吉原駅(よしわらえき)は、静岡県富士市鈴川本町にある、東海旅客鉄道(JR東海)・日本貨物鉄道(JR貨物)・岳南電車の駅である。JR東海・JR貨物・岳南電車の3社が使用する駅であり、JR東海道本線と岳南電車岳南線の2路線が乗り入れている。JRと岳南電車の駅舎は分離されているが、線路は繋がっている。1966年(昭和41年)に富士市に合併して消滅した旧・吉原市の代表駅である。沿線には製紙工場があり、当駅は紙製品を鉄道輸送する拠点の一つだったが、2012年(平成24年)3月17日のダイヤ改正をもって貨物列車発着の設定が消滅した。駅の開業は1889年(明治22年)2月である。当初は官設鉄道(後の日本国有鉄道)のみの単独使用駅で、1949年(昭和24年)11月から岳南鉄道(現・岳南電車)が乗り入れている。開業時から1956年(昭和31年)4月に吉原駅に改称されるまで当駅は「鈴川駅」を名乗り、「吉原駅」という名称は岳南鉄道の本吉原駅が使用していた。現在の東海道本線にあたる官設鉄道の国府津 - 静岡間の開通と同時に開業した、静岡県東部で最も古い駅の一つである。吉原宿として栄えた市街地から離れた富士郡元吉原村に設置され、当初は鈴川駅(すずかわえき)と称していた。井上靖の作品「しろばんば」にもスズカワとして登場する。開業の翌年には駅と大宮町(現・富士宮市)を吉原町の市街地経由で結ぶ富士馬車鉄道が開業した。この馬車鉄道は根方軌道となった後、1924年(大正13年)に廃止されている。1949年(昭和24年)になって、市街地へ向かう新たな鉄道路線として岳南鉄道(現・岳南電車)の岳南線が開業した。島式ホーム1面2線を有する地上駅。ホームの北側は上り列車が使用する1番線、ホームの南側は下り列車が使用する2番線である。ホームがある本線の他、その外側に上下1本ずつホームのない待避線(副本線)がある。またホームの南北には複数の側線があり、南側には保線基地もある。側線の一部は、岳南鉄道(現・岳南電車)が2012年3月まで使用していた貨物列車着発線に繋がっている。駅舎は、ホーム上空に設置された橋上駅舎である。南北2つの出入口があり、駅の改札口は2つの出入口を結ぶ通路に面している。北口には3階建てでJR貨物が使用する事務所が併設されている。駅舎内部にはみどりの窓口や自動券売機が設置され、改札口には自動改札機が導入されている。JR東海の駅員配置駅(直営駅)であり、窓口業務はJR東海の社員が担当している。なお、駅長は配置されておらず、管理駅である富士駅が当駅を管理している。岳南電車の駅はJR駅構内の北側・JR駅舎の北口の西側に位置し、島式ホーム(頭端式ホーム)1面2線を持つ地上駅である。ホーム西側には、2012年3月まで使用されていた、JR側の側線に繋がる貨物列車専用の出発線・到着線がある。駅舎はホームの東側に隣接する。駅舎内にはJRが設置した簡易型の自動改札機(TOICA対応)が1台あり、もっぱらJRが発行した磁気券の改札を行う(入出場記録を付与する)ために使われる。窓口では、自社線の乗車券と岳南電車の各種オリジナルグッズ、JR東海の近距離きっぷ(硬券)などを発売している。また、改札の脇(改札外)にトイレがある。JR貨物の駅は、専用線発着のコンテナ貨物・専用線発着の車扱貨物の取扱駅となっている。ただし、2012年3月17日のダイヤ改正で貨物列車発着の設定は消滅し、現在は一部の高速貨物列車が時間調整で停車するのみである。構内の入換作業用にはDE10形ディーゼル機関車が使用されていたが、この運用もこのダイヤ改正で消滅した。駅東側にある日本製紙富士工場鈴川製造所(旧・鈴川工場)へ続く専用線があり、コンテナや有蓋車(ワム80000形貨車)を用いる製品輸送などが行われていた。有蓋車の発送先は新座貨物ターミナル駅だった。2000年頃まで、岳南鉄道(現・岳南電車)ホームのすぐ西にある専用線にタンク車が入線し、その北側にある物流会社向けの濃硫酸輸送が行われていた。また岳南鉄道岳南線から分岐しジヤトコ富士事業所第一地区へ続く専用線もあった。また、北口駅舎の東側に有蓋車用の貨物ホームがあった。ホームの跡地は駐車場となっている。東海道本線を走行する貨物列車は、前述のダイヤ改正直前には下り列車が1日1本停車し貨車の解放・連結を行っていたほか、当駅着の上り列車と当駅発の下り列車が共に1日1本設定されていた。いずれも専用貨物列車で、これらに岳南鉄道岳南線発着の貨車も連結されていた(岳南鉄道の貨物列車は岳南電車岳南線を参照)。JR東海岳南電車JR貨物市街地からは離れており、駅前は工場が目立つ程度で閑散としている。
出典:wikipedia
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