伊賀市(いがし)は、三重県の北西部に位置する都市である。京都・奈良や伊勢を結ぶ奈良街道・伊賀街道・初瀬街道を有し、古来より都(飛鳥、奈良、京都など)に隣接する地域として、また、交通の要衝として、江戸時代には藤堂家の城下町や伊勢神宮への参宮者の宿場町として栄えてきた。地理的・歴史的背景から京・大和文化の影響を強く受けながらも独自の文化を醸成している。特に旧上野市にあたる市の中心部は歴史資産を早くから観光資源化することに成功したため、伊賀忍者の里、松尾芭蕉生誕の地として知られるようになり、昭和初期に再築された上野城や忍者屋敷、芭蕉翁生家、鍵屋の辻、だんじり会館などの観光名所を有し、特産品に伊賀組紐がある。また、市街地は戦災による破壊を免れ、小京都のひとつに数えられる。東京都の上野と区別するために、伊賀上野と呼ばれることがほとんどである。近年は郊外の複数の温泉施設や、豊かな自然環境の中で農業体験やキャンプ等ができる伊賀の里モクモク手づくりファームも人気を集めている。大阪と名古屋の中間に位置し、市の中心部まで双方から自動車で約1時間30分と比較的近いことから、大阪・名古屋方面からの観光客が多い。北に隣接する滋賀県甲賀市とは、伊賀と甲賀に因み忍術対決が行われる。負けた市は勝った市のPRポスターを1年間掲示することになっている。2007年3月の対決では伊賀市、2007年11月の対決では甲賀市がいずれも市長による直接対決で勝利している。三重県の北西部に位置する。北東部を鈴鹿山系、南西部を大和高原(室生火山群)、南東部を布引山系に囲まれた盆地(上野盆地)である。低地・台地は少なく、丘陵地が多い。淀川水系に属する木津川の上流域であり(ただし、旧伊賀町の一ツ家地区は鈴鹿川水系に属する加太川の上流域である)、滋賀県や奈良県、京都府に接することから、三重県を東海地方に分類する場合においても名張市を含む伊賀地域は近畿地方(関西地方)として扱われることもある。いずれも木津川水系。夏の蒸し暑さと冬の底冷えや一日の寒暖差が特徴で、典型的な内陸性気候であるが、太平洋側気候や瀬戸内海式気候に含める場合もある。1月の平均気温が3.2℃で、三重県内では最も寒さの厳しい地域であり、年降水量は県内で最も少ない。夏は場所によっては40℃を超えたという記録がある。強い冬型の気圧配置になると甲賀方面からの雪雲の影響で大雪に見舞われることがある。年間を通じて霧が多く発生する。気象区分は名張市とともに「三重県>北中部>伊賀」に分類される。伊賀市成立以前の年表は、伊賀市の新設合併に関するもののみ記載。旧市町村や旧郡の記事も参照。製造業をはじめとする工場が多いため、総人口に対する外国人登録者数の割合は高い。国籍としては、ブラジル・ペルー・中国・韓国が多い。2004年11月1日の伊賀市成立と同時に制定されている。市長:岡本栄 任期:2012年11月21日から2016年11月20日任期:2013年4月1日から2017年3月31日その結果、現職16人、新人7人、元職1人が当選。現職6人は落選した。党派別当選者数は公明3、共産1、社民1、無所属192014年4月7日更新※なお、衆議院議員選挙の選挙区は「三重県第1区」、三重県議会議員選挙の選挙区は「伊賀市選挙区」(定数:3)、となっている。地域では関西弁の一種である伊賀弁という方言が使用されている。名阪国道の上野東インターチェンジから市街地へ向かう方には「忍者の里いがうえの ようおこし(ようこそ)」、市街地から上野東インターチェンジへ向かう方には「またきてだーこ(また来て頂戴)」という伊賀弁の書かれた看板が、それぞれ立てられている。町村制施行時の町村単位を区域として、「××地区」と呼ばれている。行政側が概ね地区単位に「地区市民センター」を整備しており、住民自治協議会という組織が組織されている。現在、住居表示上は存在しない地区も多い。旧町村の範囲を基本としているが、大規模団地造成等のため地区割が変更されているケースも一部存在する。伊賀市成立時に、住所表示は原則として、旧市町村の町名・字名が踏襲されている(【例】上野市朝日ヶ丘町→伊賀市朝日ヶ丘町)。ただし、次のとおり例外がある。旧上野市役所が市役所本庁舎に、それ以外の旧町村役場が支所となっている。伊賀市役所本庁舎(南庁舎)は耐震基準を満たしておらず、老朽化が進んでいる。そのため内保博仁市長時代に建て替えが決定し、現在地での新築に向け計画が進んでいた。このため北庁舎は取り壊された。2012年11月、坂倉準三が設計した市役所庁舎の保存運動を行っていた岡本栄が市長に当選すると計画を白紙撤回し、2013年に現庁舎から2.5km離れた三重県伊賀庁舎の隣接地への建設を表明した。これに対して上野商工会議所の木津龍平会頭らは現在地での建て替えを主張し、2014年2月に住民投票条例制定を目指して7,180人の署名を集めた。