ノイタミナ(noitaminA) は、フジテレビほかフジテレビ系列地上波一部局で放送されている日本の深夜アニメ放送枠名称である。放送開始から2011年9月までは「ノイタミナ」の名称を用いない形でフジテレビ系列地上波各局でも放送。2009年11月から2013年3月まではBSフジでも放送されていた(詳細は放送局の節を参照)。『アニカンR Vol.3』での豊島雅郎アスミック・エース エンタテインメント社長(当時)へのインタビュー記事によると、本枠誕生の発端はアスミックが人気少女コミック『ハチミツとクローバー』の実写版を制作したいと集英社と交渉したところ、集英社側は「アニメ化が先」という条件を出してきたことに始まった。このころ、タイミングよくジェンコからアニメ化の希望を聞いていたアスミックは、再度集英社と『ハチミツとクローバー』アニメ化についての交渉を行う。集英社側はアニメ化において「放送時刻は遅くとも25時台まで」と提示した。当初は2004年秋からの放送を予定していたジェンコ・アスミック両社であったが、この条件を満たす放送局が決まらず企画は一時中断した。しかし直後に女性向けの作品を探していたフジテレビから声がかかり、アニプレックス(作品によっては不参加もしくは間接的に参加)、SME等のソニーグループ企業や電通などが製作に参加して2005年4月より『ハチミツとクローバー』をテレビ放送する計画が本格始動。その後、別企画として動いていた人気少女漫画家・矢沢あいの作品『Paradise Kiss』も『ハチミツとクローバー』の後番として放送する事が決定。そして両作品を放送する枠にブランドを冠する流れが出来上がり、最終的には“ノイタミナ”という名称が与えられた。枠名称である「ノイタミナ」とは、「Animation」を逆さ読みでローマ字読みしたもので、「アニメの常識を覆したい」「すべての人にアニメを見てもらいたい」という制作スタッフの想いに由来する。後述するジングルにおいても、「Animation」と表示された後、並び順が逆になる演出がなされている。枠放送冒頭には「ノイタミナ」の映像ジングルが5秒間流れる。放送開始時から2011年9月までは原則としてノイタミナを明示して放送されるフジテレビ、BSフジのみで流れた(『のだめカンタービレ』のみ、岩手めんこいテレビでは映像ロゴが使われた事がある)。同年10月からは全放送局がノイタミナ枠として放送することになったので、全局において用いられる様になった。初代の映像ジングルはノイタミナのロゴの色が作品によって異なる場合があった。2010年4月に映像がリニューアルされ、BGMは初代の音声をそのまま使用している。2014年4月期からは、放送10周年を機に映像を変更(BGMはそのまま)。ノイタミナ10thスペシャルアニメ(詳細は#10周年企画アニメで後述)『ポレットのイス』に登場した女の子・ポレットとイスが登場している。「ノイタミナ」作品中初回最高視聴率は『東京マグニチュード8.0』の5.8% 。全体における最高視聴率は『のだめカンタービレ 巴里編』第9話の6.6%、瞬間最高視聴率7.4%。2007年には「ノイタミナ」枠自体が第13回AMDアワード年間コンテンツ賞・優秀賞を受賞。2010年にはノイタミナ枠で放送された『四畳半神話大系』が文化庁メディア芸術祭アニメーション部門で、テレビアニメ史上初となる大賞を受賞した。2010年2月22日に行われた新作ラインナップ記者発表会で、同年4月より放送時間枠が30分拡大され、24:45 - 25:45の1時間枠・2部制になることが発表された。同年4月15日深夜(16日未明)には枠の拡大を記念した前半枠にてアニメ番組として史上初の生特番を行い、その模様はUstreamやニコニコ生放送でネット生配信された。翌週以降より週2作品の放送体制となった(これよりロゴタイトルをリニューアル。また、前半枠終了直前にミニコーナーを設けた)。そのきっかけとして、当枠開始当初より関与している山本幸治(当時フジテレビ所属)曰く、それ以前に同じく深夜アニメ枠として存在していた『NOISE』の放送時間帯が深さ故に「より多くの人に観てもらいたい思いが叶えられ辛かった」点を挙げている。2011年10月より、「ノイタミナ」作品を放送する全放送局において、番組枠に「ノイタミナ」の枠名称を用いて放送する事となった。また、放送局が15局に拡大した。当枠開始以来、フジテレビにおける放送開始日は1月・4月・10月期は第2・3週目、7月期は第1週目からとなる。2012年4月より、テレビ西日本が2年半振りにネット局に復活、現在の地上波16局体制となった。また、遅れネット局では東海テレビが同日ネットに戻るなど、遅れの日数を7日以内に短縮した。2013年4月期は、BSフジがネット局から脱退して地上波のみの放送体制となった一方で、2010年度に制作・放送した旧作『刀語』をノイタミナでの放送用に再編集、主題歌等を一新して放送。この作品は1話約1時間作品でありノイタミナ1時間枠をフルに使用するため、期間中は完全新作の放送を休止していた。これは「実写ドラマの様に、毎週1話1時間のアニメ番組を放送してみたい」という山本の長年暖めていた構想への第一歩であると言う。