『ファイナルファンタジーX-2』(ファイナルファンタジーテンツー、FINAL FANTASY X-2、略称:FFX-2、FF10-2)はスクウェア(現:スクウェア・エニックス)より日本国内では2003年3月13日(北米では2003年11月18日、欧州では2004年2月20日)にPlayStation 2用ソフトとして発売されたロールプレイングゲーム。『ファイナルファンタジーX』の続編(ファイナルファンタジーシリーズでは初の続編作品)であり、日本としてはエニックスと合併する前のスクウェア最後の作品であると同時に、エグゼクティブプロデューサーとして坂口博信が関わった最後の作品でもある。販売本数約200万本。2004年2月19日に、『ファイナルファンタジーX-2 インターナショナル+ラストミッション』が合併後のスクウェア・エニックスより発売されている。こちらではボイスだけでなく主題歌も英語化されている(日本語字幕付き)。それまでのインターナショナル版とは比べ物にならないほどのイベントの追加が行われた上に、更に本作の後のストーリーであるローグ風のRPGを収録した。基本的に『FFX』と同等程度のCGであるが、メインのユウナ・リュック・パインではフェイシャルモーションが更に強化され、通常画面でも従来のムービーシーンに見劣らない滑らかな動きをする。オリジナル版は株式会社スクウェアとして発売された最後のゲームソフトとなった。ちなみに、本作のULTIMANIAはデジキューブから発売されていたが、同社の破産によりULTIMANIA Ωはスクウェア・エニックスから発売された(2004年4月16日の『X-2インターナショナルULTIMANIA』発売に合わせ、ULTIMANIAも再発売されている)。主題歌はエイベックス所属の歌手である倖田來未が担当しており、ダンスシーンのモーションアクターも兼任した。また、インターナショナル版の主題歌はが担当している。2005年9月8日、オリジナル版が『アルティメットヒッツ ファイナルファンタジーX-2』として低価格化されて再発売された。また、『FFX』とのセット『FFX/FFX-2 アルティメット ボックス』も発売された。2007年1月25日、インターナショナル版が『アルティメットヒッツ ファイナルファンタジーX-2 インターナショナル+ラストミッション』として低価格化されて再発売された。これらの廉価版は全てCEROレーティングB(12才以上対象)となっている。2011年9月14日に行われたPlayStation Vitaの発表会で、PS3ならびにPlayStation Vita向けにHDリマスター移植されることが明らかになった。HDリマスター版はそれぞれのハードで2013年12月26日に前作の『ファイナルファンタジーX』とともに同時発売された。バトルシステムは『FFX』のCTB(カウント・タイム・バトル)ではなく、従来のシリーズと同じATB(アクティブ・タイム・バトル)を採用している(ATB、CTBについてはファイナルファンタジーシリーズ#戦闘を参照)。ただし従来のATBとは異なり、魔法・アイテムなどのコマンドはコマンドの選択後、実行までに更にゲージが現れ一定の待機時間を要する。これは前作のCTB要素を併せ持つATBというテーマのために設定された要素である。また、待機時間はアイテムは短く、効果の高い魔法ほど長い。たとえばケアルやポーションなどの回復魔法・アイテムを選択しても、すぐに発動されるわけではなくしばらく待たなければならないため、発動する前に敵に攻撃されて戦闘不能状態となることもある。パフォーマンス面としては、前作『X』で一部の戦闘においてのみ実装されていたキャラクターのリアルな影が、今作では全ての戦闘において実装されたことが挙げられる。また複数のキャラクターが同時に行動するため、過去の作品のATBに比べてリアルタイム性が増した一方、個々の行動が把握しづらい場合がある。本作では、ゲームクリアのために倒さなくてはならない敵の難易度が低めに設定されており、ほぼ全てのボスに勝利できる戦術が存在する。その一方で、オーバーソウルすることによって敵の行動パターンが一変したり、敵が強くなったりする。また、特定ミッションの敵は逆に強くなっているなど、ヘビーユーザーにとっては歯ごたえのある戦闘が楽しめるようになっている。『FFIII』や『FFV』などのジョブシステムに相当するものとして、「ドレスアップ」というシステムが採用された。従来における「ジョブ」は「ドレス」と呼ばれ、過去のファイナルファンタジーシリーズで登場したジョブをモチーフにしたドレスに加え、『FFX-2』独自のものも用意された。従来のジョブシステムと同様に、それぞれのドレスに対応した衣装の変化、コマンドやアビリティの獲得、能力値の変化などが起こる。