LINEスタンプ制作代行サービス・LINEスタンプの作り方!

お電話でのお問い合わせ:03-6869-8600

stampfactory大百科事典

オリバー・ハザード・ペリー級ミサイルフリゲート

オリバー・ハザード・ペリー級ミサイルフリゲート() はアメリカ海軍などが保有するミサイルフリゲート。アメリカ海軍向けには1977年から1989年にかけて51隻が建造され、2006年の「サンプソン」(アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦52番艦)の進水まで、第二次世界大戦後のアメリカ海軍の水上戦闘艦としては最多の建造数を誇っていた。1番艦の名は米英戦争で功績を挙げた軍人であり、浦賀に来航したマシュー・ペリー提督の兄でもあるオリバー・ハザード・ペリー代将に因む。本級は、アメリカ海軍が船団護衛や低脅威海域の哨戒を主任務として、SCB261計画により、1970年代から1980年代にかけて開発・建造したフリゲートである。初期から運用していたアメリカ合衆国及びオーストラリア海軍以外の国では中華民国の台湾海軍が台湾島防衛の要として採用している駆逐艦でもある。低コストを目標としながらも、多用途ヘリコプター2機と戦術曳航ソナーを搭載し、また長射程のスタンダード艦隊防空ミサイルを装備するなど、決して「安物」ではない戦闘能力を備えている。さらには、スターク被弾事件においては2発のエグゾセ対艦ミサイルを被弾しながらも、応急修理ののち自力でのアメリカ本土帰還に成功するなど、抗堪性も優れている。このため、オーストラリア海軍やスペイン海軍、台湾海軍などは自国でライセンス建造を行い、さらにはアメリカ海軍の退役艦を購入する国も後を絶たない。イージス艦全盛のアメリカ海軍水上戦闘艦勢力のなかにあって、ペリー級の戦闘能力は取るに足らないものではあったが、運用コストが安い上に小回りが効き、ヘリコプターも搭載していることから、海上治安活動などの戦争以外の軍事作戦(MOOTW)に多く充当されて活躍した。このために、当初予想されたよりも退役のペースは落ちたものの、2015年までにアメリカ海軍の所属艦はすべて退役し、運用を終了した。第二次世界大戦中より、アメリカ海軍は対潜戦を主任務とする護衛駆逐艦の整備を進めており、その系譜は、戦後第二世代であるブロンシュタイン級からガーシア級へと受け継がれ、ノックス級において一応の完成を見た。しかし一方で、対空戦闘能力については、ノックス級でようやくシースパローBPDMS(個艦防空ミサイル・システム)を備えたのみで、船団を対空脅威から守るなどは到底望み得ないものであった。これに対処するため、ノックス級の建造に先駆けて、ガーシア級にターター・システムを搭載したブルック級ミサイルフリゲートが建造されていたが、予算面の問題から19隻の大量建造計画は6隻に削減され、依然として、米護衛駆逐艦勢力における対空護衛能力の不足は深刻な問題であった。このため、ノックス級に続く新フリゲートは、まったく異なるコンセプトに基づいて建造されることとなり、種別も護衛駆逐艦 (DEG)ではなくパトロール・フリゲート (PF)として計画されていた。ノックス級の建造後期には、要求性能はおおむね固まっており、1970年より具体的な計画検討が開始され、1971年には各造船所に対して技術提案要請が出された。このとき、海軍作戦部長であったエルモ・ズムウォルト大将は、コスト重視の設計という方針を掲げ、3つの制限を課した。すなわち、満載排水量3,400t、船価4,500万ドル、定員185名である。しかし、要求性能に対してこの制限は過酷に過ぎ、最終的に建造に至った設計コンセプトは下記のようなものであった。ペリー級は、ほぼ並行して計画が進められていたスプルーアンス級駆逐艦と常に対比されてきた。1980年代のアメリカ海軍においては、ハイ・ロー・ミックス (High Low Mix) のコンセプトのもと、スプルーアンス級は高価ながらも強力なハイ・コンセプト艦、ペリー級は性能的には妥協する代わりに安価なロー・コンセプト艦と位置づけられ、空軍のF-15制空戦闘機とF-16多用途戦闘機の関係にも例えられる。スプルーアンス級駆逐艦は変化に応じる設計を標榜しており、これに対応するため、その建造にあたっては、一括調達方式と呼ばれる方式が採用された。