D型エンジン(Dがたエンジン)は、本田技研工業で製造されていた小型/中型車種用の直列4気筒ガソリンエンジンである。北米地域(アメリカ合衆国/カナダ)向けEV型・EW型エンジンの1987年モデルに、“D13A”および“D15A”の型式が与えられたのが始まりとなる。全機種SOHCで、排気バルブの隣にCVCCの特徴である副燃焼室(B.C.トーチ型)が存在する。吸・排気バルブは吸気が2個、排気が1個で、タイミングベルトで駆動されるカムシャフトによりロッカーアームを介し開閉される。4連シリンダーボアのアルミダイカスト製シリンダーブロックを用いる。キャブレター(ダウンドラフト、固定ベンチュリ)仕様とPGM-FI(マルチポイント-インテークマニホールド噴射)仕様の2種類があり、排気ガス浄化のために三元触媒に加え排気2次エアー供給システムが装備されている。従来のER型、EV型およびEW型の後継エンジンにあたる。4代目シビックの発売当時には「HYPER 16VALVE ENGINE」の呼称が用いられていた。吸・排気バルブはそれぞれ2個ずつで、アルミ製ロッカーアームで開閉される。点火プラグが燃焼室の天井中央部に取付けられているが、カムシャフトを避けるために上側を吸気バルブ側に傾けている。燃料供給装置は搭載する車種や販売する国の排出ガス規制に合わせ、キャブレター(ダウンドラフト、固定ベンチュリ及びサイドドラフト、可変ベンチュリ型)仕様とPGM-FI(マルチポイント及びデュアルポイント-スロットルボディ噴射)仕様が用意される。キャブレターには空燃比をより精密に制御するための2次エアが導入されている(PGM-CARB.:電子制御キャブレター)。エキゾーストマニホールドも直下CAT、4-1集合や4-2-1集合仕様が存在する。A型エンジンなどに続きCVCCは採用されていない。B型エンジン等のDOHC VTECとは異なり、高出力と実用性を両立するために、可変バルブタイミング・リフト機構が装備されている。当初は吸気側カムシャフトにのみハイ/ロー2種類のカム駒を設け、そこに接するロッカーアームを切り替え、吸排気バルブの開閉タイミング(バルブタイミング)とリフト量を変化させていた。その後、吸気バルブのうち片方をほぼ休止することにより燃焼室内にスワールを形成させ、燃焼速度の向上を図りリーンバーン運転をする「VTEC-E」が登場し、SOHC VTECとVTEC-Eを統合した「3ステージVTEC」(低速域:吸気バルブのうち片方をほぼ休止しリーンバーン運転、中速域:吸気バルブ2バルブ運転、高速域:ハイカムによる高出力運転)が登場した。最終的には、ロッカーアームのカムとの摺動部にローラーフォロアを適用しフリクションの低減を図り、ダイレクトイグニッションを適用し燃焼の改善を行なった。低速域性能を重視し、対角線上の吸・排気バルブを1つずつ削減した8バルブ仕様である。D13Bでは性能が66PS/11.3kgf·mと、16バルブ仕様に比べて最大出力・トルクとも控えめであるが、1,300rpmで最大トルクの90%を、そして2,500rpmで最大トルクを発生し「ハーフスロットル高性能」と称していた。USA向けには超低燃費仕様も存在しており、2代目CIVIC CRX HFはCity mode:41MPG(20.3km/L)/Highway mode:50MPG(24.8km/L)の燃費性能を実現している。
出典:wikipedia
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