従来との相違点としては、戦闘中にも職業を変更できることなどが挙げられる。ドレスアップを行うためには、後述の「ドレスフィア」と「リザルトプレート」が必要となる。またこのドレスアップの導入により、武器・防具の装備という概念はなくなった。ただし、特殊効果を付加する目的のアクセサリー装備は存在する。アクセサリーは2つまで装備が可能で、同じアクセサリーを2つ同時に装備することも可能である。過去に『クロノ・トリガー』などで用いられた「強くてニューゲーム」がファイナルファンタジーシリーズでは初めて採用された。本作の「強くてニューゲーム」はクリア後のデータの一部を引き継いで新たにゲームを始められるシステムで、レベルや一部のアイテムなどをのぞく多くのアイテムやギル、アビリティなどをあらかじめ所持した状態でストーリーを進めることができる。ストーリーを進めると、ブリッツボール、スフィアブレイク(コインを使ったボードゲームの一種)、ナギ平原での多数のミニゲーム、ビーカネル砂漠でのアイテム発掘など数々のミニゲームが遊べるが、プレイする為に膨大な距離を移動する必要がある上、どれもすぐクリアさせないためか、難易度が非常に高い。各イベントごとに値が設定されており、特定のセリフを聞くことで習得することができる。コンプリート率によってエンディングが異なり、エンディングの時点でコンプリート率が100%以上に達した場合のみ、本当のエンディングを見ることができる。強くてニューゲームで始めても稼いだデータを引き継げる代わりに、重複での取得はできないようになっている。『FFVIIインター』(オープニングのみ)と『FFIX』では裏技として存在したもの。今回は、ムービー中にスタートボタンを押した時点で、スキップする方法が表示されるのでわかりやすくなった。スキップできないムービーもある。短時間クリアを目指すユーザーには朗報ではあったが、ムービー分のコンプリート率が入らないというペナルティも付加されている。"本記事では『ファイナルファンタジーX』から変化した部分について説明する。"2年前、ユウナ達が「シン」を倒し、スピラはその恐怖から解放された。究極召喚ではなく、エボン教が公認していなかった方法で「シン」が完全に消滅したことから、人々の間に寺院に対する不信が芽生え、人々の間で新しい時代を作るエネルギーとなっていた。そんな時、エボンの僧官を自称するトレマが、歴史の真実を発掘することを提唱し、各地にスフィアハンターと呼ばれる人々が現れるきっかけとなった。トレマが提唱したこの運動を真実運動という。トレマはこの発言で崩壊寸前であったエボン寺院を再びまとめ、新エボン党として再出発させる。しかし新エボン党創立後程なくして、トレマは真実運動で集めたスフィアを持って行方をくらました。その後党首となった者は強硬路線を貫き、後に穏健派による無血クーデターで議長共々失脚。現在はバラライが議長として党をまとめている。真実運動によって集められたスフィアは、実際にはトレマの懐に集められていた。これに反感を示し、「シン」の消滅後程なくして解散していた討伐隊のヌージが新しく青年同盟を結成、新エボン党と対立を深めていく。人々の心がエボン教から離れたことにより、ジョゼの寺院は放棄されていた。そこにアルベド族の中でも機械の改良に積極的な者達が集まり、マキナ派を結成する。彼らはこの闘争に中立であり、両組織に種類を問わず機械を供給している。しかしながら、寺院の迫害が無くなったとはいえ民衆の中には機械に対し反感を持ち続けている者がいるのも事実である。中にはマキナ派が扱っている機械を「マキナ」(machina:ラテン語で「機械」)と呼んで、今まで寺院が禁じていた機械とは別だとこじつけている者もいる。「シン」の脅威から解放されたスピラの住民には遊ぶ余裕さえ生まれていた。その中で、旅行公司の経営者であるリンは新しい遊びであるスフィアブレイクを持ち込み、ブリッツボールのオフシーズンに新たな風を吹き込もうとしていた。寺院による迫害がなくなったため、アルベド族の活動も顕著になってきているのである。そして召喚士達の生活も変わった。以前のように目的の達成=死であり、しかもその途中で死ぬこともあり得るという、いかなる形でも死という結末しかなかった時代は終わり、彼らも召喚士としての自分を過去の物として新たな生活を送っており、中にはスフィアハンターになった者も少なくない。2年前、シーモアにその大多数を殺されたロンゾ族であったが、わずかな生き残りが今もガガゼト山で暮らしている。キマリが長老として彼らをまとめてはいるが、若者の中にはグアド族への復讐に走る者が多く、キマリの頭を悩ませている。また、ガガゼト山の奥にあった祈り子像が力を失い、山の頂上を覆っていた霧が晴れている。