ミクロコスモスは詰将棋の題名。1525手詰であり、2015年現在、最長手数の詰将棋である。1986年に発表され、同年の看寿賞長編部門を受賞した。この作品は、橋本孝治が『詰将棋パラダイス』1986年6月号で発表した。同誌の同年10月号では、詰将棋作家で橋本の先輩でもある桔梗が、添川公司と共同で検討した結果が解説されている。出題当時は1519手詰で、1995年に発行された書籍『詰将棋探検隊』上にて作者自身による改良図が発表され、手数が6手延び、1525手詰となっている。2007年6月現在、1000手を超える詰将棋は、本作と、『詰将棋パラダイス』2006年8月号に発表された添川公司による1205手詰の「新桃花源」の2作のみである。後に「ミクロコスモス」作者である橋本が「新桃花源」の詳細な解説を掲載している。橋本はミクロコスモスの発表の半年前に、「イオニゼーション」という789手詰の作品を『近代将棋』1985年12月号にて発表している。「ミクロコスモス」に使用されている「知恵の輪」+「駒位置変換」の機構はこの作品で最初に使用された。「ミクロコスモス」が発表されたとき、解答者の講評として「イオニゼーションは前奏曲に過ぎなかった」というコメントが残っている。なお、同じ号で添川公司による767手詰の「桃花源」も発表されている。ミクロコスモスが1000手を超えた要因として、多くの長手数のための趣向を組み合わせたことが挙げられる。具体的には以下のようなものが使用されている。右の図では省略したが、持駒変換は盤の左上で行われている。盤面を分割し、それぞれの趣向を使用する場所を独立に配置したことが成功の要因であるとも考えられている。脊尾詰(せおづめ)はシェアウェアとして開発されているコンピュータ詰将棋解答ソフトである。1997年、脊尾詰でミクロコスモスを解き、同作が余詰が存在しない完全作であるという結論が導かれた。超長編詰将棋はコンピュータの処理能力を超えるとされていたが、最も長い手数の作品である「ミクロコスモス」を解いたことで、脊尾詰の評価が一気に高まった。現在は新しいバージョンである「脊尾弐」「脊尾参」が公開されている。ただしアルゴリズムが異なるため、古いバージョンで解けた詰将棋が新しいバージョンでは解けないということもある。「ミクロコスモス」は脊尾詰で解けたが、脊尾弐では解けなかったとされている。
出典:wikipedia
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