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泉州市

泉州市(せんしゅうし)は中華人民共和国福建省に位置する地級市である。かつては海上交易の中心地として繁栄し、マルコ・ポーロはこの都市(ザイトン、イタリア語:、閩南語:)の繁栄を記録に残している。泉州は別名鯉城、刺桐、温陵とも言い、福建省東南部にある。市内に載雲山脈があり、晋江川が流れる。近隣の都市としては、約150キロメートル北東の福州、75キロメートル南西の廈門などが挙げられる。夏・商代には揚州に属した。周代にはと呼ばれた。春秋時代(前770年-前403年)に、越(前600年-前334年)の領土となった。戦国時代(前475年-前221年)になると、前306年に楚が越を滅ぼし、百越の土地に越人が流れ込み閩越(前333年-前110年)が成立。秦代(前221年-前207年)の前222年に閩中郡を設置、開発が行われこの土地に本格的な行政区が設定された。260年(永安3年)に呉により東安県(現在の南安市)が設置された。西晋(265年-316年)末に発生した中原地区の戦乱(八王の乱)により中原より移民が多く流入し、中原の先進的な技術や文化をこの地に伝えている。梁の天監年間(502年-519年)には南安郡の郡治が設置された。南北朝時代には陳(557年-589年)により閩州が設置された。589年に隋が泉州と改称した。606年に閩州に戻され、607年に建安郡と改称されて郡制が施行された。唐代(618年-907年)に州制が施行されると700年(久視元年)に武栄州が設置され、711年(景雲2年)に再び泉州と改称され現在までこの名称が使用されている。唐代にはベトナムやインド、アラビア半島にまで及ぶ海上交易ルートが確立し、明州や広州と並ぶ貿易港となった。760年のや、878年のの影響で、西方への国際貿易が泉州や福州に集中した。909年に王審知が福州で閩国を建国。しかし、その後の内乱で福州の治安が悪くなると、泉州に国際貿易が集中するようになった。1279年に崖山の戦いで南宋(1127年-1279年)が滅亡すると、元朝(1271年-1368年)に協力したアラブ人の蒲寿庚が重用され港湾都市として発展した。「陶磁の道(海のシルクロード)」の拠点として漢人のほかにもアラブ人やペルシャ人などが居住する国際都市として発展し、『アラビアンナイト』にも「船乗りシンドバッド」の住む舞台として登場する事からも中世イスラム世界にも知られた都市であったことが推察され、またマルコ・ポーロの『東方見聞録』には「ザイトン」の名称で紹介されている。14世紀にはイブン・バットゥータも訪れている。明代(1368年-1644年)には海岸線の後退に伴い港湾都市としての機能が失われ、海上交易の中心地は長楽や廈門などに移行していった。一方で、永楽帝の治世の頃から、鄭和が当時南洋と呼ばれた東南アジアの(現フィリピン)、マジャパヒト王国(現インドネシア)、マラッカ王国(現マレーシア)との貿易を海賊から保護したため、南洋へ労働者として赴き、華僑、華人となった人も多くでた(南洋貿易)。泉州は琉球からの貿易船の指定港でもあり、商館「来遠駅(泉州琉球館)」があったが、1472年に福州に移った。現地では、南安、恵安、永春、晋江など、出身地ごとに同郷コミュニティーを作り、会館を建てて、経済的や人的サポートを行った。中には、ゴムのプランテーション、食品加工、新聞発行などで、財をなした者もいた。中華人民共和国成立後は行政改編が相次いだが、1986年1月に地級市としての泉州市が成立し現在に至っている。4市轄区、3県級市、5県が設置されている。安渓県は中国屈指の烏龍茶の産地であり、ほかにも晋江市などの靴(中国の3大産地の一つ)、石材、徳化県などの磁器(中国の3大産地の一つ)、永春県の酢(中国の4大名酢の一つ)などを有する。主に閩語の閩南語が話される。閩南語を用いた伝統芸能が盛んである。無形文化財に相当する「国家級非物質文化遺産」に指定されている「南音」、「泉州北管」、「泉州拍胸舞」、「梨園戯」、「高甲戯」(柯派)、「泉州提線木偶戯」、晋江布袋木偶戯(指人形劇)、恵安の石彫り、泉州花灯、徳化磁器の焼き物技術、恵安の女服飾、打城戯、五祖拳、水密隔艙福船製造技術、烏龍茶製造技術、閩南伝統民家建築技術、霊源の時茶、南安英都抜抜灯、蟳埔の漁村女性の習俗、泉州(李尭宝)刻紙(切り紙)、木の人形の頭の彫刻、安海嗦囉嗹の習俗などがある。国家級重点文物保護単位泉州博物館(豊沢区)中国閩台縁博物館(豊沢区)泉州海外交通史博物館(豊沢区)泉州華僑歴史博物館(豊沢区)泉州イスラム教博物館(豊沢区)下記の高等教育機関を有す

出典:wikipedia

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