『痕』(きずあと)は、1996年にLeafから発売されたアダルトゲーム。同社のビジュアルノベルシリーズ第二弾。なお、この項目では2002年に発売されたリニューアル版と、2009年に発売された再度のリニューアル版についても記述することとする。主人公の柏木耕一が大学の夏休みの間、いとこである柏木四姉妹宅で体験するサスペンスストーリー。数々の不可解な出来事から、主人公の血筋の謎や舞台である隆山の伝説の真意が明らかにされてゆく。前作『雫』のオカルティックなイメージは継承しつつも、より深みのあるシナリオと、キャラクター設定の秀逸さで多くのファンを釘付けにした。関連情報雑誌の人気投票では、しばらくの間上位5位以内が定位置となり、次作『To Heart』の発売以降もそれを維持し続けた。その終盤には、他のランクイン作品はすべてWindows98以降の256色や65536色の作品である中に、PC-9800シリーズを前提とした16色ゲームが混在する状態になっていた。2002年7月26日発売。脚本を担当した高橋龍也と原画を担当した水無月徹は、Leafを退社済みであったために外注扱いでの参加となっており、両者が関わった最後のLeaf作品である。2009年6月26日に『痕 -きずあと-』というタイトルで発売。キャラクターデザインは甘味みきひろが担当。主人公以外の登場人物がフルボイスとなるほか、新キャラクター「高砂六花」が追加された。元々は2005年にPlayStation Portableで発売の予定だったが、2007年6月に「コンシューマーでは原作の大幅な改編により世界観が壊れてしまう」との理由で製作を断念し、Windowsで作り直されることになったものである。2011年12月9日にはダウンロード販売版が配信開始された。PC版の声優は非公開。2009年版のみ。前作『雫』との接点として、同作の主人公「長瀬祐介」及びその血縁者として登場する「長瀬源一郎」と同じ姓を名乗る刑事、「長瀬源三郎」が登場する。以降、Leaf・アクアプラス大阪開発室の作品、及び東京開発室の一部の作品には必ず「長瀬」を名乗るキャラクターが登場するようになる。製作サイドからは公式に「全員が血縁者」(『うたわれるもの』のゲンジマルは除く)とされている(『まじかるアンティーク』の長瀬源之助は地球ではない世界の住人のためその関係は明らかで無い)。源三郎は源一郎と似たイメージを踏襲しているが、キャラクターデザインや「エリート路線からドロップアウトした妖しい中年警察官」といった設定等、『機動警察パトレイバー』の登場人物・後藤喜一の影響が加わっている。このデザイン路線は次作『To Heart』の長瀬源五郎とセバスチャンにも受け継がれ、後のPlayStation版(及びアニメ版)では声優として後藤喜一役の大林隆介が演じた。これは同作のヒットもあり、一般には「長瀬一族」のフォーマットとして定着した。次々作『WHITE ALBUM』はら~YOU(現・カワタヒサシ)の原画による作品だが、例外として長瀬のみゲスト原画家扱いで水無月トオル(名前がカタカナなのはスタッフロールママ)がデザインしている。旧版『痕』で、全キャラ攻略後に出現するおまけシナリオが、1979年度の講談社「星新一ショートショート・コンテスト」受賞により同年「小説現代」に掲載され、後に講談社文庫 『ショートショートの広場(1)』(編:星新一)に収録された、吉沢景介作のショートショート『できすぎ』に酷似していたことが、ネット上を中心に問題となった事件である。Leaf側は結果的に盗作を行った事実を認め、2001年1月に店頭在庫分が自主回収され、2001年3月に謝罪文が発表された。なお、それ以降の出荷版、及びリメイク版には当該のおまけシナリオは含まれていない。脚本の高橋龍也は『痕』の続編について、1999年5月20日「サンケイスポーツ」紙で「いますぐということではなくて、機会があればやってみたい。僕のシリーズヒーロー像を投影してますし、多分ライフワークになるでしょう。これで会社をやめられませんね」と語っている。キャラクターもシリーズモノを意識して作っていた。しかし、高橋はその後Leafを辞め、現在のところ続編の構想は立ち消えとなっている。以下の話はリーフスタッフが『WHITE ALBUM』発売前の1997年12月に出したコピー本(過去Leafスタッフは突発本やコピー本をよく発行していた)で、高橋と水無月が『痕2』をもしやるならということで語ったもの。ただし、会社Leafとして『痕2』の作製を計画していたわけではない。1996年12月にパラダイムより前薗はるか著のノベライズ版が発売されている。シルバーブリッツのカードゲーム、Lyceeに参戦している。収録エキスパンションは、Leaf1.1など。『電撃黒「マ)王』(メディアワークス→アスキー・メディアワークス)にて2008年3月発売のVol.3より漫画化作品が連載されている。作画は月吉ヒロキ。なお、同誌は2010年6月発売のVol.12を最後に親雑誌『電撃「マ)王』へ統合されたため、本作も同年7月27日発売の『電撃「マ)王』へ移籍し2010年9月号から2011年1月号まで連載。その後さらに『月刊コミック電撃大王』へ移籍し、2011年5月号から隔月連載され2015年3月号で完結した。2012年稼働の アーケード用格闘ゲーム『AQUAPAZZA Version2.0』にプレイヤーキャラクターとして柏木千鶴が登場しており、同作での声優は柚木涼香。同ゲームのPlayStation 3移植版では、イベントシーンに登場していた他の姉妹にも音声が追加された。声優は柏木梓が中島沙樹、柏木楓が小野涼子、柏木初音が水橋かおり。
出典:wikipedia
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