『絶対可憐チルドレン』(ぜったいかれんチルドレン)は、椎名高志による日本の漫画作品。世界でトップクラスの超能力を持つ3人の少女と、彼女らに翻弄される上司兼教育係で非エスパーの天才科学者である青年が、様々な事件を解決していくコメディアクション。通称『絶チル』。2008年のテレビアニメ化を皮切りに様々な媒体へのメディアミックスも行われている。小学館の『少年サンデー超増刊』2003年7月号に掲載された同名の読切作品を元に、『週刊少年サンデー』2004年39号から42号にかけて4話の短期集中連載として掲載。この短期集中連載が好評であったため、同誌2005年第33号より本格的な連載が開始された。本連載は短期集中連載版の続編として始まっているため、短期集中連載版と本連載版は完全に世界設定を共有している。しかし短期集中連載を開始するにあたって設定を見直しているため、読切版とは異なる点がある。2014年13号にて中学生編の完結で物語が一区切りついたため休載し、2014年39号より高校生編が最終章として再開。単行本は少年サンデーコミックスより2016年4月現在で45巻までが発行されている。累計発行部数は2010年10月時点で500万部を超えている。また2008年にはガイドブックとして『絶対可憐チルドレン《解禁》ガイドブック+椎名高志ワークス』 が少年サンデーコミックススペシャルより発行されている。21世紀、超能力者(エスパー)は増え続けていた。彼らは軍事、外交、経済等あらゆる分野で活躍し、国際競争の鍵を握っていた。しかし、最高ランクである超度7のエスパーは日本国内に三人しか確認されていなかった。その三人とは明石薫、野上葵、三宮紫穂で、いずれも10歳(物語開始時点)の少女であり、内務省特務機関超能力支援研究局・通称:B.A.B.E.L.(バベル)においてチーム「ザ・チルドレン」として働いていた。優秀な超能力研究者である皆本光一は、能力を見こまれてザ・チルドレンの現場運用主任となり、指揮官として数々のミッションを共に解決していく中で、チルドレンの信頼を得る。彼らに見守られながらチルドレンたちは成長していく。チルドレンの三人は、指揮官となった皆本のマンションに同居して公私ともに共に過ごすようになる。さらに彼の計らいによって非能力者(ノーマル)の子供も通う小学校に編入することになり、ノーマルの少年東野将や弱いテレパシーの持ち主である花井ちさとを始めとする多くの友人に出会う(2巻)。予知能力をもつイルカである伊-九号は、その戦いの果てに皆本が薫を射殺する未来を皆本に提示する(1巻)。以降中学生編完結まで、この未来の回避が皆本とバベルにとっての最重要課題の一つとなる。チルドレンの前に、犯罪組織パンドラを率いる複合能力者兵部京介が現れる。兵部はバベルとは敵対する立場だが、チルドレンに対しては極めて親切であった。その理由は、近い将来にエスパーと普通人との間に戦争が勃発し、ザ・チルドレンがパンドラのリーダーとなって普通人と戦うと予知されているからであった(3巻)。また、エスパーを洗脳して兵器として利用する犯罪組織ブラックファントムの存在が明らかとなる。ブラックファントムから送り込まれた洗脳エスパーであるバレット、ティムと対決したチルドレンは、3人の力をひとつに合わせる技術である「トリプルブースト」を応用した新しい合成能力「フォースオブアブソリューション」を生み出し、彼らの洗脳を解くことに成功する(11、12巻)。その後もチルドレンと皆本は様々な形で兵部の干渉をうけ、また犯罪者エスパーたちと対決するが、その都度課題を克服し、結束を深めていく。チルドレンは中学校に進学し、花井ちさとらは再びクラスメートとなる。さらに、物静かな少女、雲居悠理が仲良しグループに加わる(16巻)。後に、パンドラに所属するエスパーの子どもたちやバレット、ティムがチルドレンの通う中学校に編入してきてクラスメートとなり、学校内では超能力を一切使わずに問題を解決する約束で共に学校生活を送る(21巻)。チルドレンの前に、「ファントム・ドーター」を名乗る覆面の少女が現れ、戦いを挑んでくる(16巻)。その正体はブラックファントムのヒュプノ使いであるユーリであり、エスパーの洗脳を手がけている張本人であった。彼女は多重人格者であり、ファントムデータも雲井悠理も彼女の人格の一つだったのである。「悠里」はトリプルブーストに関する情報収集と薫の洗脳を果たすために作られた人格であった。「悠理」でいるときのユーリにはエスパーやフラックファントムのメンバーとしての自覚はなく、純粋にチルドレン、特に薫との友情を深めることを願っていた。ユーリの中には他の人格とは出自の異なる「フェザー」を自称する人格も宿っていた。フェザーは様々な種類の極めて強力な超能力を発揮し、ユーリ、チルドレン、皆本らの行動に干渉し続ける(23巻)。フェザーの行動を監視していた兵部はユーリの正体に気づき、ヒュプノ戦を演じて悠理以外の人格を封印する(24巻)。ブラックファントムの幹部でありユーリの実兄であるギリアムと直接対峙した兵部は、対決のすえ虚数空間に自らを封じ、フェザーを構成していたレアメタルポリマーに人格をバックアップする。このバックアップ人格は子供時代の兵部の姿をとり、「京介」として皆本やチルドレンとともに過ごすことになる(30巻)。ユーリは、兵部やフェザーとの対決や友人たちとの交流を経て人格の再統合を果たす。ブラックファントムとの決別を決意し、自身についての学校・バベル・パンドラ関係者の一切の記憶と記録を抹消して彼らの前から姿を消し、ギリアムに戦いを挑む(35巻)。しかし、敗北し囚われてしまう(37巻)。ユーリの正体に気づいたチルドレンとパンドラ幹部たちはユーリを救うための戦いに挑む。