イーゾラ・デル・ジリオ()は、イタリア共和国トスカーナ州グロッセート県にある、人口約1500人の基礎自治体(コムーネ)。ティレニア海に浮かぶジリオ島(イーゾラ・デル・ジリオ)と、その属島からなる。ジリオ島は、自然と史跡に恵まれたリゾート地として知られる。2012年1月にはコスタ・コンコルディアの座礁事故が発生した。島の名は、もともとラテン語で「羊の島」アエギリウム()と呼んでいたものが変化したものであるが、ジリオ()はイタリア語で「ユリ」を意味する。ユリはかつてこの島を治めていたフィレンツェの紋章でもある。島としてのジリオ島(イーゾラ・デル・ジリオ)は、ティレニア海のトスカーナ群島に属する7つの島のうちのひとつ。本土で最も近いモンテ・アルジェンターリオの海岸からは、西へ約14km離れている。ジリオ島の南東約16kmにはジャンヌートリ島が、西約45kmにはモンテクリスト島がある。コムーネとしてのイーゾラ・デル・ジリオは、ジリオ島とジャンヌートリ島(人口約100人)からなっている。グロッセート県では最も南に位置するコムーネで、県都グロッセートの南約36km、州都フィレンツェの南約150km、チヴィタヴェッキアの西北約80km、首都ローマの西北約129kmの距離にある。ジリオ島はほとんどが花崗岩からなり、地形は山がちである。島の最高峰は (496 m)。岩がちな海岸線の延長は27kmで、いくつかの入り江(Arenella、Cannelle、Caldane、Campese)がある。ジリオ島はトスカーナ群島国立公園に含まれ、豊かな生態系に恵まれている。島の90%は地中海性森林であり、広大なマツ林が広がっている。島の平滑な崖には多くのブドウ畑があり、ここで栽培される「ヴィーノ・アンソナコ」()と呼ばれる品種のブドウからは島特産のワインが生産されている。コムーネとしてのイーゾラ・デル・ジリオには4つの地区(分離集落、フラツィオーネ)があり、ジリオ島は3つの地区に分けられる。島の東海岸にあるジリオ・ポルト()は、島の玄関となるジリオ港を擁している。Chiesa や Moletto、Saraceno といった集落はこの地区に属する。島の西北、最大の入り江であるカンペーゼ湾に面したジリオ・カンペーゼ()は、近代的な海岸リゾート地区となっている。島の中央、ポルトとカンペーゼの中間の丘の上にあるジリオ・カステッロ()は、古い城砦都市である。この地区にはCasamatta、Centro、Cisterna、Rocca といった集落が属する。ジリオ島には鉄器時代から居住者がおり、のちにエトルリア人たちが軍事的な要塞として利用した。805年、カール大帝によってローマの修道院に寄進された。その後、島は、、オルシーニ家といった有力貴族や、ペルージャ市の統治下におかれた。1241年、シチリア王国のフェデリーコ1世(神聖ローマ皇帝フリードリヒ2世)はジェノヴァの艦隊を打ち破っている。1264年からはピサ市の領有となり、その後メディチ家の領地となった。島はたびたびイスラム教徒の侵攻を受けており、最後のものは1799年であった。2012年1月13日、島の東岸ジリオ・ポルト(ジリオ港)の沖合で、豪華客船コスタ・コンコルディアが座礁・転覆する事故が発生した(コスタ・コンコルディアの座礁事故参照)。主要な産業は観光業である。島は自然に恵まれ、多様な動植物がみられる。海洋の生物相も豊かであり、スキューバダイビングのポイントとしても知られている。原産地統制呼称(DOP)ワインである「アンソニカ・コスタ・デッラルジェンタリオ」の産地である。このワインは、このコムーネ(およびモンテ・アルジェンターリオ)で栽培される「ヴィーノ・アンソナコ」()から生産される。本土(モンテ・アルジェンターリオ)のサント・ステーファノ港との間に、ナヴィガツィイオーネ・マレジリオ社()とトレマール社がフェリーを運航している。2004年4月21日からは交通量の調節のため、島を車両で訪れる場合には交通大臣の発行した書類が必要である。分離集落は、「イタリアの最も美しい村」クラブの加盟メンバーである。カンペーゼの塔など、中世に海沿いに築かれたいくつかの塔がある。
出典:wikipedia
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