札幌駅(さっぽろえき)は、北海道札幌市北区北6条西4丁目にある、北海道旅客鉄道(JR北海道)函館本線の駅。駅番号は01。電報略号はサツ。JR北海道最大の拠点駅であり、道内各地とを結ぶ特急列車、北海道の空の玄関口である新千歳空港とを結ぶ快速「エアポート」、札幌近郊の通勤・通学輸送を担う普通列車などが多く発着し、JR北海道の駅の中で最も利用客数が多い駅である。JR駅の駅ナンバリングは○01となっており、道内各方面への起点となっている。路線上は函館本線の単独駅であるが、列車運行上では2駅東隣の白石駅で分岐する千歳線・1駅西隣の桑園駅で分岐する札沼線(学園都市線)の列車も当駅へ乗り入れており、事実上3路線のターミナル駅となっている。札幌駅は交通の要衝としての位置付けが強いものの、繁華街・商業集積地としての位置付けは大通地区に次ぐ二番手という状態が長らく続いた。しかし2000年代初頭からは札幌都市圏への人口一極集中に加え、駅ビル「JRタワー」の開業(2003年)・駅周辺地域の再開発に伴い、札幌近郊のみならず道内主要都市からの利用客が増加している他、鉄道利用客に留まらず商業などの集積においても大通地区・すすきの地区を凌ぐ新たな拠点へと成長した。近年では若年層を中心に「サツエキ」という通称で呼ばれることも多くなっている。南口駅前広場を挟んで札幌市営地下鉄南北線・東豊線の「さっぽろ駅」(JR駅は漢字、地下鉄駅は平仮名が正式名称)と隣接しており、同駅が代替輸送の指定駅となっている。当駅では終電が全線同一時刻(23時59分)に発車する。2030年度に北海道新幹線が札幌延伸の際に、当駅が始発・終着駅となる予定である。1880年、手宮(小樽市)・札幌間に開通した幌内鉄道の終点に札幌停車場として開業した。当初の建物は仮のもので、1881年12月に木造平屋建て211.3坪の新しい駅舎が完成し、翌1882年1月から使用された。同年6月には札幌から江別まで、12月には幌内(三笠市)まで、冬季を除く運行が始まった。当初は駅ではなく停車場、その長を場長と称した。民営化によって、札幌駅は1888年の北有社を経て、1889年に北海道炭礦鉄道の手に渡った。冬季の営業中止は廃され、札幌の発展とともに駅舎が増築された。周囲に関連施設も建ち、札幌駅の規模はしだいに大きくなった。1907年10月に駅舎が火災を被ったため、1908年に建て替え工事をはじめ、同年12月に完成した。木造2階建て838坪で、洋風の建築だった。この三代目駅舎は現在野幌森林公園内にある北海道開拓の村に復元され、同施設の正門を兼ねている。1910年には札幌石材馬車鉄道が北5条通経由で駅前まで延伸され、やがて駅前通にも軌道が敷かれた。1918年には改軌・電化され、札幌電気軌道停公線(のちの札幌市電西4丁目線)が、1927年には同北5条線が開業した。4代目の駅舎は、駅以外の店舗と複合する民衆駅として計画され、三代目駅舎の南側に1951年から工事をはじめ、翌年に利用に供された。この駅舎は地下一階・地上四階の鉄筋コンクリート建築で、地下に店舗(ステーションデパート)、一階と二階の一部が駅、二階から四階が業務用に使われた。1958年には貨物取り扱いをやめ旅客・荷物専用駅となり、三代目駅舎撤去跡に新1、2番線が新設された。1965年に五階建てに増築された。1971年に札幌市営地下鉄が開業、南北線のさっぽろ駅と改札を隔てて連絡するようになり、同時に駅前を通る市電は廃止された。1972年には地下街「札幌駅名店街」(現在の「アピア」)が、1978年には駅東口に接して駅ビル「札幌エスタ」が開業した。札幌駅は現在に至るまで北海道の交通の中心であり、1970年代初頭頃までは青函連絡船を乗り継いだ本州方面からの長距離旅客者も多くこの駅に降り立った。同年代初頭頃までは、駅の出口に幟をもった旅館の客引きが待ち構え、降りてきた旅人に声をかけたという。しかし1970年代には航空機に押されはじめ、1977年からは東京・札幌間の旅客利用者数で航空機が鉄道を上回るようになった。国鉄北海道総局および、国鉄分割民営化後のJR北海道本社を併設した駅舎に面する単式ホーム1線・島式ホーム4面8線、千歳線折り返し列車が使用していた0番線の合計10線で構成されており、駅舎と各ホームは跨線橋及び地下連絡道で結ばれていた。南側駅舎の地上改札、地下街に直結する改札がそれぞれ設けられており、札幌駅名店街(現・アピア)を経て地下鉄さっぽろ駅に直結していた。また9番線奥には複数の側線があり、主に小樽築港方面貨物列車や回送列車が使用し、そのさらに北側には跨線橋若しくは地下道を連絡道とする北口駅舎が併設されていた。駅前周辺開発および市内連続立体交差事業に伴い、地上駅から高架駅へ5代目駅としてリニューアルされる事になり、当初北側側線及び北駅舎を撤去し工事を開始、現3番ホームから10番ホームまでと11番仮設ホームの完成後、1988年に高架駅として一次開業した。