中部縦貫自動車道(ちゅうぶじゅうかんじどうしゃどう)は、長野県松本市から福井県福井市までを結ぶ高規格幹線道路である。長野県松本市を起点とし、岐阜県高山市の飛騨清見ジャンクション(JCT)で東海北陸自動車道に接続、同道を経たのち白鳥JCTで分岐し、福井県福井市に至る。東海北陸自動車道との重複区間は高速自動車国道、越坂トンネル関連区間は国道416号、それ以外の区間は国道158号に指定されている。以前は県境区間の国道158号安房峠および油坂第三トンネルまでの郡上市側は冬季になると閉鎖されていたが、安房峠道路(安房トンネル)および油坂峠道路の完成により、年間を通して長野県や福井県と岐阜県飛騨地方との相互通行が可能になった。全線開通した場合は北陸自動車道から当道を経て長野自動車道・中央自動車道へ至る、福井県と関東地方(特に東京都)を結ぶ高速自動車交通の最短ルートを成す。"各道路ごとの沿革は、#事業区間ごとの概要にある各道路の沿革を参照。"24時間交通量(台) 道路交通センサス"※各道路のICおよび接続道路の詳細については、#インターチェンジなどを参照。"長野県内区間は、波田IC - 中ノ湯IC間はダム建設時に整備された道路を利用しており、道路幅の狭さから大型自動車などの離合に時間を要するなど改良の余地があるが、この区間は一般道路と併用して整備をする方針となっている。このうち、地元関係者の要望もあり先行整備される予定であった同区間の一部(奈川渡ダム周辺)については地元首長および国土交通相との会談の結果、2010年度(平成22年度)の事業化を目指すこととなったが、のちに調査・測量を除いた事業化は延期となった。また、松本波田道路は2008年度(平成20年度)に事業再評価の対象となったが事業の継続が決定した。岐阜県内区間は、飛騨清見道路の高山IC - 飛騨清見JCT間の開通により整備が一段落したのちは、丹生川IC - 高山IC間の調査・設計などが進んでいるほか、中間にインターチェンジを作る動きもある。また、現道の改良が進んでいる平湯IC - 丹生川IC間は高山東道路として調査中である。福井県内区間は、永平寺大野道路の松岡IC - 福井北JCT・IC間が2015年(平成27年)3月1日に開通し北陸自動車道との接続を果たし、残る上志比IC - 永平寺IC間も2016年度(平成28年度)の開通を予定して事業中である。また、大野油坂道路のうち大野東IC以東を事業化しており、未事業化区間は約5kmを残すのみとなっている。なお、県では当路線を「真に必要な道路」と位置づけており、広報や誘致活動ではこのフレーズを多用している。松本波田道路(まつもとはたどうろ)は、長野県松本市島立と同市波田石原間に計画されている、全長5.3kmの自動車専用道路である。1996年度(平成8年度)に事業化され、1999年(平成11年)3月15日に都市計画決定された。松本インターチェンジの南側にあたる島立地区に設置予定の松本ジャンクションで長野自動車道から分岐し、波田地区で工事中の渋滞対策道路(県道で、国道158号のバイパスとしての位置づけ)と接続する構想である。この区間はアクセス道路の問題と地元住民の反対により整備は進んでいない。アクセス道路については2車線で整備することが決まっていたが、田中康夫知事が1.5車線に計画を変更したのち、村井仁知事により再び2車線で整備する計画に戻り。2013年12月、国土交通省長野国道事務所が島立・新村・和田・波田の各地区で地元町会長などに対し説明会を開催した。2014年1月からは地権者ら地元住民対象の説明会を開き、理解を得られれば地質調査や測量を始める方針とされる。当道路の計画については、渋滞解消や観光資源の有機的な接続といったメリットの反面、優良な農地を失うとする住民の反対意見が併せて報道されている。長野県松本市波田石原(波田IC)と同市安曇中ノ湯(中ノ湯IC)を結ぶ区間は基本計画区間となっている。事業化されておらず、事業名もない。なお、当区間と並行する国道158号は防災上の問題があるほか隘路となっていることから、奈川渡ダム付近の約2kmについて国道158号のバイパス道路を建設する道路改良事業「一般国道158号奈川渡改良」が、2011年度の新規事業として採択された。