ソアーヴェ(Soave)は人口6,800人のイタリア共和国ヴェネト州ヴェローナ県のコムーネの一つである。日本語表記は「ソアベ」、「ソアヴェ」とすることが多い。ワインの産地として知られ、この地域付近の特産品である「ソアーヴェ」は、代表的なイタリアワインの一つである。ワインのソアーヴェ（＝ソアベ、ソアヴェ）は以下の4つに分類される。「ソアーヴェ」は、この地区一帯で造られる規制のゆるいワインで、品質もさまざま。生産組合が一括して大量生産し、大規模商談で売り捌かれるため、多くの場合、“安ワイン”との意味合いで語られる。「ソアーヴェ・クラシコ」は生産エリアが限定され、ソアーヴェ・スペリオーレはやや高いアルコール濃度が義務付けられている。「レチョート・ディ・ソアーヴェ」は、陰干しして糖度の高い果汁から造られた甘口のデザート・ワイン。「ノーマル・ソアーヴェ」と「クラシコ」、「スペリオーレ」の定義はあいまいで、品質の差がどれほどあるのかは専門家にも疑問視されている。ただ、「スペリオーレ」と「レチョート」は、格付けで最上級のDOCGである。ソアーヴェ地区のワイン品質は近年確実に向上しており、その代表がピエロパン（Pieropan）。彼は1970年代に改革に着手、1980年代に入るとアンセルミ（Anselmi）が先頭に立ち、ソアーヴェの品質改良が進んだ。アンセルミは、その後ソアーヴェ地区全体のあまりの足並みの悪さに絶望し、ソアーヴェDOCを脱退している。ソアーヴェは県都ヴェローナから23km東にある。

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