風邪(かぜ、common cold, nasopharyngitis,rhinopharyngitis, acute coryza,a cold)とは、ウイルスによる上気道感染症であり、主な影響は鼻に現れる。 喉、副鼻腔、喉頭も影響を受ける可能性がある。症状はたいてい感染後二日以内に発生する。 症状としては、咳、咽頭痛、くしゃみ、鼻水、頭痛、発熱などに現れる。患者の多くは回復まで大抵7-10日間を要し、一部の症状は3週間まで継続しうる。他に健康に問題がある患者は、肺炎に進行する可能性がある。多くの場合、単に風邪と言えば急性上気道炎(普通感冒)を指し、それ以外を風邪と呼ぶことは少ない。西洋医学的には「風邪症候群」と呼ぶことが多い。俗称として、消化管のウイルス感染によって嘔吐、下痢、腹痛などの腹部症状と上記全身症を来した状態を、「感冒性胃腸炎」「お腹の風邪」(もしくは胃腸かぜ、一部地方では腸感冒)と呼ぶこともある。「風邪」の語源は定かではない。中国医学における風の邪気、すなわち「風邪」(ふうじゃ)によって引き起こされる、発熱や寒気等の症状を来す病名としての概念が日本に伝わっているが、中国医学の定義は前述の定義と異なっている。俳句では冬の季語として扱われる。風邪に対してワクチンは無い。最も一般的な予防法は、手洗いの実施、洗っていない手で目・鼻・口を触らない、病人と同じ空間に居ない事である。いくつかの根拠はマスクの使用を指示している。治療法は存在しないが、症状は緩和可能である。イブプロフェンなどのNSAIDsは助けとなるであろう。抗生物質は使用すべきではない。根拠によれば総合感冒薬の使用は指示されない。症状は、咳嗽(咳)、咽頭痛、鼻汁・鼻づまりなど局部症状(カタル症状)、および発熱、倦怠感、頭痛など。鼻汁は通常、風邪の初期はさらさらとした水様で、徐々に粘々とした膿性に変化する。病原体の感染経路には、以下の3種類がある。アメリカ疾病予防管理センター(CDC)は、以下のケースでは医療機関に受診すべきと勧告している。風邪の多様な症状は、様々な病因によって発生し、稀に淋病が喉粘膜に発生することでも、風邪によく似た症状が出る。この他にも風邪と紛らわしい初期症状を示す病気は数多くあり、これらを風邪として扱ってしまいがちなことが「風邪は万病のもと」と言われる所以となっている。インフルエンザ(流行性感冒, Flu)やマイコプラズマ肺炎等の症状も、風邪に含める場合もある。特にインフルエンザについては風邪と呼ばれるケースが多い。「インフルエンザを風邪と呼ぶべきではない」とする者もいるが、これは「インフルエンザは命にかかわる病気なので油断すべきではない」という警鐘である。歴史的にも「スペインかぜ」や「アジアかぜ」など、大勢の死者を出した大規模なインフルエンザのパンデミックは「風邪(かぜ)」と呼ばれている。風疹、麻疹、流行性耳下腺炎などは、症状が非常に特徴的であり、疾患名が特定しやすいので、いわゆる風邪には含めない(ただし流行性耳下腺炎は、俗に『おたふくかぜ』と称する)。他にもあらゆるウイルス、マイコプラズマ、クラミジア、細菌が風邪の原因となり、その数は200種類以上といわれる。風邪となる病原は非常に多く、またライノウイルスを例に挙げると、数百種類の型が存在するためワクチンを作ることは事実上不可能であり、どのウイルスまたは細菌が原因なのか診断するのも困難である。逆に言えば、病原となるウィルスまたは細菌が特定できた場合は、それらはそれぞれの疾患名で呼ぶべきであり、風邪という症状名で呼ぶのは適切ではないということになる。例えばインフルエンザウイルスによる風邪に関しては、特に症状が重いことと、検査方法が確立していることから、原因が特定され、その場合は「インフルエンザ」という疾患名で呼ばれることとなる。それについて次項参照。細菌性の感染かウイルス性の感染かは血液検査を行い、CRP値と白血球数を参考にする。風邪の原因となるウイルス・細菌の種類は極めて多く、原因が特定されない場合が多いが、原因が特定できた場合においては、その原因によって疾患名が確定する。また「風邪は万病の元」と言われるが、あらゆる疾患の初期症状は「風邪」として片づけられることも多く見られる。そして疾患が進むと、風邪症状の範疇には収まらない、その疾患の特有の症状が発現することになる。このため、数日で軽快しない場合は、「あらゆる疾患」が鑑別にあがる。以下にあるのはその一部分である。次のようなことは一般に広く言われている。手洗いについては、外出からの帰宅時には、自宅の家具などに触れる前に念入りに手洗いを行い、家外から持ち帰ったウイルスを屋内の家具・寝具・食器などに付着させないことが勧められている。これを行なうだけでも、感染率が減る。うがいについては、緑茶が効果的。水道水でも効果がある。