ブロームウントフォス BV 141 (Blohm und Voss BV 141) は第二次世界大戦中のドイツ空軍試作偵察機である。設計者は、リヒャルト・フォークト博士。実際に飛行した航空機の中で、最も左右非対称の機体として有名である。双ブーム式の機体から片方のブームを取り去り、主翼の位置をオフセットさせたような形状をしている。このような形状は、ドイツ航空省の要求である「良好な視界を持つ単発三座偵察機」を実現するためのものであった。初飛行は1938年2月25日に行われ、1940年までに、BV 141 V1~V3の3機の試作機と、BV 141 A-0型評価機が5機、合計8機が作成された。非対称の形態にもかかわらず、安定性、操縦性には大きな問題はなかったとされる。しかし、搭載したBMW 132Nエンジンが低出力であったことと、油圧系統に問題を抱えていたことから、競合相手のフォッケウルフ Fw 189が採用されることとなった。Fw 189は、速度・航続距離ともBV 141に劣り、さらに単発であることが航空省の要求であったにもかかわらず、それを無視した双発機であった。その後も開発は続行され、1941年1月に改良型のB-0型が初飛行に成功した。この機体は、エンジンをBMW 801に強化し、水平尾翼を左側にオフセットさせたものである。今日、「BV 141」として知られている機体は、このB-0型およびB-1型である。しかし、結局はB型も大規模な量産は行われなかった。BMW801エンジンは信頼性が低く、オーバーヒートが頻発した。また、油圧系統の問題も解決されないままであった。先行量産型B-0型と量産型B-1型は共に10機ずつしか生産されていない。フォークト博士は、BV 141が失敗に終わった後も、ドイツ空軍に対して多種多彩な非対称機を提案している。しかし、それらの機体はどれも飛行することなく終戦を迎えている。また、このBv141の形状から、爆撃機としてBv194も計画されたが、こちらは実機が一機も完成せず、計画だけで終わっている。出典:航空情報編集部編 「第2次大戦ドイツ軍用機の全貌」 1965年、酣燈社、145頁
出典:wikipedia
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