ゴリラズ(Gorillaz)は、アニメキャラクターとして描かれた2D、マードック、ヌードル、ラッセルからなる架空のカートゥーン・バンド。楽曲面を担当するイギリスのロックバンド・ブラーのデーモン・アルバーンと、ヴィジュアル面を担当する「タンク・ガール」などの作者であるコミック・アーティストのジェイミー・ヒューレットによる覆面プロジェクト。ヒップホップからパンク、スカ、ヘヴィメタルに至るまで、多様なジャンルを横断した音楽性を持つ。2001年にリリースされたファーストアルバム、『ゴリラズ』は700万枚以上を売り上げ、ギネスブックの「最も成功した架空のバンド」に認定された。2005年にはセカンドアルバム、『ディーモン・デイズ』がリリースされ、こちらも800万枚超のセールスを記録する大ヒットを記録。2010年にはサードアルバムとなる『プラスティック・ビーチ』をリリースした。楽曲での2Dの歌声はデーモンのものだが、インタビュー、短編アニメで発言する際には他のキャラクターも含めて、それぞれ別の声優が起用されている。主に記載されるプロフィールには自伝本『Rise of the Ogre』の内容を含める。1997年からロンドンのウェストボーン・グローブのフラットで共同生活をしていたデーモン・アルバーンとジェイミー・ヒューレットが、MTVを見て現状のポップ・ミュージックに幻滅して、新風を巻き起こそうと、1998年4月にゴリラズのプロジェクトが立ち上げられた。同年、最初の曲として「ゴースト・トレイン」をレコーディングした。2000年、初のEP、「トゥモロウ・カムス・トゥデイ」をリリース。イギリスのアンダーグラウンドのミュージックシーンで受け入れられ、口コミによってバンドの正体や活動内容などの噂が広がった。2001年にファーストアルバム『ゴリラズ』をリリース。シングル「クリント・イーストウッド」がモンスターヒットを記録し、アルバムは2001年4月から52週にわたって1年以上チャートインを記録するなど、700万枚以上を売り上げる。チボ・マットの羽鳥美保、イブライム・フェレールなどが参加し、プロデュースはダン・ジ・オートメーター(ダン・ナカムラ)が担当。MTVヨーロッパ・ミュージック・アワードでは、「ベスト・ソング」と「ベスト・ダンス・アーティスト」の2部門を受賞した。当初は単発の企画かと思われていたが、2005年に4年ぶりとなるセカンドアルバム『ディーモン・デイズ』をリリース。デンジャー・マウスがプロデューサーとして起用され、ハッピーマンデーズのショーン・ライダー、ネナ・チェリー、デ・ラ・ソウル、デニス・ホッパーらが参加。アルバムは全英1位を獲得、アメリカでもビルボードチャートのトップ5に入り、全世界で800万枚を売り上げ、MTVヴィデオ・ミュージック・アウォードでも二冠を獲得した。セカンドアルバムからのファーストシングル「フィール・グッド・インク」は、先行ダウンロード・セールスで全英21位を獲得した後、本格的な発売に入ると全英2位まで上昇。リリースから11ヵ月後の2006年4月まで計39週チャートインを果たすなどロングヒットを記録した。またグラミー賞では、「レコード・オブ・ザ・イヤー」と「最優秀ショート・ミュージック・ヴィデオ賞」にノミネートされたほか、「最優秀ポップ・ヴォーカル・コラボレーション賞」を受賞した。この曲はiPodのテレビ・コマーシャル・ソングにも起用されている。セカンドシングル「デア」ではグループ初となる全英シングルチャート1位を獲得。同年のMTVヨーロッパ・ミュージック・アワードでは最先端の映像技術を駆使した3Dホログラム・アニメーション映像でのライブパフォーマンスを披露。また、同アワードでは「ベスト・グループ賞」を受賞をするなど、その活動はデーモンとジェイミーのサイド・プロジェクトの域を超えたものとなりつつあった。2008年には、大手音楽SNSサイト・マイ・スペース上で最も人気の高いバンドに選出された。2010年3月には3rdアルバム『プラスティック・ビーチ』をリリース。