その後、地上の旧ホームを解体し残りの高架工事を開始、現1番及び2番ホーム、ならびに駅舎南側外観を完成させ1990年に全面開業となった。その後、11番仮設ホームを解体して駅舎北側外観を完成させると共に北口広場を整備した。11番ホームへの連絡道は現在9・10番線へ向かう階段の北側に壁が設置されて通る事が出来ないが、将来的には北海道新幹線開業時に併せて拡張工事の後に再利用する予定が組まれている。その後、1995年頃までは旧ホーム跡地は劇場「JRシアター」やイベントスペースとして用いられたほか、西口側のスペースは月極駐車場として運用されていた。1996年に入り周辺の再開発計画が持ち上がり、旧駅舎とホーム跡地に商業施設の建設が行われる事になり、準備段階として同年秋より旧駅舎が解体撤去された。1999年末より旧駅ホーム跡地に建設されていた駐車場等を閉鎖、再開発が開始される。2003年にJRタワーを含む一連の再開発施設が完成し、南口駅舎本体は商業施設に隠れる形になった。地上駅時代に駅舎が設置されていた場所は現在南口広場の一部となり、南口における高架駅開業当初の駅舎外観は失われている。1990年に全面高架化され、豪雪地帯であることから線路とプラットホームは全て屋根で覆われており、屋上は複合商業施設「JRタワースクエア」の駐車場となっている。1階の東西2箇所にコンコースと改札口、みどりの窓口を備える。島式ホーム5面10線に加え、ホームのない副本線(11番線)が1本あり、一部回送列車が発着するほか、夜間やダイヤ乱れ時には車両の留置に用いられる。折り返し運転時などに使用する引き上げ線は桑園方と苗穂方にそれぞれ1本設置されているが、収容能力の関係から、隣の苗穂駅の留置線(2本)を使用するケースもある。改札内コンコースと各ホームは、階段やエスカレーター、エレベーター(11人乗り、各ホームごとに合計5基)で連絡する。駅構内には密閉できる空間がないため、冬季はコンコースの待合所に風除けとストーブを設置して防寒対策としている。1階の駅本体以外の部分と地下1階は商業施設「パセオ」となっている。南口には大丸札幌店や札幌ステラプレイスなどを擁する駅ビル「JRタワー」と「札幌エスタ」、南口の地下鉄さっぽろ駅との間には地下街「アピア」もあり、パセオ・札幌ステラプレイス・札幌エスタ・アピアの4商業ゾーンは総称して「JRタワースクエア」と呼ばれる。また、地下街や札幌駅前通地下歩行空間などの地下道を通じて、周辺のオフィスビルやホテル、百貨店などと地下で往来することができる。札幌駅前通地下歩行空間の開通により、札幌駅北口地下歩道から地下街パセオ - 札幌ステラプレイス - 地下街アピア - 地下鉄さっぽろ駅 - 札幌駅前通地下歩行空間 - 地下鉄大通駅 - 地下街ポールタウンを経由し、地下鉄すすきの駅までの南北約1.8kmが地下で往来可能となった。北口駅前広場には市営の地下駐車場、さらにその下には巨大な融雪槽がある。概ね以下のような運用であるが、明確な区分はされていない。北海道新幹線(2030年度開業予定)の新函館北斗駅 - 当駅が開業する際には、現在の1・2番線ホームを転用する計画となっているが、後述の通りホームの位置は未定である。元々は札幌駅の高架化が未完成の状態で再開発(JRタワーといった大型ビルの建設等)が行われ、新幹線ホームの予定地が無くなった(塞がれた)ことに端を発する。ホームの位置を現駅案としない他の案は利便性の低下や都市計画への支障を招く。また、札幌市が負担割合を5割と市町村で国内最高の割合としている事も影響していることから、北海道知事の高橋はるみもこの問題の早期決着を求めている。主な駅弁は下記の通り。JR北海道によると、2015年度の1日平均乗車人員は95,288人である。同社の駅で最も利用客の多い駅であり、ここ数年は増加傾向にある。近年の1日平均乗車人員の推移は下表のとおりである。当駅以南はオフィス街と繁華街の混在地区であり、札幌市の中心市街地の北端にあたる。当駅以北は北海道大学や藤女子大学、天使大学などの学生街となっている。南口からメインストリートの札幌駅前通を約700m南下した大通公園周辺まで、オフィスビルや商業施設、ホテルなどが数多く立ち並んでいる。札幌エスタ1階にバスターミナルが設置されており、市内路線の一部と都市間バス、定期観光バスが乗り入れる。北口広場など、駅周辺のバス停に発着する路線もあり、また一部の長距離路線はバスターミナルは降車のみで乗車は北海道中央バス札幌ターミナルや大通バスセンターで取り扱う。詳細は各項目を参照。※特急・急行列車の停車駅は各列車記事を参照。
出典:wikipedia
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