カノープス(Canopus)は、りゅうこつ座α星、りゅうこつ座で最も明るい恒星で全天21の1等星の1つ。太陽を除くとシリウスに次いで全天で2番目に明るい恒星である。地球からの距離は309光年である。かつては200光年から1200光年まで距離の推定値に大きな幅があったが、ヒッパルコス衛星による高精度の年周視差測定から上記の値が得られた。赤緯マイナス52度40分に位置するため、南半球では容易に観測できるが、日本では東北地方南部より南の地域でしか見ることはできない。見える地域であっても北緯36度の東京の地表では南の地平線近く2度程度、北緯35度の京都でも3度程度の高さにしか上らず、光害や大気の影響も相まって見ることは困難である。本州より南に位置する九州・沖縄では本州よりは高い位置に観測でき、九州南部の鹿児島では6度程度、沖縄の那覇では10度程度の高さまでのぼる。オーストラリアのメルボルンでは年中沈まない周極星になる。学名はα Carinae(略称はα Car読み方はアルファ・カリーナエ)。カノープスは、トロイア戦争時のスパルタ王メネラーオスの船の水先案内人、操舵手の名に由来するという説がある。ストラボンやコノンの伝えるところによれば、トロイア戦争の後にヘレネーを連れて帰還する途中でメネラーオスの艦隊は難破してしまい、カノープスとヘレネーは辿り着いた先のエジプトで蛇に噛まれて死んだ、とされる。日本では、房総半島の沿岸部での別名として「布良星(めらぼし)」という呼び名がある。布良は房総半島の南端にある漁港であり、この方向に見える星という意味合いがある。その他にも、南の空にちょっと上ってすぐ沈むので「○○○の横着星(○○○には、そこよりも少し南の地名が入る)」などの呼び名がある。ヒンドゥー教では、リシ (聖仙) の一人から名を取って「アガスティア (Agastya) 」と呼ぶ。高度の低さから赤みがかって見えることから、中国の伝説では寿老人の星、南極老人星とされる。単に老人星、寿星とも言う。そのため、この星を見た者は長寿になるという伝説も生まれた。
出典:wikipedia
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