カスチリアノの定理（カスチリアノのていり、Castigliano's theorem）は、構造力学、材料力学などで扱われる定理で、第1定理と第2定理からなる。たわみ（変形量）を求めたり不静定構造を解いたりするときによく使われる。カスティリアノの定理とも表記する。この定理は仮想仕事の原理を用いて証明される。1873年にカルロ・アルベルト・カスティリャーノによって確立された。日本では、東京帝国大学教授であった広井勇により初めて詳しく紹介された。ひずみエネルギー formula_1 を、変位 formula_2 の関数として表すとき、 formula_3 点での外力 formula_4 は、で表される。これをカスチリアノの第1定理という。ひずみエネルギー formula_1 を、外力 formula_7 の関数として表すとき、 formula_3 点での変位 formula_9 は、で表される。これをカスチリアノの第2定理という。また、不静定構造で、不静定力 (formula_11) は、ひずみエネルギーが最小となるように働く。つまり、と書ける。これを最小仕事の定理という。

出典:wikipedia