前作に引き続きデ・ラ・ソウルが参加したのを始め、スヌープ・ドッグ、ルー・リード、マーク・E・スミス、グリフ・リース、さらにザ・クラッシュの両翼ミック・ジョーンズとポール・シムノン(シムノンは「ザ・グッド,ザ・バッド・アンド・ザ・クイーン」に続くデーモンとのコラボレーションとなる)など、豪華多彩なゲスト陣を迎えたアルバムは全英チャート2位を記録。全米ビルボードチャートでも過去最高の2位、欧州主要チャートでも軒並みトップ10入りを獲得した。同年1月26日に先行デジタル・リリースされた、モス・デフとボビー・ウーマックをフィーチャーした先行シングル「スタイロ」は、プロモーションビデオに米国人俳優のブルース・ウィリスが出演するなど話題を呼び、YouTube上で公開後24時間で90万回以上の再生数を達成し、当時の初日再生回数の過去最多記録を更新した。2010年4月18日に行われたコーチェラ・フェスティバルを初め世界各国の大型フェスに参加し、のべ40万人以上のオーディエンスを前にパフォーマンスを披露した。7月25日にはシリア・アラブ共和国の古都ダマスカスにある11世紀に作られた歴史を持つ城塞でライブが行われ、ダマスカスで大規模なライブを行なった初の欧米アーティストとなった。2010年10月から初の世界ツアー「エスケープ・トゥー・プラスティック・ビーチ・ワールド・ツアー」を決行。ツアー終了と同時に、デーモンがツアーの間にiPadのみで制作したというアルバム『ザ・フォール』をリリースした。架空のカートゥーン・バンドという体裁上、当初は大規模なライブ活動は想定されていなかったが、アルバムリリースを追うごとに、ライブの規模は拡大していった。1stアルバムリリース後のライブでは、スクリーンに映し出されたアニメ映像に合わせ、ステージ奥にいるデーモン以下のバンドが一切その姿を隠したまま演奏するというスタイルであった。2000年のサマーソニックでも深夜の時間帯にこのスタイルで出演しているが、プロモーション活動としての意味合いの濃い小規模の演出であった。続く2ndアルバム発表後の「ディーモン・デイズ・ライヴ」では、オーケストラとバンド、DJ、合唱隊など総勢40名もの演奏者をステージ上に配置し、曲ごとに客演のゲストミュージシャンが袖から入れ替わり立ち替わり登壇するスタイルを実践した。その際、デーモン以下のバンドメンバーは、照明を落とした暗部から影として照らし出されて演奏を行うのみで、スポットライトは客演者を中心に当てられ、背後のビッグスクリーンによるアニメVJを駆使した演出をとった。会場もアポロ・シアターなど英米の著名オペラハウスで行うという実験的で限定的なものに留めていた。3rdアルバムリリース後は、コーチェラ・フェスティバル、ロスキルド・フェスティバルなど大型野外フェスへの出演と大規模な世界ツアーを敢行するためか、以前のようなアニメ中心の演出は減退し、姿を隠さずにデーモンはじめバンドメンバーがスポットライトの下に前面に出て演奏を行うという、オーソドックスなスタイルに移行した。それまでのVJ中心の演出を廃したこのライブ手法に賛否は分かれたものの、ヘッドライナーとして出演したグラストンベリー・フェスティバルでは、主要な客演ミュージシャンの総出演が実現し、ツアー中唯一のライブ共演となったルー・リードやマーク・E・スミス、ショーン・ライダー、ボビー・ウーマックにデ・ラ・ソウル、モス・デフ、スヌープ・ドッグまでが同じステージに出演する豪華さが話題となった。また、DJと生楽器、ゲストシンガーを基盤とするクラブ・ミュージックユニットであるゴリラズの分派セクト、ゴリラズ・サウンド・システム(Gorillaz Sound System)が、クラブイベントを不定期ながら行っている。ゴリラズの楽曲をライブでリミックスし、ステージと観客の間に両者を遮るように半透明の薄いカーテンをかけて幕の上にヴィジュアルや照明を投影するなど、凝った映像演出で盛り上げている。
出典:wikipedia
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