再洗脳されたユーリはヒュプノを駆使した熾烈な戦いを仕掛け、「京介」は斃れてしまうが、引き換えに兵部が復活、さらにフェザーも現れる(37巻)。フェザーの正体は、超能力者たちがノーマルと戦う悲惨な未来における薫を中心としたエスパーの精神の集合体であり、その未来を変えるべく過去に遡ってきたのであった。フェザーの一部となっていた「未来のユーリ」とチルドレンたちの働きかけで、ユーリにかけられた洗脳は解かれる(39巻)。ユーリはもうひとつの超能力者支援組織である「財団」に引き取られることになる。しかし、ギリアムとクローンエスパーたちは決着が着く直前に行方をくらましていた。フェザーと兵部は、未来が書き換えられたことを確認する。役目を終えたフェザーはそのまま消滅することも覚悟するが、真相を悟ったチルドレンは、自分たちの創る未来に来て自分たちと一緒になればいいと提案する。チルドレンの成長を目の当たりにしたフェザーは安心し、自分たちはどこにもいかず未来を見届けると言い残して姿を消す(39巻)。2016年3月現在、連載は継続中でストーリーは未完である。以下は単行本44巻までの内容である。チルドレンとパンドラの子どもたちは中学課程を終え、持ち上がりで高校課程に進級することになる。皆本は年頃になったチルドレンとの同居生活の解消を決断し、3人は薫の実家に転居することになる。進級に伴い、新たに松風浩一という男子生徒がクラスメートに加わる。彼には小学生時代に特務エスパーとしてのチルドレンに救助された経験があった。通常、任務中の特務エスパーと接触した一般人は機密保持のために記憶の改竄を受けるのだが、松風には「完全視覚記憶」という特殊な能力があったためヒュプノに高い耐性があり、記憶の改変を免れていた。松風に指揮官としての資質を見出した皆本は、彼をチルドレンの仮メンバーとし、指揮官見習いをやらせる事にする。兵部京介は、かつての悠理と同じく松風もブラックファントムの工作によって送り込まれたのではないかと疑い、生徒会長として学校に乗り込むと、ヒュプノを応用したテストをしかける。テストの結果は彼の予想とは異なっていたが、兵部は今後も目を離さないと宣言する。ブラックファントムの洗脳エスパーたちによるチルドレンやバベルへの攻撃は絶え間なく続いていた。そんな中、財団に身を寄せていた悠理が日本に戻り、チルドレンに加わることになる。多くの登場人物の名前は『源氏物語』にちなんで名付けられている。物理法則をねじ曲げることが可能な力。質量・エネルギー保存の法則はもちろんのこと、空間も光の速度も超える。「超感覚」と「念動力」の2通りに分けられる。またこの作品にはそれらの組み合わせなどによって複合能力と合成能力が存在する。合成能力主体のエスパーが多く、チルドレンのような純粋種の高超度エスパーは希少。訓練である程度能力を伸ばすことができ、負傷や極限状態に陥ることにより、通常では不可能な成長を遂げ、能力が強化・増加することがある。エスパー達の力は人様々であり、世界的に超度(レベル)ごとに分類されている。これらは超能力の能力の度合いを計測器によって1から7の数字で表しており、数字が大きいほど能力が高くなる。分類は1996年以前の震度の基準をもじったものである。超度が上がるほどエスパーの数は少なくなり、最高度超度7は数えるほどしか存在しない。超度6を超えると計測不能になるために、超度7の中でも力の優劣は大きく分かれてくる。超感覚的知覚。ESP(Extra Sensory Perception)と表記されることも。霊感・テレパシー・第六感・予知・過去視など、通常見たり感じたり出来ないものを察知する能力。PK(Psycho Kinesis)と表記されることも。精神の力で物を動かしたり状態を変化させたり外の世界に働きかける能力を広い意味でそう呼ぶ。1人のエスパーがいくつかの能力を併せ持っている状態。組み合わせて使えるため応用範囲は広いが、多くの場合個々の能力の超度は低く、兵部京介や蕾見不二子のような高レベルの複合能力者はまれ。賢木修二のように単能力と合成能力を併せ持つタイプもいる。複合能力の変形で、複数の能力が組み合わさって全く新しい1つの能力のように発動した能力。能力の種類は多種多様だが、多くの場合、本人はその形でしか能力を発動できない。どんな特殊な能力もESPとPKの組み合わせとなっている。他にもザ・ハウンドの「メタモルフォシス(動物への変身)」「リプレイス(他の生物への憑依)」、真木司郎の「炭素精製」等多数の能力と合成能力者が登場している。2008年6月25日から2009年3月25日まで隔週水曜日にアニメイトTVで配信されたテレビアニメとの連動番組。パーソナリティは白石涼子、戸松遥、小杉十郎太の3人。『絶対可憐チルドレン・THE NOVELS 〜B.A.B.E.L.崩壊〜』 のタイトルで、小学館のガガガ文庫より2008年5月20日に発売。執筆は三雲岳斗が担当。ノベライズ版のオリジナルストーリー。2008年9月から2009年3月にかけて3作のドラマCDが発売されている。この他、単行本26巻の特別版としてオリジナルのドラマCD付きのものが発売されている。本作を表題としたゲームは、いずれもアニメをベースとしている。この他、『週刊少年サンデー』と『週刊少年マガジン』の50周年連動企画関連のゲームに登場しており、こちらは原作をベースとしている。カードゲーム以外はコナミデジタルエンタテインメントから発売。以下の出典は『小学館:コミック』(小学館)内のページ。単行本の発売日の出典としている。
出典:wikipedia
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