安房峠道路(あぼうとうげどうろ)は、長野県松本市安曇中ノ湯(中ノ湯IC)と岐阜県高山市奥飛騨温泉郷平湯(平湯IC)を結ぶ、全長5.6kmの道路である。長野・岐阜県境の安房峠直下で短絡しており、大半の区間を安房トンネルと湯ノ平トンネルが占めている。高山東道路(たかやまひがしどうろ)は、岐阜県高山市奥飛騨温泉郷平湯(平湯IC)と岐阜県高山市丹生川町坊方(丹生川IC)を結ぶ道路。基本計画区間となっており調査が行われているが、事業化されていない。高山清見道路(たかやまきよみどうろ)は、岐阜県高山市丹生川町坊方(丹生川IC)と同市清見町夏厩(飛騨清見JCT)を結ぶ、全長24.7kmの道路である。通行料金は無料。当道路のうち高山IC - 飛騨清見IC間のみ暫定2車線で供用中である。残りの丹生川IC - 高山IC間(9.5km)は2013年11月15日より工事着手しており、2023年度頃の完成を見込む。岐阜県高山市清見町夏厩(飛騨清見JCT)と岐阜県郡上市白鳥町向小駄良(白鳥IC付近)は、東海北陸自動車道との重複区間となっている。油坂峠道路(あぶらさかとうげどうろ)は、岐阜県郡上市白鳥町向小駄良(白鳥IC付近)と福井県大野市東市布(旧油坂峠料金所付近)を結ぶ、全長11.3kmの道路である。もとは有料道路として供用を開始したが、道路の管理主体が日本道路公団から国土交通省中部地方整備局へ承継されたことに伴い、2005年(平成17年)9月30日に無料化された。福井県側から当道路を通行した場合は、白鳥ICから一般道に降りることはできない。岐阜県側にある油坂第1・第2・第3トンネルが大きくカーブしているのと対照的に、県境を貫く越美通洞は直線になっているので、入口から向かい側の入口を見ることができる。大野油坂道路(おおのあぶらさかどうろ)は、福井県大野市東市布(旧油坂峠料金所付近)と同市中津川(大野IC)を結ぶ道路。道路規格が第1種第4級、車線幅員が3.25mで計画されている。日本の高速道路はその殆どが車線幅員3.5mを基準としており、西九州自動車道や三遠南信自動車道で現道を活用する場合(暫定的なものを含む)に基準未満で供用する例が見られるが、新規に自動車専用道路を整備する場合に最初から車線幅員を3.25mで計画するのは非常に特異である(同様の例としては、ルート変更のため結果的にトンネルを2本掘る事となり、事業費が圧縮された三遠南信道の青崩峠道路が挙げられる)。2009年(平成21年)3月9日、国土交通大臣の諮問機関である社会資本整備審議会の部会が開かれ、和泉IC(大野市貝皿) - 大野東IC(同市下唯野)間の14kmが着工の見込みとなった。計画では完成2車線で設計速度60km/h。事業費は約523億円、1日当たりの計画交通量は約7,400台。防災や救急医療などの面からも必要とされたほか、費用対効果は3.4と高い評価を得ている。同月13日、2010年度新規事業として採択される事が正式に決定した。2014年3月末時点の用地取得率は54%で、同年8月30日に着工。用地がまとまった箇所から順次工事を進める予定で、起工式に駆け付けた福井県選出の山崎正昭参議院議長は「7〜8年で完成できるのでは」と全通に向けた意気込みを示した。油坂峠 - 和泉IC間15.5kmについては、計画交通量を1日当たりの約4,500台と見込む。同区間の整備を2011年12月24日に翌年度政府当初予算案の一部として閣議決定、2012年4月5日に同予算が国会で成立し翌日の予算配分によって正式に事業化された。東日本大震災を教訓に国土交通省が全国で高速道路ネットワークの未整備区間の解消や代替ルート確保を重視する中で、中部縦貫道の南海トラフ巨大地震発生時の迂回路としての機能が改めて評価されたとみられている。また大野東IC - 大野IC間の5.5kmについても、2015年度に新規事業化され、これにより全線が事業中区間となった。永平寺大野道路(えいへいじおおのどうろ)とは、福井県大野市中津川(大野IC)と同県福井市玄正島町(福井北JCT・IC)を結ぶ、全長26.4kmの道路である。同道路のうち、大野IC - 上志比IC間、および永平寺IC - 福井北JCT・ICが供用されており、残る区間も2016年度までの暫定2車線開通を目指している。
出典:wikipedia
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