『シザーハンズ』(原題: )は、1990年のアメリカ映画。純真無垢な心を持つ人造人間と少女の交流を描いたファンタジー映画。PG12指定。寒い冬の夜。「雪はどうして降るの?」と孫娘に聞かれた祖母が話し始める。昔々、町外れの山の上の屋敷に1人孤独に暮らす発明家がいた。屋敷の中で、全自動クッキー製造機といった数々の発明品を作り出した彼は、遂には生命の創造に挑み、1人の人造人間を生み出す。エドワードと名付けて愛情をもって接する彼は、不完全な部分を自らの発明品で補い、ハサミを使って作った仮初の手を両手に、大きなハート形のクッキーを選んで心臓とする。そして、彼はついに本物の人間と同じ形をした両手を作り出すが、それをエドワードに披露した矢先に急な発作を起こし、エドワードを一人残し、この世を去ってしまう。両手がハサミのまま、屋敷に1人残されたエドワード。ある日エドワードの住む屋敷に化粧品を売りに来たペグは、彼をパステルカラーの家が並ぶ町に連れて帰ることにした。手がハサミのエドワードは食事さえままならないが、植木を綺麗に整えたり、ペットの毛を刈ったりして人気者になっていった。やがて彼はペグの娘キムに恋をした。ある時、エドワードはキムのボーイフレンドのジムに利用されて窃盗行為を働き、逮捕されてしまう。キムを気遣ったエドワードは真相を語らず、周囲の人々は彼を避けるようになったが、キムはエドワードの優しさに惹かれ始め、ジムは嫉妬を募らせてゆく。クリスマスの夜、氷の彫刻を作って美しい雪を降らせていたエドワードは誤ってキムの手を傷つけ、ジムによって家を追い出されてしまう。キムはジムに怒りを覚え、絶交を言い渡した。怒り狂ったジムはやけ酒を飲み、飲酒運転の車でキムの弟のケヴィンを轢きそうになる。間一髪でケヴィンを助けたエドワードだが、その際にハサミでケヴィンに怪我をさせてしまい、危険な化け物として街の人々に責められた彼は屋敷へ逃げ込んだ。エドワードを案じたキムは彼の後を追うが、さらにそれを追ってきたジムともみ合いになり、エドワードは彼を殺してしまう。キムはエドワードに別れを告げると、屋敷の一角に残されていた、かつて発明家が作り出した発明品であった、エドワードの現在の両手とはまた別の「ハサミの手」を持ち出すと、屋敷に押し寄せてきた町の人々にその手を見せてエドワードは死んだと偽り彼を匿った。それ以来、エドワードが来る前には降らなかった雪が、毎年クリスマスの時期になると町に降るようになったのだという。「どうしてそんな話を知ってるの?」と尋ねる孫娘に祖母は答える。「そこにいたからよ。彼には今も見えるはず。彼が降らせた雪の中で踊る私の姿が…」。その言葉の通り、山の上の屋敷では昔と変わらない青年の姿をしたエドワードが両手のハサミで氷の彫刻を作っていた。彫刻を作る最中に飛び散った細かい氷の粒こそが、空から降る雪の正体だった。そして、その氷の彫刻が模っているのは若き日の祖母、すなわちかつてのキムの姿であった。繊細で心優しき人造人間エドワードと人間の娘キムの間に芽生えた愛が、今もなお生き続け、そしてささやかな奇跡を生み出しているのを明かす形で、物語の幕は下りる。映画の撮影のほとんどはフロリダ州タンパ近郊の町、デイドシティ、ウェスリーチャペル、ラッツなどで行われた。 撮影に使われた家は全て使われているモノ。撮影中は住民に出て行ってもらい撮影をした。10代の頃のティム・バートンはいつも孤独で周囲の人間との関係に問題を持っており、そのような少年時代の経験がシザーハンズにも反映されている。ビートルジュースのプリプロダクションを行っている間に、バートンは当時まだ若い小説家であったキャロライン・トンプソンをシザーハンズの脚本家として雇った。バートンはトンプソンの短編小説『First Born』に感銘を受けており、「『First Born』には自分がシザーハンズで表現したいものと同様の心理的要素がある」と感じたからである。トンプソンはシザーハンズの脚本を書き上げ、バートンはシザーハンズの企画をワーナー・ブラザースに持ち込んだ。しかし2か月後にワーナー・ブラザースは映画上映権を20世紀FOXに売却した。20世紀FOXはトンプソンの脚本を評価し、バートンを監督に置いてシザーハンズの企画に予算を出すことに同意した。当初、エドワード役にはトム・クルーズが候補に挙がっていたが、彼が要求したハッピーエンドをティム・バートンが却下したため降板した。ティム・バートンは初めて会ったときのジョニー・デップは箸にも棒にもかからない程に下手な役者だったとしている。同時に自分の枠を突き破ろうとする意欲のある役者であったとして、映画監督とはそんな役者と仕事をしたい職業なのだと語っている。ジョニー・デップはこの映画ののち、ティム・バートンと良きパートナーとなった。ジョニー・デップ自身この作品には思い入れがあるため続編をやりたいと語っている。 発明家役のヴィンセント・プライスは、この作品が遺作となった(1993年10月25日に他界)。
出典:wikipedia
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