七味唐辛子(しちみとうがらし)は、唐辛子を主とした香辛料を調合した日本の調味料(ミックススパイス)。しばしば、「七味(しちみ)」と略されることもある。七味唐辛子というのは上方風の名前であり、江戸・東京では七色唐辛子、七種唐辛子(なないろとうがらし)である。しばしば略して「なないろ」と言う。唐辛子は「とんがらし」とも発音される。唐辛子を主原料とし、七種類の香辛料を混ぜて作られることからその名がある。必ずしも同じ原料・また七種類の原料で作られるとは限らず、生産者によっては原料や種類数が違う。うどん・そば、味噌ラーメンなどの麺類や、牛丼、湯豆腐、水炊き、豚汁などの日本料理の薬味や汁の吸口として使われることが多い。主原料の唐辛子に各種の副原料を加えることで、風味をつけるとともに辛味をほどよく抑えている。調合に用いる副原料は生産者によって異なるが、以下がよく使用される。なお、ケシと麻の実は加熱による発芽防止処置が施されているが植えた場合稀に発芽する事もあり、実際に種子を取り出して栽培し摘発された事例も存在する。七味唐辛子は別名薬研堀(やげんぼり)とも呼ばれる。この名は、江戸時代にからしや中島徳右衛門(徳兵衛)が両国薬研堀にて漢方薬を参考にして作られ江戸名物になったことに由来する。東京・浅草寺門前「やげん堀(中島商店)」、京都・清水寺門前「七味家」、長野・善光寺門前「八幡屋礒五郎」などがオーソドックスである。やげん堀・七味家・八幡屋磯五郎の三者は、日本三大七味唐辛子と称されている。かつての七味唐辛子売りは、材料を別々の容器に入れておき、客の目の前で客の好みにあわせて調合した。材料を説明する口上がおもしろく、大道芸の一種ともなり、特に上手い者は興行師に雇われて演じることがあった。21世紀の初めにも、東京の一部の縁日の屋台の七味唐辛子売りで聴くことができる。現在でも店頭で客が好みの味に調合してもらうことができる販売店がある。原料の種類も七種に限らず、客の求めに応じて減じたり増したりできる。欧米などでも、日本食ブームによって、うどんや焼き鳥に伴う定番の調味料として認知が広まっている。日本の大手メーカー製品の入手も比較的容易であるが、国内の物とは内容物が異なる。これは、国内向け製品には麻の実が使われていることによる。オランダやカナダなど一般的に大麻に寛容な国では、麻の実が入った料理や麻の実を含んだ製品が売られている。しかし、場所や対象客を厳格に分別した店に限られており、日本のように麻の実が入った製品が子供でも購入できる一般の商店で食品として販売されることは決してない。自家消費用や邦人への土産用に国内仕様品を持ち込んだ場合、発覚すると没収や拘束起訴など法的処分を受ける可能性もあり、注意が必要である。そのため、ハウスやS&Bでは麻の実を含まない七味唐辛子を輸出専用に製造している。内容物は、唐辛子、陳皮、黒ゴマ、白ゴマ(ハウスでは金ゴマ)、山椒、生姜、青海苔の7種である。アルファベット表記は、ハウス製では"SHICHIMI TOGARASHI"、S&B製では"NANAMI TOGARASHI"となっている。後者は、"ICHIMI"と"SHICHIMI"の表記・発音の紛らわしさから起こる流通の混乱を避けるためである。また、S&B製の日本商品は「とうからし」と濁らないが、アルファベット表記では発音しやすさを考慮し"TOGARASHI"と濁っている。
出典:wikipedia
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