデル・鉄道模型以外では日用雑貨の製造も手がけていた。1963年9月1日板橋区仲宿に創業。プラスチック成型加工業を行う。1966年に株式会社へ改組し、株式会社有井製作所 (アリイ) となる。以後プラモデル製造を中心として事業展開。1980年以降、Nゲージ鉄道模型へ本格的に参入。1996年以降、中国生産のNゲージ鉄道模型の展開が開始される。2004年に新設の子会社である株式会社マイクロエースに事業を移管し、「マイクロエース」が新たな社名となった。親会社である株式会社有井製作所はプラモデル製造業から撤退した現在も不動産賃貸業の会社として存続している。プラモデルの分野では、超時空シリーズなど、キャラクター模型メーカーとして愛好者に広く認知されているが、他社製の金型を使用した再生産品を中心に飛行機、艦船、自動車、鉄道車両、扇風機などのスケールモデルも多数発売している。有井製作所(アリイ)時代は世間の流行に合わせてキットを開発する傾向が強く、駄菓子屋的感覚で製品の質よりもタイムリーさを狙った物が多かった。1980年代のガンプラブーム時には、セル画やオリジナルストーリーブック(ミニサイズの漫画)が付属した『ザ★アニメージ』シリーズ、1984年頃にCMなどで話題になったエリマキトカゲやラッコといった動物、1990年の湾岸戦争直後のパトリオット・スカッドミサイルのシリーズなどをリリースしていた。1987年にフジテレビのバラエティ番組『笑っていいとも』や『オレたちひょうきん族』の番組中で流行った吉永小百合の歌・『奈良の春日野』を元にした、尻からプラスチック玉のフンを出すマンガチックな鹿の模型「鹿のフン」を発売。当時多くのメーカーがキャラクターモデルの販売不振によるダメージを残しており、バンダイ以外でキャラクターモデルやオリジナルモデルを新規開発するメーカーは稀であり、アリイが流行に敏感でフットワークの軽いメーカーだったことを示す典型的な製品である。2010年現在もプラモデルは継続販売されている。現在の製品はLS、オオタキなどかつて倒産・廃業したメーカーから購入した金型を再利用し、自社製品として発売したものが主である。代表的なシリーズとして、旧LSの1/32オーナーズクラブやワールドフェイマス1/144ジェットファイターシリーズがある。ジェットファイターシリーズ等一部の製品については公式サイトでも紹介されており、商品展開が確認できる。鉄道模型とは異なり、社名変更後もパッケージのメーカーロゴは「アリイ」のままで販売されていたが、2006年頃から順次「マイクロエース」に変えられている。キットにはバリや欠け、歪みなど、製造工程上の問題が他社製品より多く見られる。元となる金型は製造後20年以上経過した物が多く経年による劣化があるが、それを差し引いても金型のメンテナンス状況の悪さが指摘される。2013年からは倒産した河合商会の情景キットを引き継ぎ、自社「マイクロエース」ブランドでの販売を開始した。鉄道模型の分野では1980年に倒産した「しなのマイクロ」を傘下に収め、「マイクロエース」と改称し鉄道模型に本格的に進出Nゲージ製品の発売を行い、EF64 1000番台やEF71、ED78形といった国鉄電気機関車や、185系電車、10系軽量客車などを製品化した。いずれも総じてプロポーションが良く、特に10系客車は当時の大手各社の製品を凌駕するほどの緻密かつ繊細なディティール再現で高く評価された。しかし、1980年代半ば以降長らく新製品の発売がなく、再生産もほとんどない休眠状態が続いていた。そのため、会社自体も有井製作所に統合され、マイクロエースの名称のみが有井製作所の鉄道模型のブランド名として残る形となった。その後、有井製作所は1990年代に中国生産のアメリカ車両を発売し、1996年頃から日本型鉄道模型製品の発売を再開。自社では企画・発売のみを行い、設計製造は中国のメーカーに委託するようになった。機関車などは単品販売が多いが、電車などはセット販売が多いのが特徴である。会社名が正式に「マイクロエース」となった後の現在も鉄道模型ユーザーの間で「有井」と呼ばれる事が多く、中には略して「アリ」、一部電子掲示板では「蟻」という充て字で語られる事も多い。2006年にはマイクロエース10周年として、10周年記念モデルも発売された。これはマイクロエースが新製品の発売を再開した1996年から起算したものであり、実際には2006年時点で「マイクロエース」ブランドは25年以上の歴史があった。一時期レールや制御機器なども発売していたが、2010年現在は車両と車両ケース類のみが発売されている。同社の鉄道模型製品は直流二線式で、Nゲージは縮尺1/150・軌間9mm (新幹線関連のみ縮尺1/160) が、16番ゲージは縮尺1/80・軌間16.5mmが採用されている。
出典:wikipedia
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