これは、海軍がコンセプト形成を行なって、これに対して最適な提案を行なった事業者に対して一括して契約するものであるが、受注に失敗した事業者の荒廃や、受注事業者の能力を超える発注によるコストの高騰・納期の遅れなどの問題が既に顕在化しており、スプルーアンス級以上の建造数が予定されるペリー級においては採用されず、最終的にはバス鉄工所とトッド造船所が分け合って建造する結果となっている。ペリー級では、1番艦と2番艦の建造間隔を2年開け、2番艦以降は1番艦の建造で得たノウハウをもとに、様々な問題点や改善点を把握した上で建造が行えるように計画された。また各造船所における能力の違いを考慮し、基本的な設計は指定するも、ある程度自由な設計も行えるよう配慮された。O・H・ペリー級の上部構造物は、従来までのアメリカ海軍艦船のように艦橋や煙突などがそれぞれ独立しておらず、艦橋から煙突、後部に備えたヘリコプター格納庫まで艦の前後にわたってほぼ一体化され、実に艦の全長の50%を占めている。これは空母戦闘群(現 空母打撃群)に随伴して長期間の航海を行うために居住性を向上させたためと各種物品倉庫を大型化したためで、これまでの平甲板型の小型の駆逐艦やフリゲートで問題とされていた点を考慮したものである。なお戦闘指揮所(CIC)も、02甲板に位置する艦橋との往来を重視して、その斜め後方、上部構造物内の01甲板レベルに配置されている。排水量低減のため、上部構造物を中心にアルミニウム合金が多用されており、これが抗堪性において欠点になっているとの指摘もある。また排水量低減を重視するあまり、アルミ合金や高張力鋼(HY80)など高価な素材を多用したために、逆に船価の上昇に繋がっている面もあった。ただしバイタルパートにはある程度の装甲措置が導入されており、弾庫区画には19mmのアルミニウム合金装甲、主機関管制室上には16mm鋼板装甲、主要な電子・指揮区画には19mmのケブラー・プラスチック装甲が施されている。前任のノックス級が凌波性に問題を抱えていた反省から、艦橋前面の上甲板にミサイル発射機を装備した関係もあって、艦首は甲板が波をかぶらないよう長く前に伸び、さらに波除けに大きなブルワーク(甲板外側防壁、艦首の1段上がっている部分)が装備されている。このため、艦首部分はソナーを艦首装備とした艦のように鋭く尖っており、乗員からは、マグロ漁船からの連想で“tuna bow”と称されている。また耐航性向上のため、FY79以降の計画で建造された艦にはフィンスタビライザーが装備されている。なお、#艦載機運用能力強化のため、「ブーン」は艦尾側船体を延長するよう設計変更して建造された。この改修は、トランサムを45度まで後傾させることで行われており、排水量も増加しているが、水線長は変更されていない。「アンダーウッド」以降の全艦がこの仕様で建造されており、また既に建造・就役していた艦の一部もこの仕様に準じて改修されている(#同型艦参照)。主機関としては、スプルーアンス級と同じLM2500ガスタービンエンジンによるCOGAG構成を採用しており、2基のLM2500からの出力をSSSクラッチ付の歯車式減速機を介して1軸にまとめて、推進器を駆動する。推進器としては、直径5.03メートル、5翅の可変ピッチ・プロペラ(CPP)が用いられる。スプルーアンス級では、計4基のLM2500を両舷の2軸に2基ずつ配して駆動していたことから、本級ではその1軸分を搭載している形になっており、機械室も1室構成とされている。なお本級の計画速力は最大28.5ノットであるが、LM2500×1基でも最大25ノットの速力発揮が可能とされている。また抗堪性を持たせるため補助推進装置として艦橋下付近に引き込み式のアジマススラスター (各325馬力) 2基を装備し、スクリューまたは舵が破損した場合にはそれによって推進(最大6ノット)と操舵を行う。このポッドは360度自由旋回できるため、低速時の操舵にも使用できる。本級の48番艦「サミュエル・B・ロバーツ」は1988年4月14日、アーネスト・ウィル作戦に従事してペルシャ湾にてタンカーを護衛中に触雷、機関室が浸水して機能を喪失したが、この補助推進によって、バーレーン港に独力で帰還することに成功した。開発に当たって策定されたペリー級の戦闘のコンセプトは、以下のとおりであった。