ポルチーニ(イタリア語: [詳しくは後述])は、ハラタケ目- イグチ科- ヤマドリタケ属に分類され、食用にもされるキノコの一種。狭義ではヤマドリタケ(学名:"Boletus edulis")のみを指し、広義ではそれに類似の近縁種であるヤマドリタケモドキ(学名:"Boletus aestivalis" [= "B. reticulatus"])、ススケヤマドリタケ(学名:"Boletus hiratsukae" Nagasawa)、ムラサキヤマドリタケ(学名:"Boletus violaceofuscus" Chiu)も含む、人為分類上の総称である。香りが良く、イタリア料理、ポーランド料理など、ヨーロッパでよく使われるほか、中国の雲南料理でも珍重される。本ポルチーニ(ヤマドリタケ)の産地はイタリアでなくポーランドが圧倒しており、ポーランド産はヨーロッパで食べられている本ポルチーニのおよそ90%を占める。イタリア語で (ポルチーノ)と言い、語義は「子豚」。複数形で (ポルチーニ)と言い、英語名の (ポーチーニ)や日本語名「ポルチーニ」はこれに由来する。なお、英語圏や日本語圏では、フランス語名 (セップ)でも知られている。ドイツ語ではシュタインピルツ(、<石キノコ>)と呼ばれる。これは肉がしまっていて石のようにかたいことからつけられた名である。ポーランド語でポルチーニはボロヴィク()という呼称である。原義はブル(、<針葉樹の森>)。ブルの複数生格形がボルフ()。すなわちボロヴィクとは<針葉樹の森のきのこ>という意味となる。ポーランドでヤマドリタケ(いわゆる本ポルチーニ茸)は()といい、<高貴なるポルチーニ>の意味。ポルチーニ各種を始め、イグチ科のキノコのほとんどはマツタケやトリュフ同様、樹木の根に菌根を作って共生する菌根菌であるため、純粋培養による栽培は困難であり、いまだに成功していない。そのため、流通するポルチーニは全て天然ものを採集したものである。ヨーロッパでは20世紀後半に酸性雨などの環境破壊によって森林の衰退が進み、菌根菌の発生量が減少した。そのことが大いに影響し、21世紀においては、中国にて収獲されるポルチーニ(ヤマドリタケ(美味牛肝菌)の近縁種ムラサキヤマドリタケ)が多く世界に流通している。狭義のポルチーニであるヤマドリタケは、亜高山帯の針葉樹林のほかではほとんど見られない。前述のようにヨーロッパで流通するヤマドリタケは90パーセントがポーランド産である。中国雲南省ではスライスした乾燥品(乾物)も販売されているが、現地で一般的なのは生のものであって炒め物やスープ料理に用いられることが多い。先述のとおり、ポルチーニとされるキノコは原則としてヤマドリタケとされているが、ヤマドリタケモドキ、ススケヤマドリタケ、ムラサキヤマドリタケもこれを含む場合があり、特に中国産の乾燥品はムラサキヤマドリタケが多いと言われている。日本におけるポルチーニの流通形態は、主にスライスした乾燥品であり、一部に冷凍品も出回っている。自然発生品を採集するしかないため、生が出回る時期は限られる。イタリアから輸入されるポルチーニが珍重される一方、日本にもヤマドリタケの近縁種であるヤマドリタケモドキ(風味はヤマドリタケよりやや劣るとされる)が産することはあまり知られておらず、商業ベースでは利用されていないのが実情である。また、ヤマドリタケの最大の産地ポーランドから日本への輸入は非常に稀である。ポルチーニは、フレッシュなものはナッツのような濃厚な風味を、乾燥されることで醤油のような独特の強い香りを発する。
出典:wikipedia
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