ガラパゴスゾウガメ("Geochelone nigra")は、リクガメ科リクガメ属("Chelonoides"属に分類する説もあり)に分類されるカメ。もしくは複数種の総称。エクアドル(ガラパゴス諸島)固有種。なお、「ガラパゴス諸島」の名は、当初発見されたゾウガメの甲羅が馬の鞍に似ていたことから、スペイン語で馬の鞍を意味する に由来する。最大甲長130cmとリクガメ科最大種。体重300kg。背甲に筋状の盛り上がり(キール)は見られない。鼻孔は円形で、アルダブラゾウガメと区別できる。島ごとにそれぞれ亜種が存在し、背甲にドーム型、鞍型、中間型の形状の違いが見られることが、チャールズ・ダーウィンが進化論の着想を得るきっかけのひとつとなった。一般的に餌となる植物の多い場所にはドーム型が、少ないところには低木やサボテン等を食べるため背甲が反り返った鞍型が生息するとされる。しかし背甲の形態と生息環境の因果関係は未だ証明されていない(食用とされた経緯から人為分布による、亜種間雑種が含まれるとされる)。12-15亜種に分けられる。亜種を独立種とする説もある。草原、森林、岩場等の様々な環境に生息する。(生息する島の環境にもよると思われる。)成体に自然界で天敵はいないと思われるが、卵や幼体の天敵としてはガラパゴスノスリや人為的に持ちこまれたイヌやネコ、ブタ、ネズミ等が挙げられる。以前は食用として乱獲されていたため、人間も天敵の1つだったといえる。食性は植物食で、樹木やウチワサボテン等の葉、花、果実等を食べる。新陳代謝が低く、また体内に水分を大量に蓄えることができるため、飲まず食わずでも最長1年程度生きることもある。繁殖形態は卵生で1回に3-30個前後の卵を数回に分けて産む。カメは声帯がなく、一般的に声を出さないが、本種のオスは交尾の際に呼吸する際の空気の振動で、うなり声のような声を発することが知られている。小鳥フィンチと共生しており、フィンチが古い皮膚を食べることで皮膚にまとわりつく寄生虫の掃除をしている。他のガラパゴス諸島の生物と同様に天敵が存在しなかったことから人間を警戒せず、捕鯨船の食用や燃料の油として大量に捕獲され、また家畜の移入で草木が減り生息地が破壊され、一時絶滅の危機に瀕した。亜種ピンタゾウガメは長らく絶滅したと思われていたが、1972年に再発見され、ジョージと名づけられ、チャールズ・ダーウィン研究所で飼育されていた。事実上最後の一頭であり、ロンサム・ジョージ(孤独なジョージ)と呼ばれている。しかし、2012年6月24日に、ロンサム・ジョージの死亡が確認されたため、純粋なピンタゾウガメは絶滅した可能性が高い事になる。亜種ピンソンゾウガメや亜種エスパニョラゾウガメは野生絶滅寸前まで減少したが、飼育下繁殖させた個体を野生に戻すプログラムが進められ、個体数は増加傾向にあるとされる。諸島全体で約2万頭が生息する。日本では恩賜上野動物園とiZoo(イズー)の2か所で飼育されている。上野は「タロウ」(1969年2月21日から飼育されており推定1930年以前産まれで上野動物園の最長寿動物)及び「カメ吉」(1939年以前産まれ)。iZooは「ラック」(1985年7月19日アメリカ合衆国より輸入。1886年以前産まれ)。「ラック」は日本で飼育されている最大のガラパゴスゾウガメである。
出典:wikipedia
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