従って、その戦闘システムの主要な要素は、防空を担当する能力限定型ターターシステムと、対潜戦闘を担当するSQQ-89とLAMPSの複合システムであると言うことができる。そのほか、近接防空のために艦載近距離防空システム Mk 15、近距離での対空・対水上戦闘のための3インチ砲Mk 75、対水上火力としてのハープーン艦対艦ミサイル・システムなどが装備されており、それらすべてが戦術情報処理装置WSS(Weapon Support System)を中核として結合されている。WSSはAN/UYK-7コンピュータ3基を中核としており、従来用いられてきたNTDSのいわば簡易型である。その特徴は、これまでのシステム艦の多くがNTDSを中心にして各サブシステムを集合させた円状の構造を採用していたのに対し、目標の探知から意思決定、交戦に至る流れに沿った直線状の構造を採用している点で、これはむしろオランダのSEWACOなどに近い構造である。捜索セクションにおいては、AN/SPS-49対空捜索レーダーおよびAN/SPS-55対水上捜索レーダー、さらにMk.92射撃指揮装置のCASレーダー(簡易捜索機能を有する)がセンサーとして配置され、その情報はRDDS (Radar Data Distribution Switchboard)において統合され、2基のAN/UYA-4 (OJ-194) ワークステーションで表示・処理されたのち、指揮管制セクションに送られる。指揮管制セクションは武器支援プロセッサ (WSP: Weapon Support Processor)と呼ばれるAN/UYK-7コンピュータを中核としており、兵器管制士官 (WCO)コンソールとしてAN/UYA-4 (OJ-194) ワークステーション1基、戦術行動士官 (TAO)コンソールとしてAN/UYA-4 (OJ-197)ワークステーション1基、および対潜戦闘調整用にAN/UYA-4 (OJ-194) 、AN/UYA-4 (OJ-197) が各1基配置されている。ここで処理された情報は、次に交戦セクションに送られる。交戦セクションは武器管制プロセッサ (WCP: Weapon Control Processor)と呼ばれるUYK-7コンピュータを中核としている。これはターター・システムのWDSの役割を果たしており、武器管制システムMk.13プログラムを動作させている。これに2基の兵装管制コンソールが連接され、Mk 92の各射撃指揮レーダーやMk 13 GMLS、76mm砲などを管制している。また、対潜戦闘用として、WAP(Weapon Alternate support Processor)と呼ばれるUYK-7コンピュータも配置されている。また、戦術データ・リンクとしては、当初はリンク 14によってテレタイプ端末で受信するのみであったが、のちに、リンク 11を介してJTDSに直接入出力できるようになった。コンセプト開発において決定されたように、本級は能力限定型ターター・システムを搭載する。その構成は以下のとおりである。典型的なターター・システムとの相違は、3次元レーダーを有さないことと、射撃管制システムとして典型的なMk 74ではなくMk 92が採用されていることである。すなわち、防空艦に不可欠と見なされている3次元レーダーをあえて省き、またミサイルと砲熕兵器の射撃管制をMk 92に一本化することにより、システム全体としてコンパクトかつリーズナブルになっている。ペリー級のMk 92のレーダーは、オランダのWM-28のアメリカ版(CAS: Combined Antenna System)と、AN/SPG-60レーダーの改良型(STIR: Separate Target Illumination Radar)を組み合わせたもので、同時に2目標を照射することができる。従って、1目標に対してスタンダード・ミサイルを誘導しつつ、主砲の照準・射撃を行うことができる。なお、Mk 92の導入に当たって、WM-28に若干の不安を抱いていたアメリカ海軍は、これが失敗した場合には、ターター-C・システムを導入することとしていたとされている。また、ターターシステムの一部をなすMk 13ミサイル発射機は、スタンダード・ミサイルとともにハープーン対艦ミサイルの発射にも用いられる。