2014年7月期には『PSYCHO-PASS』の新編集版を下段の放送時間を1時間に拡大して放送する。2014年4月期からは、サガテレビを除く遅れネットの地方局が同日ネットになり、関西テレビでは8年振りの放送枠移動となった。その結果、TBS木曜深夜アニメ枠と競合状態の関東広域圏・中京広域圏に加えて、近畿広域圏においても毎日放送の「アニメイズム」および同日のアニメ枠と競合状態になり、三大都市圏全てでフジテレビ系列とTBS系列の深夜アニメが同時間帯に競合することとなったが、2015年4月期に当枠との競合を回避するなどの理由で「アニメイズム」枠(とそれに付随する枠)自体が金曜深夜に移動している。同年10月期の『四月は君の嘘』以降、在阪準キー局である関西テレビが当枠の製作委員会に加わっている。2015年4月期より、放送枠が再び1枠に戻る。これは「ノイタミナムービー」により力を入れるためである。また、枠設立当初からノイタミナ枠に携わってきた山本がフジテレビを退職して独立した事に伴い、同枠を担当していた森彬俊が“二代目編集長”になる事が2015年ノイタミプロジェクト発表会で明かされた。なお、山本は独立後も引き続き「ノイタミナムービー」を中心として関わり続けている。webにおける様々な動画配信サービスにおいて、最新作・過去作を配信している。代表的なものを下記に列挙した。(より詳細なデータに関しては副節#BS/CS放送・ネット配信を参照)設立の経緯から、開始からしばらくは少女漫画原作作品が主流で、従来アニメを見ないと思われていたF1層を意識した展開を図っていた。ノイタミナの企画を担当している松崎容子プロデューサー(以下敬称略)は『アニメージュ』などのアニメ雑誌で「女性をターゲットにしている」とコメントした事もある。また、『アニメージュ』2007年8月号のノイタミナの特集において、以前企画を担当していた金田耕司元プロデューサー(現・制作局長)は、「普通の人たちに観てもらいたいという気持ちで、女性向けだけに立ち上げたつもりはない」とコメント。また、同様の内容を高瀬敦也がアニカンR TV2008春改編超特集号で説明していた。『月刊ニュータイプ』2008年4月号内の特集で松崎は「主な視聴者層を意識的に変化させてきた」ともコメントしている。2009年の『東のエデン』は初のオリジナル作品となった。同作品は「一般性とオタクカルチャー双方を狙うようになった」という試みが一番出た作品であるといい、それまでの視聴者だった女性層を引き継ぎつつ、アニメファンにも受け入れられる作品となった。その後も原作のある作品とのバランスを取りつつ、アニメ好きの視聴者へ軸足を移している。フジテレビの放送においては、製作委員会に関係ないタイアップ扱いに近いスポンサーが付くことが多い。音楽制作・主題歌は枠を通してほぼ全てSony Musicグループが担当。アニプレックス制作作品においてしばしば行われる同業他社のランティスによる音楽制作・GloryHeavenレーベルでリリースという形態は、本枠では2014年4月期の『龍ヶ嬢七々々の埋蔵金』EDを除いて行われていない。初回放送時では音楽制作をランティスが担当した旧作『刀語』の本枠における放送も例外ではなく、主題歌をランティス制作のものから、SME所属のアーティストのものに差し替える措置が行われた(本編BGMに変更はないため、ランティスは音楽制作のクレジットには残っている)。各作品のサウンドトラックも、アニプレックス制作作品以外では、各作品の主題歌を担当するアーティストの所属レーベルから発売される事が多かった。近年のエンターテイメント産業では同一作をアニメ・実写の別け隔てなく使用することが多く、「ノイタミナ」で使用されたコンテンツもその例に漏れず、アニメ化の後にドラマ・映画化(その他、舞台劇など)されることが多い。しかしその際に積極的な相互連動を行う例もあれば、そうでない場合もあり、コンテンツごとに温度差がある。それぞれの主な例を下に記す。『のだめカンタービレ』(2007年1月から放送)では、先行して放送された実写ドラマ版との相互連動が行われた。アニメ版スタッフが製作した劇中アニメが実写ドラマ内で使用されたりするなどの新しい試みがなされた。2014年1月期に放送されている『銀の匙 Silver Spoon』(第2期)でも同時期に実写映画版が上映。連動企画として実写映画版で主演を務める中島健人(Sexy Zone)がアニメに出演した。実写映画版ではTBS系列基幹局が製作委員会に入っているため、ネットワーク系列を超えた連動企画となっている。2015年には『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』が実写化され、スペシャルドラマとしてフジテレビにて放送。ノイタミナ枠で放送されたオリジナルアニメとしては初の実写化となった(詳細はあの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。#実写ドラマを参照)。2007年に本枠でアニメで放送された『もやしもん』が2010年に本枠としては初めてドラマとして放送された。