リチャード・エイベル・マスグレイブ(Richard Abel Musgrave、1910年12月14日 - 2007年1月15日) は、ドイツ生まれのアメリカの経済学者。専攻は財政学。ハーバード大学名誉教授。プロイセン王国のケーニヒシュタイン・イム・タウヌス(現ヘッセン州)で生まれた。父方の祖父はオックスフォード大学の教員だった言語学者のカール・アーベル (Carl Abel) である。ミュンヘン大学で学んだのち1933年にハイデルベルク大学を卒業し、同年に奨学金を得てアメリカに移住。1937年にハーバード大学でPh.D.を取得した。卒業後はワシントンD.C.の連邦準備銀行でエコノミストとして働いた後、1948年からミシガン大学で、1958年からはジョンズ・ホプキンス大学で教授として教え、1962年から1965年はプリンストン大学の教授を務めた。また1962年にはアメリカ経済学会の副会長となった。1965年、ハーバード大学の教授に就任した。1969年から1975年、『ザ・クォータリー・ジャーナル・オブ・エコノミックス』の編集長を務め、1978年にはアメリカ経済学会特別研究員および公共的財政国際研究所の名誉副会長に選ばれた。2007年、カリフォルニア州サンタクルーズで96歳で死去。マスグレイブの財政理論は、1930年代にハーバード大学で学んだ古典的財政論を基盤とするケインズ主義的な考えと、厚生経済学の理論に基づいたものである。財政政策の目標として所得の適正な分配、経済の安定、資源の効率的配分の3つ(言い換えると、配分・分配・安定の3つ)を挙げ、20世紀後半から21世紀初頭にかけてアメリカの正統派の財政学者として活動した。その考えは、1959年に出版した主著 "The Theory of Public Finance"(『財政理論』)に集約されている。その後、妻であるペギー・ブリュワー・マスグレイブとの共著『財政システム』(1969年)と『財政の理論と現実』(1973年、第3版1980年)によって制度面が補足されている。公共財論の展開から、予算決定制度とその背後にある政治の重要性など、広い視点を展開した。また、アラン・T・ピーコックと『財政理論の古典』(1958年)の著作集の編集にも携わった。
出典:wikipedia
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