噴水(ふんすい)とは、池や湖などに設けられる水を噴出する装置、またはその噴出される水そのもののことである。広場や庭園、公園の装飾的設備として設けられることが多い。字義通りならば「水を噴出するもの」ということになるのだが、日本語における「噴水」は上方向への噴出という意味合いが強い。その一方で英語における“fountain”は、例えば公園などに置かれている水飲み場の蛇口や地表に自然に現れる湧水といった、人工的あるいは天然の泉の意味も含んでおり、噴出方向も必ずしも上方向となっている必要はないとされている。その意味では、ブリュッセルの小便小僧やシンガポールのマーライオンも噴水ということになる。噴き上げる仕組みとしては、伝統的なものでは落差を利用し水を噴き上げる構造となっているが、現在稼働しているものではモーターなどの動力とポンプで構成されるものが目立つ。形態としては、ただ上方に水を噴き上げるだけの単純なものもあれば、噴き上げる強さを変えられるもの、ノズルが可動式になっておりさまざまな噴水形状を作れるものも存在する。また噴水の階層を複数にしたもの(二段噴水・三段噴水)や、噴水の周囲をプールとして使用できるように造られたもの(噴水プール)も存在する。さらに、ライトアップ機能が付加されているものや、音楽に連動して噴き上げる水の形を変えられるよう機能構成されているものも存在する。なお、室内装飾品として卓上噴水や室内噴水というものもある。日本で最古とされる噴水は兼六園の噴水で、1861年に前田斉泰が金沢城内に作らせたものである。当然、動力は使われておらず、高低差を利用した位置エネルギーのみで動いている。その他、長崎公園の噴水も装飾噴水としては古いとされる。現在噴水の高さ日本一は、寒河江ダムにより形成された人造湖「月山湖」に於いて稼働している「月山大噴水」で、112mの高さまで噴き上げることが出来、世界でも第4位の高さを誇っている。このほか、滋賀県大津市の琵琶湖上(大津港沖合180m防波堤上)にて稼働している「びわこ花噴水」は、複数の放射噴水を横並びに構築することにより、横方向の長さで世界最大級の噴水をつくり出している。高く噴き上げられる噴水で有名なものとして、アメリカ合衆国のファウンテン・ヒルズ(約170m)、スイス・ジュネーヴの「ジェドー」(140m)が挙げられる。また、アメリカ・シカゴのグラント・パーク中心部で稼働しているバッキンガム噴水は、世界の噴水の中で10本の指に入るほどの水量(約5,700リットル)を誇り、アメリカで最も美しい噴水の1つと讃えられると同時に、1927年の完成と併せて今はなきルート66の起点として公認されたという逸話を有している他、ロシア・サンクトペテルブルクのペテルゴフに所在する「夏の宮殿」の庭園には150を超える噴水が据え付けられている。西ヨーロッパでは、バロック期に幾何学式庭園の隆盛と平行して、噴水が庭園を構成する主要な要素として盛んに設置されていく一方、いくつかの街には市内の飾りとして彫刻を付した噴水が設けられた。噴水に好んで用いられるモチーフには、ギリシア神話の海神やニンフを模したもののほか、各大陸の河をさまざまな民族衣装をまとった擬人像で表す、いわゆる「四大陸の泉」がある。1964年初めての東京五輪開催の2年後にあたる1966年、約10分の短編映画『水のデザイン』がリリースされた。これは、水処理専業最大手として知られる栗田工業(クリタ)の企画の下、東京シネマ(現・東京シネマ新社)の制作によりつくられたもので、映画が製作された昭和40年代初頭においてすでに稼働していた各地の噴水の数々がとりあげられている。その中には、東京・八重洲通りの車道の間に造られた風速に連動して高さを自動調節する噴水や、神戸市内に造られた、水の噴射をしないときにはノズルが水面下に隠れるよう造られた噴水などが含まれており、加えて現在は閉鎖された横浜ドリームランドに存在した音楽連動型噴水もとりあげられている。さらに、映画製作当時において当映画の企画者クリタが開発していた噴水技術のいくつか(浮沈型噴水など)も紹介されている。現在、当映画は科学映像館(NPO法人・科学映像館を支える会)のWebサイト上において無料公開されている。動力を使わず噴水を実現する方法として、ヘロンの噴水というものがある。古代ギリシャのヘロンという学者が考えたものであるが、原理が簡単で自作も可能であるために、現代において理科教育用として使われることがある。理科実験の一つのアンモニアの水への溶解度の高さを利用してフェノールフタレイン溶液を噴出させる実験は、アンモニアの噴水と呼ばれている。
出典:wikipedia
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