ボーイスカウト日本連盟、ガールスカウト日本連盟では、全ての加盟員が、それぞれ明確な信仰を持つことを奨励しており、明確な信仰を持つように導く一つの方法として、宗教章(しゅうきょうしょう)を設けている。宗教章の取得に関しては、後に述べる「宗教章授与基準」に達せねばならず、また、富士章取得のための課題の一つにもなっているので、手続き上は、進級課目や、技能章等の進歩記章類に似ているが、信仰を深めて行く上で一定の基準に達したことを賞する表彰に似た性格を持ち、人命救助章や公共奉仕章と同じく有功記章類に属する。宗教章を取得すると、胸章とその略章が授与される(左胸ポケットの上方に着用)。ボーイスカウト日本連盟、ガールスカウト日本連盟では、現在、5種類の宗教章(神道章、仏教章、キリスト教章、金光教章、世界救世教章)が承認されているが、海外では、宗教章をより細かく設定(例えば、キリスト教は各教派別に章を設定する、など)している連盟もある。各宗教章の様式は以下の通り。各教宗派は、下記の基準に基づき各教宗派別の「授与基準」を制定し、日本連盟の承認を受けなければならない。以下に挙げるのは、2005年(平成17年)12月21日現在、ボーイスカウト日本連盟に「宗教章授与基準」を提出し承認された教宗派の一覧である。表示は順不同。なお、各教宗派の授与基準を制定するのは教宗派側でありボーイスカウト日本連盟ではないので、授与基準が制定されていない教宗派(例えばイスラム教。三大宗教の一である)を信仰するスカウトがいた時に、そのスカウトを抱える隊・団・地区は、その都度、所属県連盟を通じて日本連盟に対して「宗教章授与基準の新設に関する書式」を請求し、また寺院・教会の聖職者と話し合った上で、その教宗派の本部へ宗教章授与基準の制定を働きかけることになっている。しかし、実際は、全ての教宗派に対し、授与基準制定の働きかけを行うのは困難であり、またその手続きにも時間が掛かるため、富士章取得等に支障がある場合に限り、日本連盟が規定する授与基準に従い「信仰に近づくための奉仕活動をする」ことで宗教章取得に換えることになっている。前述の通り、ボーイスカウト日本連盟、ガールスカウト日本連盟では全ての加盟員がそれぞれ明確な信仰を持つことを奨励しているが、日本国憲法第20条で保障されている信仰の自由は「信仰する宗教を選択する自由」を保障すると同時に「特定の宗教を信仰しない・信仰を持たない自由」も保障していると解釈されるのが一般的である。現状、富士章を取得しようとする際には宗教章を取得するか、「信仰に近づくための奉仕活動を実践する」事が必須項目として要求されているばかりか、富士章の選考委員によっては「どれだけ奉仕活動を行おうが宗教章の取得に勝るものは無い」との判断を下すものもおり、事実上何らかの信仰を持つ事を強制されている状態である。このことはスカウトの富士章への挑戦意欲を削ぐ危険を孕んでいるのみならず、広範な視点からみれば憲法違反の可能性も拭いきれない。
出典:wikipedia
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