その弾庫容量40発のうち、36発がスタンダードミサイル、4発がハープーンによって占められていることが多い。艦首にあるこの発射機を青波から守るため、ペリー級は艦首ソナー装備艦と見紛うような切り立って鋭い艦首構造を採用している。なお、近年主任務の変化によりペリー級からMk 13発射機は撤去されつつある。ペリー級の任務は本来空母戦闘群(現 空母打撃群)の防空や対潜哨戒であったが、1990年代以降は防空能力が飛躍的に向上したイージス艦の大量配備と、冷戦終結による艦隊への脅威の消滅により、近年ではもっぱら麻薬密輸を行う小型艇や小型機に対する臨検・哨戒任務や、兵器の海上密輸ルートの監視任務などに使われるようになっている。ハープーンやスタンダードといったミサイルはこういった目的には完全に過剰性能であり、全く使われることはない。さらに2001年のアメリカ同時多発テロ事件以後、このような任務は特に重視されるようになった。そのため、SM-1の生産終了、旧式化、保守整備費用の負担などの面もあり順次撤去工事が行われた。撤去工事は非常に簡素で、ランチャーを取り除いた後に蓋をしただけであり、円形の旋回マウント等はそのままである。撤去跡に機関砲を設置した艦もある。Mk.13に替わってRAM発射機を設置する構想もあったが、搭載実験のみで現役艦への換装は実現していない。従来のアメリカ海軍の護衛駆逐艦 / フリゲートがウェポン・アルファやASROCなどの前投対潜兵器を搭載していたのに対し、ペリー級では、西欧諸国の水上戦闘艦と同様に、自艦固有の対潜火力をMk.32 3連装短魚雷発射管のみとして、中~長距離での対潜攻撃をLAMPSに一任している。これに伴って、自艦装備のソナーもより小型で安価な、艦底装備式のAN/SQS-56を装備している。ただし、LAMPSヘリコプターは2機を搭載し、遠距離での潜水艦脅威を探知するために戦術曳航ソナー (TACTAS、初期建造型ではAN/SQR-18、中期建造艦以降では強化型のSQR-19)を備え、さらにそれらの対潜センサーと火力を統合した対潜戦闘システムとして、スプルーアンス級と同様のSQQ-89を搭載しており、LAMPSを艦の戦闘システムの一部として考えれば(アメリカ海軍はそのように捉えている)、個艦対潜戦闘能力は、極めて高いレベルにある。また、SQS-56は、外洋での対潜作戦に最適化され強力なSQS-26/53よりも、昨今重視される浅海域での戦闘にはより適しているとも言われている。主砲としてMk.75 76mm単装速射砲を搭載している。これはイタリアのオート・メラーラ社製の76mmコンパット砲をアメリカでライセンス生産したもので、極めて優秀な速射砲である。通常艦砲は射界を広くとるため艦首部または艦尾部に装備されるのが一般的であるが、ペリー級ではスペース上の問題から艦体の中央部、上部構造物の上に装備している。その射撃指揮には、ターター・システムのサブシステムでもあるMk.92射撃指揮装置が用いられる。なお、Mk.92は、沿岸警備隊のハミルトン級カッターやベア級カッターなど、他のMk.75 76 ミリ砲搭載艦船にも搭載されており、アメリカ海軍におけるMk.75専用の射撃指揮装置の観がある。また、速射砲の他、近接防空用として艦載近距離防空システム Mk.15を1基、小型艇との接近戦闘用として25mm機関砲及び12.7mm機関銃を上甲板及び艦上構造物両舷に装備している。従来、アメリカ海軍の駆逐艦やフリゲートは電子戦装置として、電子攻撃機能を持たないAN/SLQ-32(V)2を搭載していた。しかし、スターク被弾事件において、スタークが攻撃を回避できなかった理由の一つとして、適切な電子戦的対応が行えなかったことが指摘され、電子攻撃機能を持たせるサイド・キック改修が行われて、SLQ-32(V)5にバージョン・アップされた。また、対水上レーダーとしてはAN/SPS-55、航海レーダーとしてはアメリカ海軍として標準となっている古野電気製のものを搭載する。なおLAMPS Mk I搭載の短船体型でもハンガーは2機分が確保されているが、実際には航空艤装の制約上、通常は1機のみの搭載・運用となっていた。

出典:wikipedia

LINEスタンプ制作に興味がある場合は、
下記よりスタンプファクトリーのホームページをご覧ください。