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エフェクター

エフェクターは、日本では何らかの効果(エフェクト)()を与えるもの、ここでは特に音響効果を与える目的で使用される機器のことを指す。EFXとも略される。和製英語であり、英語では()エフェクツユニット、エフェクツペダル、俗称ではストンプボックス(stomp box)などと呼ばれている。電気楽器や電子楽器など電気信号に変換された音、あるいはマイクロフォン(マイク)で集音された音声に対して、スピーカーまたは録音媒体に至るまでの途中に挿入して一定の効果を与え、さまざまな音に変化させる。「効果音」もエフェクトの一種であるが、効果音を作り出す機器はエフェクターとは区別されている。エフェクト処理の実装には、磁気テープやばね、金属板などの機械的機構、アナログ電子回路、デジタル電子回路(デジタルシグナルプロセッサ)、コンピュータ上で実行するソフトウェアプログラムなどが用いられる。機械的機構やアナログ回路によるエフェクタをデジタル信号処理によって模擬的に再現する例もある(デジタル・スプリング・リバーブ、真空管アンプシミュレータなど)。形態についても、演奏家が使用する手のひら大の「コンパクトエフェクター」から電気録音・PAで汎用的に使用され、規格化された幅のラックに収納する「ラックマウント型」、ミキシング・コンソールやシンセサイザーあるいはカラオケに「内蔵」されたものまで多様である。歴史的には、もともと単機能のエフェクターを必要により複数つなぎ合わせて使用していたが、デジタル回路技術の進歩により複数のエフェクト機能を1つに実装した「マルチエフェクター」も一般的になってきた。単機能エフェクターをつなぎ合わせた場合と比べると、(1)より少ないスペースで済む、(2)複数の機能を組み合わせるのが容易、(3)各種の設定や接続順などが複数通り記憶できそれらが一瞬にして切り替えられる、などのメリットがあるが、単機能エフェクターに比べて操作性に劣る、あるいは要求する音質と違うなどの理由で、単機能エフェクターを複数つなぎ合わせるケースも見られる。また、こうした単機能エフェクターをアンプも含めて自在にパッチングしセッティングを記憶できるラインセレクタやスイッチングシステムと呼ばれるものもある。現在もギタリストがステージ上でプレイする上で、ノイズが発生するリスクを知りながら、複数のデジタル・エフェクターが一体化したものを避け、古い操作形態の様々なエフェクターを複数台(ボードなどといった形式で)接続している例があるが、これは観客のいないリハーサルやサウンドチェック時と多くの観客の入った本番では会場の反響など聞こえる音の状態が変わる時があり、その時々の他の楽器とのバランス、ギタリスト本人のコンディション、時にはエフェクターへの供給電圧の変化などといったアクシデントに応じて、操作を変える必要が出た際に、プリセット式や順に操作機能やパラメーターを呼び出す従来のデジタル式のエフェクターでは即座に対応しきれないケースがあるからである。またこうした問題に対応するため、デジタル式のエフェクターの中にはステージ上での操作性を重要視した機種もある。いくつかの別称があり、録音では「アウトボード」と呼ぶこともある。ギターなどの楽器専用のものについては、「アタッチメント」ともいう場合も多い。とても深い歴史がある。中間的なもの、複合的なものなど様々なエフェクターが存在するため分類は困難である。従って本頁の分類は便宜的なものである。また実際の機器ではこの解説の範囲に収まらず様々な工夫が凝らされている場合がある。入力された音を加工することがエフェクターの主旨なので、「入力された音」を「原音」と表記する。原音の音量の最大と最小の差(ダイナミクス)を圧縮するもの。過大な入力による機材へのダメージを防いだり、ほぼ一定の音量へ調整する。原音に含まれる任意の周波数帯域の増幅や減衰をおこなうもの。楽器を繋ぐアンプの種類・音量設定などにかかわらず、電気的に増幅したり、その結果任意で歪んだ(ひずんだ)音色を得るもの。回路方式・使用素子の種類は多種多様で、真空管、各種トランジスタ、IC(集積回路)などが用いられる。歪みを得る目的のエフェクターである「ファズ」「オーバードライブ」「ディストーション」の分類で明確な範囲決め・定義はあいまいである。低周波によって原音の振幅や位相を変調し、聴感上の揺らぎを作り出すもの。通常音響機器は原音の劣化を極力避けて、出力時の再現効率をあげることに注力しているが、それに対して、意図的に音質を劣化させるもの。ノイズを加えるもの、電子録音のサンプルレートを下げるもの、機械的に特定の周波数をカットするもの等が存在する。イコライザー等で雑音の多い周波数をカットするもの、演奏音のない時の雑音をカットし(電流は流れている)、設定レベルを超えた音(演奏された必要な音)を出した際に音を出すものがある。以下、商品名は様々だが前述の個別に挙げた装置や機材ほど一般化してはいない。

出典:wikipedia

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