この署名は書類不備のため無効とされたが、岡本市長自らが住民投票条例案を提出、可決された。同年8月24日、現在地か移転かを問う住民投票が実施されるも、条例で「50%未満では住民投票は不成立」と規定されていたため、投票率42.51%で開票されなかった。これを受けて、市長は9月議会に庁舎移転を提案することとなり、9月11日に賛成16人、反対8人で庁舎移転は可決された。ところが、2014年12月24日の伊賀市議会12月定例会で、一般会計補正予算案に計上された南庁舎活用計画策定予算を削除する議員提案がなされ、賛成20人、反対3人で可決され、予断を許さない状況が続いている。なお、計画されている新庁舎は、三重県伊賀庁舎隣接地に7階建て延べ約15,000mである。新庁舎へ移転した後の庁舎は、図書館や美術館などからなる複合施設として利用し、現行の伊賀市上野図書館を芭蕉翁記念館とする構想がある。地理的に名古屋と大阪の中間に位置することから、特に名阪国道の物流利便性を受け、名阪国道沿いへの工場立地等が増加している。市では、農業を基幹産業として位置づけているが、農業就業者の高齢化・後継者や担い手の不足・採算性の悪化等により、競争力のある産業として維持することが難しい状況となっている。サービス業を中心に就業者割合が高まっており、観光関連産業の活性化が望まれている。2010年国勢調査によると、伊賀市に在住する51877人の15歳以上就業・就学者の8割にあたる40281人が市内で就業・就学しており、県内の名張市への通勤・通学者は3362人、津市への通勤・通学者は971人、北勢地区への通勤・通学者は747人、滋賀県甲賀地区への通勤・通学者は640人である。大都市への通勤・通学者は、大阪市が807人、名古屋市が121人となっている。市街地に大型総合ショッピング施設が集中している。古くは都市銀行も存在したが、銀行は地方銀行、信用金庫のみである。なお、地域的に、近畿地方に本店を置く地方銀行の支店も存在する。(2012年12月現在)※伊賀市内の郵便番号は以下の通り。市町村合併により、旧町村部の商工会は合併したが、商工会議所との合併には到っていない。伊賀医師会と名賀医師会の2つの医師会がある。現在市では校区再編を行い、統廃合の検討を行っている。現在市では校区再編を行い、統廃合を検討している。JR関西本線と伊賀鉄道伊賀線は単線であるが、市域の南部には近鉄大阪線が走り、その沿線(旧青山町)には大阪方面への通勤者向けに開発された住宅地がある。伊賀鉄道伊賀線には漫画家の松本零士がデザインした忍者をペイントした忍者列車が運行され、鉄道ファンのみならず観光客らの人気を集めている。この路線は、近鉄伊賀線時代に再三、廃止または管理移行に関する提案・協議が行われていた。中心となる駅は伊賀上野駅ではなく、上野市駅である。合併前の市名のままであるが変更はされていない。なお、表形式の近距離きっぷ運賃表があり、かつ、名古屋駅・金山駅と大阪環状線の全駅が100km以内となる駅は全国で伊賀上野駅だけである。名阪国道(国道25号)(無料)が東名阪自動車道・西名阪自動車道と直結しているため、旧上野市市街地からは鉄道よりは高速道路の利用の方が利便性が高く、大阪および名古屋まで約1時間30分で到達できる。このことが経済の発展に微妙な影響を与えている。また、雪が降るとチェーン規制を実施することがある。2009年3月20日に新名神高速道路の甲南IC(滋賀県甲賀市)が新設したことで、北陸方面や草津・京都方面から一般道路経由で行くより、短時間で行けるようになった。国道163号線によって津市へと移動することができる。旧青山町からは名張市からつながる国道165号を以って、津市へと移動することができる。この際、青山峠を超える必要があるが、秋から冬にかけては濃霧におおわれる日が多く、また路面が凍結することもあるため時間帯によっては注意が必要となる。青山町区間は片側一車線でありながら、林業等に利用されるトラックが登坂の際徐行することも多いため、国道165号のボトルネックとなっている。上野市駅前から大阪(梅田・新大阪)、名古屋(名鉄バスセンター)、天理へのバス路線があり、それぞれへ約1時間30分で到達できる。戦災による被害をほとんど受けなかったため名所旧跡は多い。ただし、天正伊賀の乱による徹底的な破壊により、それ以前の建物等は少ない。東部に広がる山地はドライブや別荘地などに使われ、関西や東海地域の避暑地としての評価が高い。室生赤目青山国定公園の一角を占める地域では雄大な山岳の自然や植物相を見ることができる。観光協会については、旧市町村単位で残っており、合併には到っていない。この他、2008年2月7日に仮想世界「Second Life」において、忍者の体験型テーマパークをオープンさせている。
出典:wikipedia
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