デッドセクションとは、電化された鉄道において、異なる電気方式や会社間の接続点に設けられる、架線に給電されていない区間・地点のこと。死電区間(しでんくかん)、無電区間(むでんくかん)、死区間(しくかん)、もしくは単にセクションともいう。デッドセクションが設置される類型としては、以下のものがある。デッドセクションは、碍子やFRPなどで造られたインシュレータ(日本の在来線で長さ8 m 程度)をトロリ線に挿入する方式、主にヨーロッパの本線上で見られる2つのエアセクション間に無加圧区間を設ける「中セクション方式」のいずれかで絶縁を行うが、以下の注意が必要である。また上述類例3.の異相区分セクションは随所に存在するが、上述した中セクション方式では高速下で運転士が架線死区間標識を見落としやすい上に惰行運転が高速維持の妨げとなるため変電所の数を増やすことができず、列車本数や編成長で制約を受ける欠点があるものの2013年現在でもフランスTGVや韓国高速鉄道などはこの方式の下で運転されているこれに対して日本国有鉄道は1964年(昭和39年)の東海道新幹線開業に際し、2つのエアセクション間に1 km 程度の中間セクションを設置して、それが真空開閉器を介して変電所や饋電区分所に接続されており、列車が中間セクション通過中に真空開閉器により電源を0.05 - 0.3秒程度の無電時間を介して、進行後方側から進行前方側の変電所に自動で切替える饋電(きでん)区分切替セクション方式を開発して、惰行することなく異相区分セクションを通過できるようにした。電車・電気機関車がセクション通過直前で主回路を開放し惰性で走行。直後に運転士が電気方式を切り替えてからデッドセクションを通過する。切替先の電力を検知すると主回路が閉じられ、再び力行・制動が可能になる電源切替方式である。たとえば直流から交流に転換する場合は、主回路開→電源スイッチ切り替え後主回路閉操作(DC>AC。まだ直流区間であるが、電源検知回路により交流用回路は開であり、主回路開後切り替え操作をとった上であれば主回路閉操作をしても問題は生じない)→セクション通過→交流検知により直流回路開、交流回路閉)→順次自動的に主回路閉、となる。セクション通過時に設計年次が古い電車の場合一時的に室内の照明が消え、非常灯のみが点灯する。これは回路を切り替える際に遮断器(ブレーカー)が作動し一時的に編成全体が停電状態となるためである。また地上側でも車両側の切替忘れ防止 の観点から、標識設置・ブリンカーライトの点滅・ATCを使用した自動切替装置の導入などの対策を行っている。なお、気動車もしくはディーゼル機関車・蒸気機関車牽引の列車では架線から電気の供給を一切受けないため前述の動作は必要ないほか、剛体架線採用区間のデッドセクションでは、FRPを用いず剛体を平行にすることで対応する。駅構内で架線に流す電流を切替える方式。電気機関車牽引の列車が少なく、電車が主流の日本の鉄道では採用例が少なく、以下の例のみとされた作並駅ならびに奥羽本線福島 - 庭坂間の地上切替設備は、1968年9月に仙山線作並 - 山形間ならびに奥羽本線福島 - 米沢間の交流電源切替により廃止。2010年現在では黒磯駅が営業線上で常時使用される日本で唯一の例である。なお、2006年9月24日の北陸本線長浜 - 敦賀間・湖西線永原 - 近江塩津間の直流電源切替に伴い敦賀 - 南今庄間に交直デッドセクションが新設されたが、下り線のセクションは上り勾配上に設置されたため切替中に万一セクション手前で停止してしまったような場合に備えて以下の非常時のみ取扱の地上切替方式ともいえる設備を設置した。日本の鉄道におけるデッドセクションの設置例は次のとおりである。以下類型ごとに挙げる。なお、交流電化区間における異相区分セクションは設置例が多数となるので、ここでは割愛する。デッドセクションを挟んだ区間では、同じ路線でも使用可能な車両が異なり、ほとんどの場合は運転系統や本数など輸送そのものが分断されている。中には別路線のようになってしまっているものもある。特に交直流電車は高価なので、セクションを越える区間のローカル輸送は全線電化にも関わらず、近辺の非電化路線と共通運用の気動車を運行している路線もある。また、最近では仙石東北ラインのように線路は接続し、直通列車も運行しているが架線自体は接続していないケースも存在する。※の網掛の箇所は電化方式が直流区間にある駅、の網掛の箇所は電化方式が交流区間にある駅、の網掛の箇所は駅構内にデッドセクションを設置している駅。※の網掛の箇所は電化方式が直流区間にある駅、の網掛の箇所は電化方式が交流区間にある駅、の網掛の箇所は駅構内にデッドセクションを設置している駅。主に元々が別のシステムだった路線を接続するために使用される。※日本においては、異周波数交流をデッドセクションで接続した例は存在しない。下記は、あくまでも参考として挙げたものである。※の網掛の箇所は架線周波数が50Hzの区間にある駅、の網掛の箇所は架線周波数が60Hzの区間にある駅。ここでは異社間のみ記載する。いずれも直流1500V⇔交流25kV・60Hzである。なお、この他にも交流電化区間における異相区分セクションが多数存在する。また、首都圏電鉄京義・中央線(交流電化)の龍山 - 二村間にもデッドセクションがあるが、これは途中の漢江大橋をアンダーパスする部分の車両限界が小さく、通電すると橋上で感電するおそれがあるために設けられているものである。交流電化の内香港島の路面電車と香港軽鉄と前地鉄の各線は直流電化となっているため、デッドセクションはない。
出典:wikipedia
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