ただしアニメとドラマはそれぞれ独立した作品として制作されており、相互の連携は特にない。2011年7月期に放送された『うさぎドロップ』は同時期に実写映画版が上映された。ただし、アニメと実写映画は主題歌を共通にした以外、特段に連携していない。2016年1~3月期に本枠でアニメで放送された『僕だけがいない街』は同年3月に実写映画が公開されたが、アニメ版と映画版は特に連携したプロモーションは行われなかった。このほか、ノイタミナでアニメ化された数年後に実写映画化される作品もある(『Paradise Kiss』・『海月姫』など)が、大抵の場合は制作体制がアニメ版と異なることから、全く連携の無い独立した作品であることも多い。全作品字幕放送対応(フジテレビは全作品、『モノノ怪』より関西テレビ・テレビ西日本でも実施、『もやしもん』(アニメ版)より東海テレビでも実施、BSフジでも放送開始時(『空中ブランコ』)より実施、その他一部の局でも実施)、『怪〜Ayakashi〜』を除いてハイビジョン放送(2005年制作作品はフジテレビ・関西テレビのみ)。放送内で特に用いてはいないものの、主にラインナップ発表において前半枠を「上段」、後半枠を「下段」と表記しているため、当項でもこの表記を用いる。放送期間はフジテレビと、同日放送の放送局の場合。遅れネットの場合は翌月になる場合がある。公開日順に記載。映倫のレイティングは備考欄に記載。放送形態はスポンサードネットもしくは番組販売の2種類である(2015年1月現在)。太字はレギュラーネット局。★は同時ネット、☆は時差同日ネット、△は時差ネット。掲載されている放送局(ネット局)、または放送内容は2016年9月現在のもの。2014年からは“ノイタミナ 10th Anniversary”として、ノイタミナブランドをテレビアニメのみならず映画やwebなど他媒体で展開する事を発表している。詳細は各作品の項目を参照のこと。特に映画は「ノイタミナムービー」と称し、テレビアニメシリーズを経ず直接映画化する作品にも「ノイタミナ」のブランドを与え、今後も劇場作品の制作を活発化する事を標榜している。『ノイタミナラジオ』はノイタミナ公式サイトおよび音泉で配信されているインターネットラジオ。ニッポン放送アナウンサーの吉田尚記が務めている。業界屈指のオタクでもある吉田の担当番組『ミュ〜コミ+プラス』が、アニメ・漫画の話題を扱う『ただの音楽番組ではない番組』というところが、『ただのアニメ枠ではない』ノイタミナのコンセプトと共通したことから、起用に至った。吉田を起用した番組では、「『ノイタミナ』を起点として、何をやってもよい!」ということをコンセプトとしている。そのため「ノイタミナ」以外のアニメ作品の話題も扱ったり、時にはノイタミナと関係ない話もする。また、「クリックしたら自己責任!」という言葉を掲げて、webラジオであることをいいことにAM放送でできないことをやったりもする。基本的に吉田・第2回で公募したアシスタント2人(通称「放浪息子」「ニート」、第3回から)・ゲストで話は進む。また、第4回放送分ではリスナーからのメールによる提案、あおきえい監督プロデュースによる番組のプロモーションを兼ねた池袋闊歩、第7回放送分では吉祥寺「ノイタミナショップ」で1日店長を務めた小林ゆうの密着ロケなど、スタジオ外での収録も実施している。2013年3月21日、100回配信にて一時休止を宣言する。2013年7月11日、リニューアルして第2期を開始。第101回配信からゲストとtwitterとの連動企画でゲストのサイン入りグッズをプレゼントする企画が始まった。なお、第2期開始直後の2013年7月期は、ノイタミナ上段枠『銀の匙(第1期)』の話題を中心に扱った。下段枠『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない(スペシャルオンエア版)』については『あの花 neets ノイタミナラジオ』として同日配信された。第127回では、吉田とゲストとのスケジュールが合わなかったため、緊急特番としてアシスタント2人とノイタミナ商品化担当の阿久津をゲストに向かえ収録を行った。第135回以降の下段枠はアニメ『龍ヶ嬢七々々の埋蔵金』龍ヶ嬢七々々役の田辺留依をアシスタントとして毎週迎えている。2014年7月5日、ニコニコ生放送『インターネットラジオステーション<音泉>10周年記念24時間生放送』内にて当番組が参加番組として動画生配信された。出演は吉田尚記、関智一、西部慎也。第174回上段・175回・176回下段では、吉田がインフルエンザのため不在となり、ゲストであった茅野愛衣がパーソナリティとして進行し、ゲストにアシスタント2人を招いて収録を行った。また、吉田がパーソナリティーを務めるミュ〜コミ+プラス(2015年3月5日(木)分)で茅野に謝罪として寿司を約1万円分振舞った。2015年4月2日(第181回)配信分をもって休止した。
出典:wikipedia
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