桃太郎電鉄シリーズ(ももたろうでんてつシリーズ)は、鉄道会社の運営をモチーフにしたボードゲーム形式のコンピュータゲーム・テレビゲームシリーズであり『桃太郎伝説』の派生シリーズである。ハドソンの看板商品の一つであった。第1作目はファミリーコンピュータ用ソフトで、1988年12月2日にハドソン(現・コナミデジタルエンタテインメント)より発売。監督はさくまあきら、イラストは土居孝幸。音楽はサザンオールスターズの関口和之の他、一部の作品には宮路一昭や池毅も参加していた。様々なゲーム機向けに発売されたシリーズで、携帯電話用のアプリとしても配信されている。メディア誌などでは多くの場合「桃鉄」(ももてつ)と略して表記されているが、初期の作品の説明書などや一部ユーザー間にて現在も「桃電」(ももでん)と呼ばれ、同中心開発スタッフの別シリーズであるRPG『桃太郎伝説』と混同されている場合がある(第1作目のパッケージには「桃鉄と呼ぼう!」と書かれており、カセットのラベルに至っては「桃鉄」の2文字しか書かれていない)。第1作目『桃太郎電鉄』はゲームシステムとしては未成熟なものであり、鉄道自体を購入できるなどゲームテーマも異なるものとなっているが、この第1作目を評価するゲーマーや鉄道マニアも多い。実質的には、第2作目の『スーパー桃太郎電鉄』からが現行のゲームシステムのベースとなっており、以降のシリーズでは「キングボンビー」などの新キャラクターや新カード、新イベントなど、様々な新要素の追加などが行われているものの、第1作目から第2作目への変化と比較すると、ルール自体大きな変化はしていない。また、作品を追うごとに、登場する物件駅・物件数や、シリーズ定番のキャラクターとなった「貧乏神」が引き起こす悪行などが増加しているほか、高額物件を中心に価格のインフレが進んだ。例として、ゲーム中に登場する最高価格の物件「桃太郎ランド」は、第1作目『桃太郎電鉄』の50億円に対して、『2010』『タッグマッチ』では10兆円(2000倍)となっている。桃太郎電鉄はハドソンの登録商標となっている(登録数8件)。第1作目以降、1年から数年毎にさまざまなハードで新作が発売されてきたシリーズであったが、2012年2月1日配信の携帯アプリ『桃太郎電鉄TOKAI』をもって新作の開発が終了となり、23年余りの長寿シリーズに幕を下ろした。この際、さくまは、ハドソンを引き継いだコナミデジタルエンタテインメント(KDE)に在籍する社員との間に発生したトラブルにより、新作を作るつもりがないとコメントしている。一旦幕引きの図られたシリーズではあったが、2012年7月26日にタカラトミーアーツよりボードゲーム『桃太郎電鉄ボードゲーム『大どんでん返しの巻』』がさくま監修のもと制作され、発売された。さくまが「原点である子供から大人まで気軽に楽しめるボードゲームを作りたかった」という想いをタカラトミーアーツが汲むという形で実現したものである。日本編と世界編の2種類が収録され、ルールはボードゲーム向けにブラッシュアップされている。プレイ可能人数は2-6人。2015年6月2日、さくまがTwitterで正式にシリーズの終了を宣言した。この中では、さくまの提案に対し、コナミから何の連絡も無かったことが明かされている。これに対し、コナミ側はさくまと話し合いを続けているとしてシリーズ継続の意向を示した。また、これらの発言に伴い、以前に構想していると語っていた『東北復興編』がすでに完成していることが明らかにされた。さくまの終了宣言により、コナミデジタルエンタテインメントの元での新作リリースは事実上幻となった。その後、2016年9月1日に放映された「Nintendo Direct」内で、ニンテンドー3DS用ソフト『桃太郎電鉄2017 たちあがれ日本!!』が同年冬に発売予定であることが発表され、シリーズが復活することとなった。版権表記は従来通りさくまあきらとコナミデジタルエンタテインメントの連名だが、販売は任天堂が担当する。さくまと堀井雄二で新しいゲーム話をしていた際に「双六をベースにしたゲームが作りたい」という話題になった。