『美貌の果実』(びぼうのかじつ)は、白泉社「花とゆめ」で連載されていた川原泉の漫画作品。サブタイトルは「10月はゆがんでる」。また、同作を表題作とする漫画短編集。バブル景気の頃のストーリーであり、深くものを考えないけど真面目な人々がなんとなく幸せになるストーリーである。担当編集との話し合いで、農業(第一次産業)をテーマとしたシリーズを連載することになったが、農家から最初に思い浮かんだ稲作は困難だと判断され、ボジョレー・ヌヴォーの語が日本に広まりだしていたこともあって、ワインの話になった。本作の取材として、川原は勝沼のワイナリーを訪れている。1997年5月に放映された『BSマンガ夜話』では、本作が採り上げられている。2013年に読者投票によって川原の人気作から傑作集を編纂する企画があったが、『美貌の果実』は人気投票で1位を獲得している。甲州で小さな独立ワイナリーを営む秋月家の母娘は途方に暮れていた。ふらっと訪れたグルメ評論家に絶賛されたせいで注文が殺到し、ワインの発送に追われた父と兄を交通事故で一度に失ったからだ。そこへ、「恩返しをせんか」と行基の霊に叱咤された、秋月ワイナリー最古の葡萄の木に宿る葡萄の精が、この母娘を助けるために実体化した。同じ頃、総合酒販メーカー「リーベル社」の社長、都築貴英も商談のため秋月ワイナリーを訪れた。しかし娘の七実が秋月家の菜苗と仲良くなったこともあり、商談そっちのけでワイン作りに勤しむ日々が続く。葡萄の収穫期になり、リーベル社のライバルメーカーが商談のため秋月ワイナリーを訪れた。それは当時事業がうまくいっていなかったため、産まれたばかりの七実を置いて出て行った貴英の元妻だった。過去の傷に打ちひしがれた貴英は、もう秋月ワイナリーを訪れないと宣言する。しかし、これに反発した七実は家出のように出て行ってしまう。闇の中、迷子になった七実は崖から落ちそうになるが、葡萄野精の最後の力で助けられた。探しに来た一同が見つけた七実は太い葡萄の蔓によって宙吊りになっており、その手には彼が残した葡萄の種がしっかりと握られていた。
出典:wikipedia
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