弾性率(だんせいりつ、)は、変形のしにくさを表す物性値であり、弾性変形における応力とひずみの間の比例定数の総称である。弾性係数あるいは弾性定数とも呼ばれる。1807年にトマス・ヤングによって導入された。弾性率は弾性変形における応力とひずみの間の比例定数(応力/ひずみ)として定義される。ひずみは無次元であるので、弾性率は応力と同じ次元を持ち、SIにおける単位はパスカル(記号: Pa)、ニュートン毎平方メートル(記号: N/m)が用いられる。また、弾性率の逆数を弾性コンプライアンス定数や単に弾性コンプライアンスという。単位は1/Pa、m/N。弾性率の種類としては以下のようなものがある。この他に、無次元数のポアソン比も存在する。2階のテンソル量である応力とひずみに対して、弾性率は4階のテンソル量で表すことができる。弾性率はテンソルであるため、物質客観性の原理により座標変換においての関係を保たねばならない。座標系からへ変換するとき、弾性率テンソルの成分はと変換される。ここでは、軸と軸の方向余弦である。弾性率テンソルは81(= 3)個の成分を持つが、応力テンソルとひずみテンソルは対称性、すなわちによりそれぞれ独立な6成分を持つので、弾性率テンソルもの性質を持ち、独立な成分は36(= 6)個となる。さらに単位体積あたりの弾性ひずみエネルギーを用いて弾性率がと表せることからが成り立つため、最終的に弾性率テンソルの独立な成分は21(= 6×(6+1)/2)個となる。材料が等方均質弾性材料とすると、弾性率テンソルD の独立な成分は2個まで絞られ、次式のように書ける。ここでδはクロネッカーのデルタである。この場合、ヤング率"E" 、ポアソン比ν、体積弾性率"K" 、剛性率"G" 、ラメの第一定数λの5つの弾性率はそれぞれ、2つを用いて残りの3つを表すことができる。その関係を下に示す。ここで、 とする。粘弾性体に対しては、弾性率は複素数で表される。複素弾性率の実部は貯蔵弾性率、虚部は損失弾性率と呼ばれる。
出典:wikipedia
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