ただし、ヨード入りのうがい薬などを使うとかえって風邪予防の効果が低下する、との調査結果がある(→うがいで参照可)。まれに、書籍や番組によっては、のどのうがいを行なうだけでなく、"鼻うがい"も同時に行なうのがよい、としていることもある。また、インフルエンザについては効果は期待できない。マスクを着用する。自分自身は風邪をひいていない段階で、先手を打ってマスクをしておくことも有効だと言われている。ウイルスが直接に口中に飛び込んでくることを防止できる他に、マスクが適度に湿ることにより、のど奥の粘膜が乾燥することを防ぎ、それが結果として(仮にウイルスが口中に飛び込んでも)ウイルスの極端な増殖を防ぐためだと言われている。また上気道のカタル症状に気付いた段階でも、マスクを常時着用し、気道粘膜が冷えたり乾燥したりしないようにする(気道粘膜の感染防御能保護のため)。病原体に対しては、皮膚や粘膜が物理的防壁として、涙、唾液、咳、排尿、排便などが生理的排出機構として、更には免疫機構が重要な役割を演じている。根本的な風邪薬が無い現在、これら自然に備わった感染防御機構をいかに上手に働かせるか、が重要となる。冷気に身体を曝す・身体が冷えることが風邪の原因である(あるいは感染・発病を助長する)とする考えもあるが、近年では無関係とする見解も存在する。東洋医学でも西洋医学でも一般に、安静にして睡眠をしっかりとることは風邪の治癒に良いとされている。東洋医学と西洋医学とでは、健康や病気に関する考え方が異なる部分が多く、風邪の場合の予防法・治療法にも差異が見られる。東洋医学において風邪にもっともしばしば用いられる処方の流れを以下に示す。急性期・亜急性期には西洋医薬との併用が有効である。東洋医学において、小児がかぜをひきにくくなる、というのは、体の免疫機能が高められていることを意味する。かぜをひきにくくする、ということは虚弱体質の改善と関係があると考え、次のような漢方処方が代表的なものだとも言われている。西洋医学系の医師は、個々の症状を緩和する薬(対症療法)を採用し、総合感冒薬や解熱剤、咳止めなどの薬を、複数処方することが多い。AAFPは、成人の風邪に対し以下の治療は効果を示さない(Not effective)としている。抗生物質(狭義の抗菌剤)は抗「菌」作用しか持たないため、多種のウイルスによって引き起こされる風邪には効果が無い。その副作用のため有害であるにもかかわらず、未だに頻繁に処方されている。処方してしまう理由には、人々の抗生物質に対する期待、薬品メーカーの需要、処方に対しての空気など複雑に絡み合う事情が一般的に言われている。米国家庭医学会(AAFP)ガイドラインでは「児童・成人の風邪に対して抗生物質を使用してはならない(should not be used, エビデンスレベルA) と勧告している。抗ウイルス薬の処方も、風邪の原因ウイルスが多種に及ぶため現実的な効果は無いが、いくつかの予備試験ではベネフィットが示されている。発熱は一種の生体防御反応であり、人体というのは、あえて体温を高めることで免疫力を上げているということも明らかになってきている。例えば、白血球は、病原菌に対する貪食(どんしょく)・殺菌能などを有しているが、その白血球は、体温が平熱よりも1度下がると30%以上 働きが低下し、逆に平熱より1度上昇すると5 - 6倍の働きをするということが明らかになったと石原結実は述べている。西洋医学系の医師の多くは、対症療法を採用し、患者の体温が多少上昇するだけでも、すぐに解熱剤を処方してしまうことが多い。だが、これが不適切で、免疫の働き(自然治癒力)を低下させて風邪を長引かせている可能性がある、と指摘されているわけである。実際にロキソニンは有意ではないものの、平均で風邪の治癒を1日遅らせる。ただし、体温の上昇が極端に激しい場合は例外であり、危険回避のために解熱剤を使用することは正しい。また、幼児や児童などの場合は、体温の上昇には大人以上に注意を払う必要がある。また、解熱剤には副作用として「脳炎」を発症することもあり、使用には慎重を期すべきである。米国家庭医学会(AAFP)ガイドラインでは、4歳以下の児童に対してはOTC風邪薬(総合感冒薬)を用いてはならないとしている(Should not be used, エビデンスレベルB)またAAFPは、児童の風邪に対し以下の介入は効果を示さない(Not Effective)としている。風邪に対する民間療法には様々なものがあり、中には相矛盾するものもある。一般的には免疫活動を活発化させると良いと考えられているが、必ずしもそれに繋がらないものもある。
出典:wikipedia
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