マカラーニャにあった寺院は、そこにあった祈り子像が力を失ったために水没し、そのため森の様子も一変、森自体が破滅の様相を呈している。そのためか、マカラーニャ湖畔に店を構えていたオオアカ屋は経営の危機に立たされており、アルベド族に追われている。また、森にはかつてシーモアを中心にして行なった非礼を詫びる意味で、自ら滅びの道を選んだグアド族がひっそりと暮らしている。その関係上、現在グアドサラムの一角にある異界の状態は不安定であり異界参りをすることはできない。また、「シン」の消滅により以前に比べて人々が長旅をするのが楽になり、「シン」を倒すために訪れる場所として特に重要な位置づけであったザナルカンドやナギ平原は、すっかり観光地となってしまっている。本作ではストーリーレベルと呼ばれる、ストーリーの進行度を表す段階という物が設定されている。以下、そのレベルごとに主要なミッションを挙げる。本セクションは実際にはストーリーレベル1の部分であるが、強制進行の冒頭ミッションを便宜上レベル0として扱う。ユウナ達が持っていたリザルトプレートが奪われた。それを取り戻すべくユウナたちはルカにやって来たが、ルカは偽物のユウナのコンサートで賑わっていた。リュックとパインは強引にコンサートに乱入する。逃げるニセユウナを追いかけている内にルブランの部下であるウノーとサノーに包囲されるが、そこに本物のユウナが現われ、ユウナに化けていたルブランも正体を現す。バトルの末、ユウナ達はリザルトプレートを取り戻し、飛空艇に引き上げる。その後、ガガゼト山の頂上にある遺跡でスフィアの反応が出る。ユウナ達は調査のために山に降りるが、そこにルブラン達も来ていた。一戦交えた後煙玉で逃げたルブラン達であったが、アクシデント(ルブラン達が逃走した後カウントダウンが行われるが、その制限時間以内に頂上にたどり着けたかどうかで2種類の展開がある)により頂上にあるスフィアはユウナ達の手に渡る。ビサイド島に戻ってきたユウナ。一夜を過ごした後、ワッカが島の洞窟に向かう。彼は幼い頃に亡くした両親の秘密を求めて、亡き弟チャップが隠したスフィアを探していた。しかし洞窟にあったスフィアはワッカが探していた物ではなかった。今や観光地と化したザナルカンドの遺跡にもスフィアの反応があった。ユウナ達は遺跡の奥からスフィアを手に入れるが、そのスフィアは割れていた。上記の2つのスフィアを手に入れた後、今度はキーリカ寺院にもスフィア反応が出る。新エボン党と青年同盟の争いの元であったスフィアをカモメ団がかすめ取り、次の段階へ進む。キーリカ寺院でかすめ取ったスフィアには、1000年前に作られた機械兵器ヴェグナガンが映っていた。その危険さを感じ取ったカモメ団は、このスフィアをどちらかの組織に渡すことにする(新エボン党と青年同盟のどちらに渡すかを選択可能で、一部イベントに影響する)。スフィアを渡して戻ると、ザナルカンドで拾ったスフィアの破片が盗まれており、替わりにルブラン一味からのメッセージが入ったスフィアが置かれていた。ジョゼ街道・ビーカネル砂漠のオアシス・ガガゼト山で一味の戦闘服を手に入れた一行は、グアドサラムにある一味のアジトに潜入する。様々な仕掛けを解除し発見したスフィア(ちなみにザナルカンド遺跡で手に入れたスフィアと、ルブラン達が持っていたスフィアの破片が合わさった物である)には、ヴェグナガンがベベルの地下にあるという事実が映っていた。それを破壊するためにベベルの地下に潜入するが、奥でユウナ達が見つけたのは、かつて共に戦った召喚獣の1人バハムートであった……。なぜ消滅したはずの召喚獣が現われたのか? そして何故ユウナ達に襲いかかったのか? 謎を残したままLv3に続く。ビサイド・キーリカ・ジョゼの寺院から魔物が出たという情報が飛び込んできた。ジョゼ寺院の魔物はマキナ派が抗戦しているとのことなので、それ以外の2カ所から魔物討伐を始めることにした一行だったが、ビサイド寺院ではヴァルファーレ、キーリカ寺院ではイフリートと、ここでも召喚獣が襲いかかってくる。両寺院の魔物を制圧すると、ジョゼ寺院で戦っていたギップルが姿を消すという事件が発生する(ちなみに、この時にベベルの地下に行くと密会する3人を見ることができる上、3人の秘密に関わるスフィアも入手可能)。ジョゼ寺院ではマキナと融合したイクシオンと戦うことになるが、倒した後祈り子の間に空いた穴を調べている内にユウナがイクシオンによって穴の中に落とされる(ここでストーリー展開に重要な意味を持つイベントが発生するが、そのためにはグアドサラムでイベントをこなす必要がある)。各地で新エボン党と青年同盟の争いが起きているため、ユウナ達は争いを収めるべく大コンサートを開催することにした。幻光河で借金取りに追われるトーブリを捕まえてコンサートの話を持ちかけ、観客が集まる雷平原の魔物を討伐するのが本段階で行なうことである。