軌道角運動量(きどうかくうんどうりょう、)とは、特に量子力学において、位置とそれに共役な運動量の積で表される角運動量のことである。例えば原子の中で電子は、原子核が周囲に作る軌道を運動する。電子の全角運動量のうち、電子がその性質として持つスピン角運動量を除く部分が軌道角運動量である。位置 x にあり、運動量 p を持つ物体の古典的な角運動量 L はで表される。ここで formula_1 はクロス積である。デカルト座標において反対称テンソルを用いて成分で表せばとなる。これを量子力学的な演算子へと置き換えたが軌道角運動量である。正準交換関係を用いれば、交換関係が得られる。特に最後の軌道角運動量同士の交換関係の形は角運動量代数と呼ばれている。座標表示の波動関数に対しては、運動量の演算子は微分formula_2で表される。これを定義に代入すればデカルト座標系においてとなる。極座標系での単位ベクトルを用いてと表すととなる。角運動量代数を満たす演算子は直交方向の成分と交換せず、全ての成分の同時対角化ができない。しかしを考えると、この演算子は交換関係を満たす。この関係は L,L,L のどれか1つと L の同時対角化が可能であることを意味する。軌道角運動量で対応する固有関数には球面調和関数がある。L と L の同時固有関数である球面調和関数 formula_3 にこれらを作用させるととなる。 formula_4 がそれぞれの固有値である。今の場合 formula_3 は L,L どちらの固有関数でもないことに注意。l は軌道角運動量量子数(方位量子数)、m は軌道磁気量子数と呼ばれを満たす。交換関係だけからは l の値として半整数も許されるが、軌道角運動量では座標とその共役運動量の積として定義されているため整数値に限られる。
出典:wikipedia
LINEスタンプ制作に興味がある場合は、
下記よりスタンプファクトリーのホームページをご覧ください。