スペイシー(SPACY)とはかつて本田技研工業が製造していたスクータータイプのオートバイである。シリーズとして排気量別に数車種が販売されていたが、共通項としてSOHC4ストローク単気筒エンジンを搭載する。1982年5月に発売された49ccエンジンを搭載する原動機付自転車で型式名AF02。正式車名はスペイシーである。近未来的イメージな直線基調のデザインを採用し、当時の50ccスクーターとして唯一の4ストロ-クエンジンの搭載や駆動方式も3速オートマチックトランスミッションを採用するなど異彩を放った。独自構造のボディ一体キー付フロントトランクは容量こそ少ないものの12インチLPレコードの収納が可能。また販売面ではグレード別展開を実施しデラックスとカスタムの2グレードを設定。カスタムでは液晶メーター・トリップメーター・ハロゲンヘッドライトを採用するなどの高級路線で他車種との差別化を実施した。1984年2月にマイナーチェンジを実施。グレード展開中止・液晶メーター廃止。変速機構を通常のベルト駆動無段変速化が実施された。1986年に生産を終了した。1982年10月に追加された2人乗り可能な原付二種で76ccエンジンを搭載。型式名HF02。50ccと同じデザインや液晶メーターも採用されたが、単一グレード展開となった。1985年4月にマイナーチェンジを実施。排気量79ccの新設計エンジンに変更し型式もHF03となったほか、50同様の機構面変更も併せて実施。1986年に日本国内では生産中止となったが、国外向けでは生産が継続され2009年頃まで基本設計も引き継いだElite80(エリート80)の車名で北米を中心に販売された。125ccクラスでは3代に渡り生産販売された。本項では型式別に解説を行う。1983年3月発売。型式名JF02。正式車名はスペイシー125ストライカー(SPACY 125 STRIKER)。基本的デザインは先行発売されていた50・80を踏襲するが、二輪車としては世界初となる自動収納式リトラクタブル・ヘッドライトを採用。またエンジンも冷却方式が水冷になりラジエターからの放熱を足元へ送る機能も装備されるなどより差別化された。1985年8月のマイナーチェンジでは、液晶メーターを廃止し通常の指針式へ変更・オプションだったリヤキャリアを標準装備化などの変更を実施。また本型式は国外向け仕様はElite125および150cc版のElite150として輸出された。映画「ターミネーター」ではサラ・コナーが所有する設定がなされた。1987年2月発売。型式名JF03。サブネームのストライカーが消滅。エンジンなどの動力機構は初代からのキャリーオーバーだが、外見は大幅に変更されリトラクタブル・ヘッドライトを廃止し一般的な固定式としたほかエアロフォルム曲線基調のデザインとなった。ただしフロント部分の造形に独特な平らさがあり、特に白色モデルは「紋甲イカ」という異名を持つ。1992年・1993年・1994年にマイナーチェンジを実施しており、1993年のそれでは自動二輪車のヘッドライト常時点灯義務化によりヘッドライトスイッチが廃止となった。1995年8月発売。型式名JF04。エンジンを水冷から空冷に変更したほかフロントディスクブレーキとメットインスペースを装備。何度かのマイナーチェンジを繰り返し、2005年には普通自動二輪車小型オートマチック限定運転免許用教習車仕様も発売された。しかし強化される自動車排出ガス規制に燃料供給がキャブレターでは対応が難しく、五羊本田が製造するインジェクション方式のSCR110を日本国内でリード110として後継車にすることから2008年9月に生産を終了した。2003年9月に発売された102ccエンジン搭載モデル。型式名JF13。強化された排出ガス規制への対応による2ストロークエンジンを搭載するリード100生産中止を受けたモデルチェンジ車である。コストダウンを目的に製造を中国の五羊本田が行い、販売価格を20万円未満に抑えたことから注目を集めた。後にスズキが同価格帯でより小柄な車体に125ccエンジンを搭載したアドレスV125の販売を開始したことにより、激しい競争が繰り広げられた。前述の125と同様理由から後継車をリード110に集約し、2008年9月に日本向け車両の生産を終了した。五羊本田ではしばらくの間100の現地向け車両の生産を継続したが、2012年現在ではスペイシー125も含めた車体構造やデザインを流用した環境規制対応エンジン搭載車を生産している。
出典:wikipedia
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