西九州線(にしきゅうしゅうせん)は、佐賀県西松浦郡有田町の有田駅から伊万里駅、たびら平戸口駅を経て、長崎県佐世保市の佐世保駅に至る松浦鉄道の鉄道路線である。旧国鉄特定地方交通線であった九州旅客鉄道(JR九州)松浦線(まつうらせん)を1988年に第三セクター鉄道に転換して開業した路線であり、北松浦半島を回る形で沿線市町を結んでいる。路線の半分は国道204号と並行して走っており、車窓から道路を見ることができる。また、佐世保中央駅と中佐世保駅の間の距離は200メートルで、鉄道線としては筑豊電気鉄道線黒崎駅前駅 - 西黒崎駅間と並んで日本で一番短い。佐世保市吉井町の福井川にかかっている福井川橋梁は、戦時中の鉄不足のために鉄の代わりに竹を用いて建設された可能性があり、2006年2月に工学院大学研究グループによって調査が行われたが竹は確認できなかった。しかし無いともいえないとしている。同年9月、文化審議会の答申により福井川橋梁を含む潜竜ヶ滝駅 - 吉井駅間のコンクリート橋梁3本が国の登録有形文化財になることが決まった。松浦線からの転換当初は有田駅 - 伊万里駅 - 佐世保駅( - 一部はJR佐世保線早岐駅)間の全線を通して運行される列車も存在したが、1992年7月15日改正で伊万里駅を境に運転系統が分かれ、同駅を跨いで運行する列車はなくなった。また特記ない限り単行(1両編成)の普通列車であり、後乗り前降り方式のワンマン運転が実施されている。この区間を運行する列車はすべて有田駅 - 伊万里駅間の運転で、1時間に1 - 2本程度運行されている。日中は1時間あたり伊万里駅 - 佐世保駅間運転の普通列車と、佐々駅 - 佐世保駅間運転の普通列車が1本ずつ、あわせて2本運転されている。朝夕には松浦駅・たびら平戸口駅始発・終着の列車も設定されている。佐世保駅に近づくにつれて本数が増え、伊万里駅 - たびら平戸口駅間は大半の時間帯で1時間あたり1本だが、佐々駅 - 佐世保駅間は日中は2 - 3本、ラッシュ時には最大5本運転される。朝夕の一部列車は2 - 4両に増結され、その場合は各車両前部に乗務員が乗務し、運賃収受やドア確認を行っている。佐々駅 - 佐世保駅間には4往復の快速列車が運行されている。上り(佐世保発)1本が夕方に運行される以外は、いずれも朝時間帯の運転である。停車駅は駅一覧の項を参照されたい。また、下り佐々発・上り伊万里行きの各1本は、佐世保駅からJR九州佐世保線に乗り入れて早岐駅まで直通運転を行っている。2002年3月22日まではたびら平戸口駅 - 佐世保駅間に快速列車が1往復設定されていた。このうち下りたびら平戸口発の列車は、かつての準急「九十九島」(後の急行「平戸」)運転開始以来のダイヤをほぼそのまま継承しており、土休日や夏休みなどにはJR車両により大村線経由で長崎駅まで直通運転を行っていた(JR九州線内は快速「シーサイドライナー」として運転)。2000年3月11日ダイヤ改正時に佐世保駅高架化工事のため直通運転を休止するが、その直前の2000年1月8日からはこの直通運転列車に松浦鉄道のMR-500形(レトロン号)も使用され、JRのキハ58形+キハ65形に併結していた。このほか1990年3月10日改正から1991年3月15日までは伊万里駅 - たびら平戸口駅間に1往復の快速列車(停車駅はたびら平戸口行は久原駅・今福駅・今福鷹島口駅・松浦駅・御厨駅、伊万里行は楠久駅・鳴石駅も停車)も運行されたが、2002年3月23日のダイヤ改正で西九州線は普通列車のみの運行となった。2006年6月1日に佐々駅 - 佐世保駅間に通勤快速が1本設定され(下り佐々発佐世保行きのみ運転)、通過駅のある快速列車の運行が復活した。