さらにさくまが心から尊敬していたという堤義明(当時西武グループ会長)の「リゾートを買い取り、そのための鉄道を通す」という理論を加え考えついたゲームが『桃太郎電鉄』であり、堀井が考えついたのが『いただきストリート』である。『桃太郎電鉄』は当初は桃太郎とは関係ないゲームとして開発されたが、実際に作品名などを決めるにあたりすでにファミリーコンピュータ用ソフトとしてヒットしていた『桃太郎伝説』をもじって桃太郎“電鉄”とし、桃太郎などを登場させるに至った。舞台は基本的に日本全国であり、一部の作品や特別モードなどの例外を除けばマップの構造はあまり変わっておらず、しかしながら日本全国の交通網(タイトル通り基本は鉄道網)をベースにしているため、マップが非常に広く、作品にもよるが端から端までのマス数は60-100マス程度に及ぶ。世界観としては「豊かな日本に発展させる開発をするために日本中を鉄道で回って物件を買い集める」というものであり、こうした発想の源は、さくまが鉄道の駅の隣で生まれ育った影響と、町おこしをしたかったことである。ゲームバランスの基本は、おおよそ実力7割・運3割を想定しており、実力の高い相手に対しても、ラッキーが転がり込んだときにチャンスを活かし切ることで勝てる可能性を持たせている。その根底として参考にしているのは、麻雀である。第1作目『桃太郎電鉄』(以下『初代』)のみルールが異なるため、ここでは第2作目『スーパー桃太郎電鉄』(以下『SUPER』)以降の基本ルールを説明する。はじめにプレイ人数・年数やターンの順番などのルール設定をおこなう。プレイ人数は合計2-4人(一部の作品では最大人数が3-5人)で、人数が足りなければコンピュータに代行してもらうことも可能。なお、コマとして使う汽車の色は1Pは青、2Pは赤、3Pは黄、4Pは緑、5Pは紫。設定後、最初にめざす「目的地」がルーレットで決定され、ゲームスタートとなる。プレイヤーは電鉄会社の社長となり、目的地を目指しながら日本全国をまわり「物件」を購入しながら収益を上げ、総資産で勝敗が決まる。色が記載されていないマスは原則的に白地。シリーズ別物件駅の推移陸路と航路・空路などを結ぶ位置にある駅。到着すると多額の援助金がもらえる。数字は公式な作品番号。廉価版については表記していない。機種名は以下の略称を使用する。PS2版の媒体はCD-ROMである。"FC=ファミリーコンピュータ、PCE=PCエンジン、GB/GBA=ゲームボーイ/ゲームボーイアドバンス、SFC=スーパーファミコン、GG=ゲームギア、PS/PS2=PlayStation/PlayStation 2、GC=ニンテンドーゲームキューブ、DS=ニンテンドーDS、PSP=PlayStation Portable、3DS=ニンテンドー3DS"2005年以降、携帯電話のアプリで遊べる桃太郎電鉄がハドソン(ただし桃太郎電鉄TOKAIのSアプリ版、およびEZアプリBREW版のみコナミデジタルエンタテインメント)より配信されている。いずれのアプリも毎月1日のバージョンアップで、スリの銀次のイラストが変わるなど携帯アプリ版ならではの要素がある。なお、ナンバリングとしては上記の桃太郎電鉄シリーズには含まれない(ただし、桃太郎シリーズ通算のナンバリングには含まれている)。また、ハドソンの携帯サイト以外でも以下の作品がリリースされている。タカラトミーアーツより発売。持ち金と並んで総資産の大部分を占めるもの。物件駅1つにつき、作品にもよるが3-16件程度用意されていることが多く、持ち金と未購入物件がある限り、一度に何件でも買える。購入可能な物件は白文字で表示される。緑文字は購入済み(または今月の増資不可)、青文字は他人が購入済み(売り切れ)、赤文字は資金不足を意味し、いずれも購入不可能である。購入した物件は、売却や災害・妨害キャラクターなどによって手放すことになる場合がある。所有権が白紙に戻った場合、それまでの増資は全て無効となる。イベントで「駅や物件が破壊された」場合、基本的には物件の所有権を白紙に戻すことを意味し、物件そのものが本当に破壊されて消滅することはない。