『テニス』 ("Tennis") は、1984年1月14日に任天堂が発売したファミリーコンピュータ用スポーツゲームである。ファミコン用ソフトで初のテニスゲームで、その後の各種テニスゲームの基本となった。1人用と2人用を選択してプレイできるが、2人用はダブルスでのコンピュータとの対戦であり、プレイヤー同士で対戦することはできない。十字ボタンでプレイヤーを操作し、Aボタンで通常のショット、Bボタンでロングショットを打つ(効果音が異なる)。サーブは自動的にプレイヤーが頭上にボールを投げるので、タイミングを見計らってAボタンを押す。早すぎたり遅すぎるとフォールトになる。ネット際まで移動すると勢いのあるサービスショットを打てるが、ネットに接近し切れていないとネットに引っかかる可能性が高い。ロングショットを使い分けて、相手が後退したところでネットに近づいてサービスショットを打つのが勝敗の鍵となる。レベルは5段階ある。レベル毎に相手プレイヤーのユニフォームの色が異なっており、レベルが高いほど球速が速くなる。ファミコン版では1段階目のレベルの試合に勝利すると短い音楽とともに次のレベルに移り、その次のレベルでも勝つとファンファーレ音楽が鳴って優勝カップおよびドルの賞金額が書かれた英語の祝勝メッセージが表示される。この賞金額は高いレベルに行くほど高額になる。マリオが審判として登場する。本作では黒地に白のオーバーオールを着ている。1985年頃、『スーパーマリオブラザーズ』において、ワールド9(アンダーカバー)を呼び出すためのソフトとして本作が話題になった。オープニング音楽は『ベースボール』と共通(黛敏郎作曲「スポーツ行進曲」の冒頭を模している)。ゲーム中のBGMは存在せず、効果音だけである。セットをとった時の音楽は2パターンが交互に流れる。そのうちの1パターン目は『ベースボール』の先攻から後攻への交替の音楽と同じである。2パターン目はオリジナルの音楽で、『ベースボール』の後攻から先攻への交替の音楽とは異なる。ゲームセット(ゲームオーバー)の音楽も『ベースボール』と共通する。ポーズの効果音は当時の任天堂の初期ファミコンのラインナップ全てで共通するものである。『VS.テニス』のタイトルで任天堂VSシステム対応作品として発売された。4人までプレイ可能(但し3人でのプレイはできない)で、対人対戦プレイも可能である。筐体に表裏の2画面があり、対戦時はそれぞれ自分の視点の画面が表示される(必ず自分が手前のコートになる)。2人プレイでは、ファミコン版同様のダブルスVSコンピュータ(1画面を使用)か、シングルス対人対戦(2画面を使用)を選択可能で、4人プレイではダブルス対人対戦(2画面を使用)となる。基本的にプレイ料金は人数分必要だが、店舗によっては、ダブルスCPU戦を1コイン、ダブルス対人戦を2コインで行える設定もある(シングルス対人戦は必ず2コイン必要)。なお、VS.システム筐体の両面のすべてのコントローラーを使用するのは本作のみとなっている。また、永久パターン防止策として、デュース回数に制限があり、制限に達すると「このポイントを取得した者がこのセットを取得する」旨の警告が英語で表示され、そのプレイで強制的に勝敗をつけられる。その他に、CPU戦で勝ち進むとレベルの高いCPUが登場する。また、規定数のセットを落とすとゲームオーバーになる。1985年頃、ハドソンより『任天堂のテニス』というタイトルでPC移植版が発売されている。PC-8001mkII版では、PC-8001mkIISRで起動時に内蔵音源による効果音が出力される。ファミリーコンピュータMagazineの1991年5月10日号特別付録の「ファミコンロムカセット オールカタログ」では、「テニスゲームの原点的作品」、「ボールの影を地面に落とすという、当時としては画期的な処理で、距離が掴みやすくなり、他社のアーケードのテニスをも凌駕する出来ばえだった。(中略)他社製品の手本となっており、そのシステムの完成度の高さには感心するばかりだ」と紹介されている。『テニス』は、1989年5月29日に発売されたゲームボーイ対応ゲームソフト。ファミコン版のシステムを踏襲した新作ゲームとして発売された。こちらは通信ケーブル1本とゲームボーイ2台を使用し、プレイヤー同士で対戦することが可能となっている。ダブルスはできない。2011年7月20日にニンテンドー3DSにてバーチャルコンソール対応ソフトとして300円(税別)で発売された。ファミリーコンピュータMagazineの読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、30点満点中18.99点となっている。また、同雑誌1991年5月24日号特別付録の「ゲームボーイ オールカタログ」では「シンプルな正統派テニス」、「変に凝っていないので、気軽に楽しめる。しかし、ダブルスのゲームができないのが残念」と紹介されている。
出典:wikipedia
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