『助け人走る』(たすけにんはしる)は1973年10月20日から1974年6月22日まで、毎週土曜日22:00 - 22:55に、朝日放送と松竹(京都映画撮影所、現・松竹撮影所)が共同製作・TBS系(現在とネットワーク編成が異なる)で放送された時代劇。全36話。必殺シリーズの第3作目である。原作は佐賀潜の『清兵衛流極意 - 明治泥棒物語 -』。必殺シリーズでは、第1弾『必殺仕掛人』以外で、原作を有する作品。『必殺仕掛人』『必殺仕置人』が成功し、『仕置人』の延長と『仕掛人』の続編が予定されていたが『仕置人』放映中に起こった、必殺仕置人殺人事件の影響を受け、これらの予定が白紙となり、本作が制作された。放映前の仮題として、『痛快! 助け人走る』『お助け人走る』といったものがあった。本作の作風は前2作と大きく異なり、よくある時代劇の雰囲気が強調されており、タイトルからも「必殺」の文字が外されている。そのため、当時の視聴者から見るとこれが必殺シリーズの第3弾とは認識しづらかった。本作は佐賀潜の『清兵衛流極意 - 明治泥棒物語 -』を原作としているが、関係しているのは「幻の清兵衛」と呼ばれた元・大盗賊が盗賊時代の業を用いて、難題を解決するという点のみで、ほぼオリジナルの設定、展開である。当初は明るい作風であったが、第24話で、シリーズ初となるレギュラーの殉職者が出て、グループが崩壊し、助け人は解散する。これを機に、第25話以降の終盤はそれまでの明るい作風から一転し、奉行所の厳しい監視下から逃れつつ、助け人たちは裏の仕事を行うというハードボイルド タッチの作風となっている。このように異色で、かつ途中で大きな作風の変化があったが、プロデューサーの山内久司は本作について「視聴率がよかった」と述べ、また「次回作の企画がなかなか決まらなかったために延長になった」と述べている。本作の「助け人」は表稼業の名称で、元締が市井の人々から仕事を請け負い、囲っている「助け人」を向かわせる口入屋であり、現代で言うところの日雇い派遣である。元締は手数料として、請け負った額の一割を受け取る。持ち込まれた仕事のうち、解決に非合法的な手段が必要なものや、公には出来ないものなどを裏の仕事として行う。裏仕事では前金(手付金)として、五両。仕事完遂後に後金として、五両を受け取り、助け人に渡す。仕事に掛かった経費は元締が別途支払うが、仕事を失敗した場合は前金を返さなければならず、経費も自己負担になる。エンディング ナレーションによれば、(裏の)助け人は一般的には「義賊」「世直し」と呼ばれ、総勢26人存在したとされている。後の必殺シリーズのフォーマットとの相違点としてなどがある。かつて「幻の清兵衛」と呼ばれた大盗賊の清兵衛は現在は大工を営みつつ、助け屋稼業を開いていた。助け人は依頼があれば、犬の世話。ゴミ拾い。どぶ掃除と、どんな仕事も請け負う口入れ屋で、そこで働く助け人の中にはその日暮らしの気ままな生活を送る、素浪人の中山文十郎と侍崩れの辻平内がいた。大の男がやるにはみっともないと、妹のしのに呆れ返られる文十郎であったが、実は彼らは清兵衛から別口の仕事も受けていた。それは表沙汰にできない仕事、表では解決できない裏の仕事。文十郎と平内はその腕っぷしの強さを生かし、表では解決できない仕事を「闇の助け人」として解決していく(第1話)。文十郎と平内たちの前に、島帰りの龍が突如現れる。彼は自分も裏の仕事をすることを宣言し、商売敵となる文十郎らへの挨拶と牽制を行う(第20話)。いくつかの出来事の後、龍は清兵衛の命を狙うが、自分の未熟さを逆に思い知ることとなり、清兵衛の配下となる(第21話)。助け人の裏稼業は頼み金の小判から足が付き、為吉が奉行所に捕まる。無実の者でも拷問で痛めつけ、手柄を得ようとする北町奉行所の与力 黒田は執拗な捜査で、助け人たちを追い込んでいく。些細な罪状で、文十郎らも牢屋に入れられてしまうが、為吉は拷問に耐えて白状せず、息絶える。釈放された助け人たちは為吉の仇を討つことを決意し、黒田とその配下の同心らを始末する。清兵衛は助け人稼業から離れることを決め、助け人稼業は事実上、解散する(第24話)。清兵衛が為吉の墓標を弔う為に巡礼の旅に出た後、助け人は表稼業・裏稼業ともに奉行所の追及を逃れるため、表向きは店を閉めざるを得ず、文十郎たちは生活苦を余儀なくされる。ある日、利吉が持ち込んだ裏の仕事に対し、龍は仕事を受けるが、文十郎は為吉の死を思い出し、平内は別居中の妻と息子の事を考え、仕事を断る。その後、平内は妻から奉行所に捕縛された事に対し、縁を切られ、自らが係わった頼み人の死を龍から聞いた文十郎は裏の仕事に復帰する決意をした(第25話)。清兵衛が江戸に帰参し、文十郎らに仕事を持ち込む。それは大奥からお手付き中﨟のおちさを脱出させるという大仕事であった。助け人の意義を主張する文十郎と、巨大すぎる相手に難色を示す平内が対立しつつも、町方の目を盗んで計画を進める助け人たちであったが、ほどなく将軍が逝去。脱出は不要となり、依頼は打ち切られる。しかし、おちさは桜田御用屋敷に軟禁され、脱出の依頼が助け人に再び持ち込まれる。大奥の思惑も絡む中で、文十郎たちはおちさの救出を強行。成功するが、助け人たちは捕り方に包囲され、文十郎、平内、龍は大立回りを演じながら血路を切り開いてゆく。やっとの思いで、逃走のための舟のある場所まで辿り着いたところで、龍は自らが囮となることを申し出て、捕り方の集団に単身立ち向かう。舟の上の清兵衛らが見守る中で、龍は死闘の末に重傷を負いながらも最後の技を決め、捕り方を道連れに川へ落ち、姿を消した。龍の犠牲で無事に江戸を脱した助け人たちは、これからの道を各々決める。文十郎は妹のしのを利吉に託し、待っていたお吉と共に夕陽の草原を旅立っていった(最終話)。
出典:wikipedia
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