所有している物件に応じて、通常の収益以外に、臨時収入などの利益が別に発生することもあれば、物件を手放さない程度の損害イベントで持ち金を失うこともある。ゲーム中に登場する物件は、作品にもよるが以下の6つの業種に分類されることが多い(下記の分類になったのは『III』より)。長野オリンピックや愛・地球博など時事的なものも作品により扱われている。三賞は、ゲーム終了時に以下の物件を一番多く持っていたプレイヤーに対して与えられる賞の総称である。ゲーム終了年数に応じて賞金が贈られる。『15』で廃止された。シリーズ通してほとんどの作品にて岡山駅に登場する最高額物件。架空の物件であり、ジャンルは「観光物件」。「ゴールドカード」「プラチナカード」などでの割引や、「クレジットカード」による分割払いや、「おいどん」や「歴史ヒーロー」の手助けによって入手することはできないため、購入するまでにはかなりの年数がかかる。購入特典の他にも、一部の損害系イベントで物件を処分させられる時に優先順位が後回しにされる特典があり、特別に優遇されたシンボル的存在と言える。もともと、ゲーム進行の「最終目的」という狙いで登場させている物件であり、事実『初代』『X(全国)』では「桃太郎ランド」を購入すること自体を目的にしたモードが存在する。しかし本物件を購入したあとも規定年数までゲームを続けたいプレイヤーのために、収益率アップの特典を設けたとのことで、簡単には手放さないようにした仕様もこうした背景からくるものである。本シリーズに登場する物件の中には、実在する企業や施設の名前をもじったパロディがある。携帯アプリ版シリーズは地方色溢れる物件が多いため、パロディの数も多い傾向にある。一例を以下に挙げる。これらの他にも、パロディではないが実在する企業や施設のジャンル名をもじったものもある。また、物件以外にもパロディは多数存在する。使うことで、サイコロを振るかわりにカードごとの行動を行える。作品によっては使用してもターンが終了しないカードもある。入手方法は、黄マスで拾ったり、カード売場駅で購入したり、イベントで手に入れる。カードを使うと通常より早く進めたり、他のプレイヤーにさまざまな攻撃を仕掛けたりすることができる。また、手に入れたその場で効果が起きるカードもある。1人のプレイヤーが持てるカードは、『HAPPY』までが6枚、DS版・携帯アプリ版が8枚。それ以外は移動に関する「進行系」とそれ以外の「便利系」にカード欄が分割され、『7』-『V』では5枚ずつ・計10枚。『X』からは便利系のみ8枚になり、計13枚。一部のカードは進行系・便利系のどちらかの分類にランダムで入る。『USA』では「スペースボンビー」によってカードの持てる数が一時的に減ってしまうことがある。カードシステムが導入されたのは『SUPER』からだが、『II』までは漢字が使われていなかった(例:「急行カード」→「きゅうこうカード」)。後期の作品を中心に、複数の作品に登場するカードを解説する。なお文中にあるカードの効果などは、複数の作品の設定を元にしているため、全ての作品に当てはまらない場合もあることをあらかじめ記しておく。おもにサイコロを多数振ったり、指定の数を移動したり、ヘリで長距離移動できる。おもに他のプレイヤーの行動を制限したり、持ち金などを奪う。おもに相手プレイヤーからの攻撃や、損害系イベントの損失などから身を守る。おもに持ち金を増やしたり、お得な物件購入ができる。本人に不利益な効果がある。一部を除いてほとんどが、使用・売却・破棄が不可能。「カード交換カード」で相手と交換したり、「シュレッダーカード」で粉々にしたり、後述の「ウイルスカード」や貧乏神の悪行などを逆利用して処分することや、「カードバンク駅」に預けて被害を食い止めることは可能。特定のマスで入手可能で、個性が強い。種別問わずペペペマンからもらえるものを列記する。被害系イベントの一種。多くはターンの最初に発生する。対象都市の物件を持っていると被害額を支払うことになるが、基本的に物件の所有権自体が消滅することはない。BGMは殆どが「天変地異」である。『15』からは台風や噴火の発生率が下げられた。