通勤快速の停車駅は小浦駅・棚方駅・上相浦駅・左石駅・佐世保中央駅であった。2007年3月18日のダイヤ改正で、通勤快速に代わり現行の停車駅である快速列車が下り4本・上り3本設定された。この時点では朝のみの運行であった。2008年3月15日のダイヤ改正で夕方に佐世保発の快速が1本増発され、佐々駅 - 佐世保駅間の快速は現行の4往復となった。また、この改正では土曜・休日限定で佐世保発たびら平戸口行きの快速が1本設定された(上りのみ運転。停車駅は佐々駅までは他の快速列車と同様で、佐々駅→たびら平戸口駅間は無停車)。この快速は2009年3月14日のダイヤ改正で毎日運転になり、同時に大村線ハウステンボス発の快速「平戸エクスプレス」となったが(JR線内は各駅停車。佐々駅→たびら平戸口駅間は吉井駅と江迎鹿町駅に停車)、2011年3月12日のダイヤ改正で廃止された。開業時から2000年3月10日までは松浦鉄道車両が佐世保線に乗り入れて早岐駅まで運転(1992年より一部はハウステンボス駅まで延長)されており、佐世保駅高架化完成後の2002年3月23日の乗り入れ再開以降は松浦鉄道からの直通のほか、JR九州の快速「シーサイドライナー」の一部に長崎駅から長崎本線・大村線・佐世保線を経て佐々駅まで直通運転する列車もあったが、松浦鉄道の車両の老朽化で故障が増加したため、2006年3月18日のダイヤ改正をもって直通運転は休止された。その後新型車両への置き換えが進んだこともあり、2009年3月14日のダイヤ改正で松浦鉄道の車両がハウステンボス駅まで1往復直通する形で直通運転が開始された。このうち、ハウステンボス駅発の列車は西九州線内は前述の「平戸エクスプレス」として運行された。2011年3月12日のダイヤ改正で直通運転は早岐駅までに短縮され、現行の体系になっている。なお、西九州線と佐世保線は有田駅でも接続しているが、松浦鉄道の開業以来有田駅を跨いでの直通運転は定期列車では行われたことがない。1992年7月15日の改正で列車が大幅に増発され、昼間時、概ね12時以降の時間帯で伊万里駅 - 松浦駅間で30分間隔、佐々駅 - 佐世保駅間で20分間隔の運行が行われ、利用者の増加につながった。しかし、その後の利用者減少により、2005年10月1日改正で伊万里駅 - 松浦駅間の区間運転列車の大多数が廃止された後、2006年3月18日改正で昼間の佐々駅 - 佐世保駅間の列車が30分間隔に減便され、ほぼ現在の運行体系となった。西九州線(松浦線)は、吉井以北から東側を伊万里鉄道を始まりとする伊万里線、以南を佐世保軽便鉄道を始まりとする松浦線として建設された。陶磁器運搬のため、伊万里鉄道により有田 - 伊万里間が1898年に開業した。同年中に九州鉄道に合併された後、国有化。伊万里線として順次延伸され、1944年に肥前吉井(現在の吉井)駅まで開業し、松浦線と繋がった。石炭の運搬のため、佐世保軽便鉄道が軌間762mmの軽便鉄道として相浦 - 大野(現在の左石) - 柚木間を1920年に開業した。のちに佐世保鉄道と名を変え、岡本彦馬専用鉄道の買収などにより、上佐世保 - 左石 - 実盛谷 - 四ツ指(のちの四ツ井樋) - 吉井 - 世知原間、左石 - 柚木間、相ノ浦 - 実盛谷間、四ツ指 - 臼ノ浦間の各線を1933年までに開通させて国有化された。松浦線国有化後は、他線に直通可能なように762mmから1067mm軌間への改軌が実施された。同時に佐世保線との接続、相浦付近の経路変更、臼ノ浦支線の分岐駅変更などの改良が行われている。
出典:wikipedia
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