なお、ストーリーレベル3にて各地にスフィアを設置しておく(各地をそれぞれ一周すればシンラ君がスフィアを設置するイベントが発生)とストーリーレベル4で各地の様子を映像で飛空挺にて見ることが可能になる。雷平原でのコンサートで両組織の対立は収束へ向かい、ユウナ達は遂にスピラを消滅させようと起動したヴェグナガンを破壊するため、1000年の時を越えた物語に決着をつけるため、ヌージ、ギップル、ルブラン一味らと共闘して異界での最終決戦に挑む。異界にはビサイド・キーリカ・ジョゼ・ベベルの寺院にある祈り子の間にあいた穴から突入することが可能(イベントをクリアすることによりナギ平原からも進入可能)。異界に向かう途中でシヴァ・メーガス3姉妹・アニマと戦うことになる。その後異界の深淵にある様々な仕掛けを解除しながら進み、その奥にいるヴェグナガンを破壊する。ヴェグナガンを破壊した後はエンディングとなるが、ストーリーレベル3の最後にある重要なイベントをクリアしていた場合、その後のイベントの展開によってはこの2年間ユウナが抱き続けていた憂鬱が解消されるエンディングとなる。コンプリート率が100%になっている場合はさらにその先の特典映像が追加される。1000年前、機械仕掛けの夢のような街ザナルカンドと、破壊専用の機械を大量に所持する都市ベベルの間に戦争が起きる(機械戦争)。ベベルは破壊能力の高い機械を大量に用いたのに対し、ザナルカンドは召喚士しか対抗策がなかった。そのため戦局はベベルが圧倒的に有利でザナルカンドは破滅寸前だった。ザナルカンドの召喚士は戦争に召集され、次々と死んでいく。ザナルカンドの有名な歌姫レンも優秀な召喚士であったため招集がかかったが、彼女の恋人シューインはレンが戦争に行ってしまうことを断固阻止すべく、ベベル最強の機械兵器ヴェグナガンを乗っ取り、この機械戦争に終止符を打とうとしていた。一度は乗っ取りに失敗したシューインは、レンを守るためもう一度ヴェグナガンを乗っ取ろうとする。ヴェグナガンの操縦席でクラヴィツィンを弾くシューイン。それに応えヴェグナガンも次第に起動し始める。巨大な砲塔が姿を現し、乗っ取り成功と思われたそのときだった。「やめて!!」響き渡る声。シューインがヴェグナガンの操縦席から思わず振り向いた先には、レンが両手を広げ叫んでいた。レンの元に走りより、固く抱擁したその時、待っていたかのようにスポットライトが2人を照らした。同時に駆け寄るベベルの兵士達が2人に銃口を向ける。レンとシューインは互いを見つめあい、レンがシューインに最後の言葉を言おうとしたその時、銃が一斉に火を噴き2人を貫いた。レンは最後の力を振り絞って言葉を言おうとするが、声が出ない。結局レンの言葉はシューインに伝わることなく「歌姫」のドレスフィアに宿る…。ストーリーレベル1を完遂した後に行われるイベントを中座したユウナが見た夢の内容として登場する。『ファイナルファンタジーX-2』の北米版を基にマイナーチェンジされた。ラストミッションはダンジョン型RPGで、本編とは別のモードとなっている。また、後述するHDリマスター版にはこちらのバージョンが収録される予定となっている。インターナショナル版に追加されたFFXシリーズの最終作となる物語。なお、声は英語ではなく日本語が採用された。『FFX-2』の本編とはシステムが異なり、ダンジョン型RPGになっている。オリジナル版及びインターナショナル版のクリアデータをロードして始めると、それらのクリアデータで迎えた結末が反映され、ユウナ達のその後としてゲーム中に語られ、台詞内容が一部変わる。ファイナルファンタジーXのPlayStation 3・PlayStation Vita向け移植リメイク版の開発は2011年9月に発表されたが、2013年3月になってファイナルファンタジーX-2の移植版も同時に開発されていることが明らかになった。PS3版は1枚のディスクに2タイトルを収録、PS Vita版は個別に発売されたほか、こちらは特別仕様の本体が同梱されたバージョンも発売された。また、いずれも初回生産分にはライトニング リターンズ ファイナルファンタジーXIIIで使用可能なアイテムコードが封入された。発売時期は2013年(北米)・同年12月26日(日本)・未定(他地域)。他に2015年5月14日にはPlayStation 4版も発売され、さらに2016年5月12日からはsteamにてPC版が発売される予定となり、幅広いプラットフォームでプレイが可能となる。『X-2 ULTIMANIA』については前者がデジキューブが発売された時の物、後者がスクウェア・エニックスから再版された時の物。
出典:wikipedia
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