災害は以下の例がある。桃太郎電鉄シリーズのBGMは、ゲームとしては珍しく1作品に80曲から90曲ほど収録されている。それだけワンシーンごとに丁寧にBGMが付けられていることになる。またほのぼのしたBGMが多いため、テレビ番組でもよく使用される。『DX』をベースに作られた、セガサターン用ゲーム。さくまは開発に関わっていないため、桃太郎電鉄シリーズとして認めていない。詳しくは桃太郎道中記を参照。桃太郎電鉄モバイルラリーは2004年7月17日から11月7日まで、長崎県佐世保市内全域、またはハウステンボス内で行われた企画である。参加資格はメール機能とインターネット閲覧ができる携帯電話を持っている事で、参加するためには参加者登録(有料)をする必要があった。参加者はハウステンボス内の「アニメワールド」、または佐世保駅にある「佐世保観光情報センター」をスタートし、ハウステンボス内14か所か、佐世保市内8か所のラリーポイントを巡る。スタート時に受け取る「ICカード」をラリーポイントに掲示されているポスターにかざすことで、手元の携帯電話にメールが受信される。そこでクイズやゲーム、イベントをこなすことによって「資産」を増やしていく(ただし全てのポイントを回る必要はない)。再び「アニメワールド」か「佐世保観光情報センター」に戻り、ゲームを終了すると桃太郎電鉄オリジナルストラップが貰える。貧乏神やスリの銀次、大阪のおばちゃんといったキャラクターも出現する。桃の陣!は、桃太郎電鉄の15周年記念として毎日放送で2003年より放送されているテレビ番組である。新作の発売直前に放送され2004年よりCMキャラクターを務めている陣内智則、若槻千夏のほか、ケンドーコバヤシ、バッファロー吾郎らが出演する。2008年4月23日、各放送から抜粋したものが『セレクト☆桃の陣!』としてDVD化された。サイコロまかせ!桃鉄の旅はスカイパーフェクTV!(一部ケーブルテレビ局)の旅チャンネルで、2006年12月3日から放送されているテレビ番組である。さくま、テツandトモらが出演する。なお、2007年12月11日からは続編(新シリーズ)としてご当地グルメバトル!桃鉄の旅も、同じく旅チャンネルなどで放送されている。桃太郎電鉄 桃太郎ランドは、飲食店に置かれているサプリバで遊べる桃太郎電鉄シリーズから派生したゲームである。日本全国の地理や雑学を題材にしたクイズゲームや、ショッカーO野が登場するミニゲームを遊ぶことが出来る。ゲームの名前は、桃太郎電鉄に登場する物件「桃太郎ランド」から。桃鉄物産館は桃太郎電鉄内に登場する、日本各地の名産品を注文し購入できる携帯端末用ウェブサイトである。「貧乏が去る像貯金箱」や「桃鉄人形焼」など、桃太郎電鉄内のキャラクターから派生した商品も購入できる。2006年6月1日にオープンした。『7』発売記念7大イベントの一環として企画された、トレーディングカードゲームである。『7』のソフトにはトレーディングカード3枚が同梱されており、取扱説明書にも予告のみ書かれてあったが計画は頓挫し幻のゲームとなってしまった。これもさくまは関わっておらず詳細は一切不明。『7』発売記念7大イベントの一環として企画されたキャンペーン。日本中から手紙・ハガキ・電子メールで「貧乏な体験談」を募集、大賞には100万円が贈られた。応募総数は1万2000通を超え、大半は切実で身につまされるような内容だったという。『V』の際にも「ボンビー大賞リターンズ」として開催され、賞金は101万円にアップした。『7』の初回特典として付いてきた、PocketStation専用ソフトである。ミニゲーム集。『V』の初回特典として付いてきた、PocketStation専用ソフトである。ミニゲーム集。これで遊んでクイズに正解すると、抽選で300名に「桃鉄V ぽかぽかセット 湯けむり編(洗面器、石鹸など、お風呂グッズ一式)」が当たった。『2』と銘打っているが、『1』に当たるゲームは未確認。
出典:wikipedia
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