いて座(射手座、Sagittarius)は、黄道十二星座の第12星座で、トレミーの48星座の1つでもある。冬至点や銀河の中心がこの星座の領域にある。比較的明るい星は、射手の上半身に集中しており、下半身は4等星以下の暗い星ばかりである。その明るい星々であるγ星-δ星-λ星-φ星-σ星-τ星-ζ星-ε星をつないでできる星の並びを近年の英語圏では Teapot (ティーポット)と呼んでいる。δ星-φ星-ζ星-ε星が胴体、γ星-δ星-ε星が注ぎ口、γ星-δ星-λ星-φ星が蓋、φ星-σ星-τ星-ζ星が取っ手になる。この場合、ξ星-ο星-π星-ρ星がティースプーンになる。Teapot のうち前半部のγ星、δ星、ε星にη星を加えてできる四辺形は中国の二十八宿の第7宿箕宿である。アラビアでは al-Naʽām al-Wārid と呼ばれ、天の川の水を飲みに来たダチョウ(の一群)と見られていた。後半部のλ星-φ星-σ星-τ星-ζ星にμ星を加えると、枡を伏せた柄杓に見える。ここは二十八宿の第8宿斗宿である。北斗に対して「南斗」ともいい、南斗六星として知られている。英語圏でも Milk Dipper (ミルクディッパー)と呼ばれている。アラビアでは al-Naʽām al-Ṣādirah と呼ばれ。天の川の水を飲んで帰っていくダチョウ(の一群)と見られていた。南斗六星のうち、枡にあたるφ星-σ星-τ星-ζ星の4星はミボシ(箕星)と呼ばれていた。ε星、σ星の2つの2等星がある。固有名がついている星には、以下の星がある。固有名がついていない星の中で有名な星としては、以下の星がある。いて座は、銀河系の中心がある方向なので、天の川の密度はこの付近が最も濃い。写真で見ると、いて座には赤色をした多くの星雲がある事がわかる。また、星団も多く見られる。いて座の設定は古く、シュメール文明に起源を持つとするのが定説である。バビロニアのネブカドネザル1世時代(紀元前1300年頃)のものとされる境界石標には射手と馬ならぬサソリが合体し、さらに羽根を生やしている蠍人間として描かれている。アシュールバニパル時代にはパ・ビル・サグと呼ばれ、半人半馬で蠍の尾を持った姿で「ギルガメッシュの叙事詩」にも登場する。ラテン語名の略符は、かつては Sag, Sgr の2とおりがあったが、1928年に国際天文学連合によって、Sgr が正式なものとされた。ところが最近になって、英語圏の銀河天文学の研究者の間で廃れたはずの Sag が復活している。いて座矮小楕円銀河は "SagDEG" と略記される。いて座は、アルテミスから狩猟を学んだケンタウロスであるケイローンが弓を引く姿で親しまれている。ヘーラクレースが誤って放った毒矢が当たり、苦痛のためゼウスに死を願って聞き入れられ、彼の死を悼んで天に上げられて星座となったとする話が定説となっている。ヘレニズム期の解釈で語った偽エラトステネスは著書 "Καταστερισμοί" 『カタステリスモイ』において、この星座をケンタウロスと見る多数派とそうでない少数派がいると記している。ケンタウロスではないと主張する人たちの根拠として、ケンタウロス族は弓を使わないこと(但しローマ時代のコインには弓を引くケンタウロスが刻まれている)、星座の下半身が見えないことを挙げ、ケンタウロスではなくサテュロス(馬の足と獣の様な尾を持っている)としている。偽エラトステネスは、詩人のひとりの伝える話として、このサテュロスを弓を発明したクロトス(Crotus)と同定し、ケンタウロス説を否定している。クロトスは、ムーサイの乳母だったエウペーメー(Eupheme)の息子である。クロトスがサテュロスなのは、ヒュギーヌスによれば、彼の父がパーン(Pan)であるからだという。彼はしばしば、自分が発明した弓を持ち、馬に乗って狩りに出かけたという。クロトスは、ヘリコン山で共に暮らしたムーサたちの、彼の弓の技量を空で顕彰してほしいとの願いによって、ゼウスに頼んで星座にされたという。
出典:wikipedia
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