出船精神（でふねせいしん）とは、旧日本海軍の伝統で、いつでも確実、迅速に行動できるよう準備を怠らないようにしようとする精神のこと。船舶の桟橋への係留方向についての用語からきている。駐車する際にたとえると、前進で車の先頭を奥にして停めるのが「入船」、後進で車の後尾を奥にして停めるのが「出船」である。「出船」方向に係留したほうが「入船」のままよりも確実、迅速に発進できる。このことから、以後の動きをスムーズにするべく事前に用意し、いつでも使用可能な状態にすることを指す。また、船をただちに前進させて出港できることから「ようそろ」の精神ということもある。海上自衛隊でもこの言葉は使われ実際の入港も長らく出船で行われてきたが、エンジンの騒音問題等を踏まえ、近年は入り船での入港がもっぱらである。

出典:wikipedia