ロドス及びマルタにおけるエルサレムの聖ヨハネ病院独立騎士修道会(ロドスおよびマルタにおけるエルサレムのせいヨハネびょういんどくりつきししゅうどうかい、)、通称マルタ騎士団(マルタきしだん)は、キリスト教カトリックの騎士修道会である。現在は国家ではないが、かつて領土を有していた経緯から「主権実体」として承認している国々がある。軍事組織としての意味合いは既に失われて久しいが、医療団体としての活動はあり、イタリア共和国軍の軍医部隊としても運用されている。12世紀、十字軍時代のパレスチナに発祥した聖ヨハネ騎士団が現在まで存続したものであり、ロドス島及びマルタ島における旧来の領土を喪失しているため国土を有さないが、主権実体 (sovereign entity) として承認し外交関係を有する国が約94か国ある。国際連合にオブザーバーとしても参加している。団(修道会)事務局はイタリア・ローマ・コンドッティ通り68(マルタ宮殿)に置かれており、建物内はイタリア当局から治外法権が認められている。医療などの慈善活動を行っており、独自のコインや切手を発行している。第1回十字軍の後、1100年ごろ、巡礼保護を目的としてエルサレムで設立された。正式名称から明らかなように病院を持ち、ことに病気になった巡礼者の保護に務めた。十字軍勢力がパレスチナから追われた後はロドス島を根拠とし、聖地巡礼をするキリスト教徒の重要な経由地の守護者、ムスリム(イスラム教徒)に対する聖戦の実行者として活躍したが、1522年、オスマン帝国のスレイマン1世によりロドス島は陥落。本拠をマルタ島に移して、マルタ騎士団と呼ばれるようになった。1798年、ナポレオン・ボナパルトの侵攻によりマルタ島を奪われ、領土を失う。領土を失った後も伝統的に「主権を有している」とされるが、正確な性質は不明瞭である。マルタ騎士団は世界の約104か国と外交関係を持ち、在外公館を設置している。いわゆるキリスト教文化圏の国々が多い。その中で主要国はイギリス、イタリア、ロシア、スペインがある。一方で、アメリカ合衆国・日本・オーストラリアなどは承認していない。また、国際連合では「オブザーバーとして参加するために招待を受ける実体 (entity) あるいは国際組織」として扱っており、「加盟国」とも「非加盟国」とも異なる立場である。騎士団は、憲章に基づき、大評議会、次の役職が置かれている。憲章に基づく会議体はこれらのものがある。騎士団の総長 (Principe e Gran Maestro) は、カトリック教会の修道会の総長として、伝統的に枢機卿の任命を受けている。なお、枢機卿のほとんどが聖職者である現代では、あくまで名誉的なものである。アマチュア無線の世界では、マルタ騎士団は国籍符号「1A」を用いており、たとえばクラブ局(局名:1A0KM―Knights of Maltaの略)が存在している。この「1A」は、国際電気通信連合 (ITU) がマルタ騎士団に割り当てたものではなく、アマチュア無線のみの独自の規定である。同様な例は、一部の領有権紛争対象地などの"帰属地未定区域"にも見受けられる。
出典:wikipedia
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