海里(かいり、浬、)は、長さの計量単位であり、国際海里 (international nautical mile) の場合、正確に 1852 m である。元々は、地球上の緯度1分に相当する長さなので、海面上の長さや航海・航空距離などを表すのに便利であるために使われている。英語では、sea mile とも呼ばれる。海里は、国際単位系 (SI) に属さない。しかしその公式文書の「表8 その他の非SI単位 (non-SI units)」に掲げられている。「SI 単位による正確な定義が与えられ、通商、法律、又は特別な科学分野からの要請に対応するために、特定の状況で使用される単位」の一つであり、世界中で広く使われていることからSIと併用してもよい単位である。ただし、単位の定義を SI 単位(この場合はメートル)で与えなければならないとしている。日本の計量法体系では、「海面又は空中における長さの計量」に限定して使用を認めている( 項番1)。日本の計量法体系では、海里は「長さ」の単位であるが、国際単位系 (SI) の正式文書では「距離」の単位と記述されている。SIのフランス語版、英語版でも「長さ」(、)と「距離」(、)を使い分けている。意味は同一である。現在は、正確に1852メートルである国際海里 (international nautical mile) が世界中で使われている。この定義は、1929年にモナコで開かれた国際臨時水路会議 (International Extraordinary Hydrographic Conference):国際水路機関の会議)で採用された。アメリカは1954年に、イギリスは1970年に国際海里を採用した。1海里の10分の1を1ケーブル ("cable") といい、海事では一般的に使われている。毎時1海里の速度をノットという。すなわち、1ノットは、正確に 1852 m/h = 約 0.514 444 m/s である。また、航空会社が実施するマイレージサービスでの「マイル」は、陸上マイル(= 1609.344 m)ではなく海里のことである。航空での各種規定は海運の規定を援用しているものが多い。海里の単位記号には、いまだに国際的に承認された記号はなく,M, NM,Nm, nmi などが使用されている。これらの記号は、いずれも Nautical Mile の頭文字などを取ったものである。「国際文書第8版 (2006) 国際単位系 (SI)」の表8では、「M」を使っている。日本の計量法は、単位記号は「M 又は nm」と定めている(計量単位規則 別表第四(第2条関係)海面又は空中における長さの計量)。JIS規格 (JIS Z8000-3:2014 = ISO 80000-3:2006) は、海里の記号を定めていない。アメリカ合衆国においては、 Style Manual (GPO Style Manual) が「nmi」と定めている。このほか、航空関連の距離表記として nm が慣習的に用いられる。nm は国際単位系 (SI) では「ナノメートル」の単位記号であるが、両者のスケール差は1兆倍以上であり、使用される状況が全く異なるので、実用上で混同されることはまずない。日本では、「海上で使われる里」という意味で「カイリ」という言葉が作られ、「」という文字が作られた。当用漢字に「浬」が含まれなかったために、一時はカタカナで「カイリ」と書くことも行われたが、今日では由来に基づいて「海里」と書く。計量法では、「浬」の文字は認めていない。海里の元々の定義は、「地球上における緯度の1分角の弧長」だった。しかし、基準とする準拠楕円体が異なること、1分角の子午線弧長が緯度によって異なること、測量誤差などにより、さまざまな定義が生まれた。
出典:wikipedia
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