プリン塩基(プリンえんき、)は、プリン骨格を持った塩基である。つまり、プリン環を基本骨格とする生体物質で核酸あるいはアルカロイドの塩基性物質である。プリン体(プリンたい)とも総称される。核酸塩基であるアデニン(図1.2)、グアニン(図1.2)などヌクレオシド/ヌクレオチド以外にもNADやFADの成分として、あるいはプリンアルカロイドのカフェイン(図1.7)、テオブロミン(図1.6)などが知られている。食品中では旨味の成分であり、核酸中に多く含まれる。そのため細胞数の多いもの、細胞分裂の盛んな組織に多く存在する。プリン体の多い食品としては、以下のものが挙げられる。なお日本ではビール会社の宣伝などもあって「プリン体=酒類」というイメージが強いかも知れない。しかし、アルコール飲料に関しては含有量の多いビールでも3.3mg/100mlから16.6mg/100ml程度と他の食品に比べても格段高いものではない。特に焼酎などの蒸留酒に関しては1mg/100ml以下である。ただし、特に痛風との関わりでプリン体の含有量がクローズアップされるが、プリン体の多少に関わらずアルコール飲料の摂取は尿酸値を上昇させ結果的に多くのプリン体を摂取したのと同等になる為、アルコール摂取は少ない方が好ましい。また、菓子のプリン(和製英語)はスペルが異なり無関係である。高尿酸血症、痛風#疫学を参照プリン代謝は核酸塩基の同化作用という意味合いの他、特に陸棲の動物においては、尿素を生成するオルニチン回路と共に体内の過剰な窒素の排泄作用においても重要である。したがって、プリン代謝には、核酸の新生経路(de novo pathway)および核酸のサルベージ経路 () の他に尿酸合成を介して尿素(図1の8)を生成する経路が知られている。プリン塩基の生合成には、新生経路(デノボ経路、de novo pathway)とサルベージ経路の二系統のプリン塩基合成経路が存在する。新生経路は5-ホスホ-α-D-リボシル二リン酸を出発物質として、グルタミン、グリシン、アスパラギン酸からリボースリン酸上にプリン骨格を構築し、中間体のイノシン酸を生成する。イノシン酸からは、酵素によりアスパラギン酸由来のアミノ基が導入されて、アデニル酸(AMP)が、グルタミン由来のアミノ基が導入されて、グアニル酸(GMP)が生成する。一方、アデニンホスホリボシルトランスフェラーゼ () やヒポキサンチン‐リボースリン酸転移酸素により、分解されたプリン塩基からヌクレオチドを再生するサルベージ経路からも生合成される。イノシン酸からヒポキサンチン-グアニンホスホリボシルトランスフェラーゼによって生成するヒポキサンチン(図1の4)はサルベージ経路で再生される一方、キサンチンオキシダーゼ()により尿酸(図1の8)が生成される。尿素排泄型の動物においては尿酸はいくつかの酵素によりアラントインを経由して尿素まで分解される。プリン塩基を持つ代表的なプリンヌクレオシドおよびプリンヌクレオチドの一覧を次に示す。
出典:wikipedia
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