『スタートレック:ヴォイジャー』（"Star Trek: Voyager" 、略称VGRまたはVOY）は、アメリカのSFテレビドラマシリーズ。『スタートレック』シリーズの4番目の作品。1995年から2001年にかけて放映された。第2シリーズ『新スター・トレック』(TNG) や、第3シリーズ『』(DS9) と時代設定が同一（24世紀）であり、TNG・DS9と関連した登場人物・事件が描かれている。また、DS9とは、ドラマの放映期間も大きく重なっていた。惑星連邦所属のイントレピッド級深宇宙調査船U.S.S.ヴォイジャーは調査任務の途中で謎のテトリオンビームに巻き込まれる。そのテトリオンビームはクルーを船ごと銀河系の反対側、地球からの距離はおよそ75,000光年の「デルタ宇宙域」に一瞬にして転送してしまった。ヴォイジャーの最高巡航速度でも70年以上かかる銀河の反対側から地球を目指すクルーの旅路を描く。VOYの特徴として、歴代のスタートレックシリーズで好評だった、タイムトラベルのエピソード（『宇宙大作戦』の「危険な過去への旅」、映画4作目『スタートレックIV 故郷への長い道』など）が多い事が挙げられる。物語の発端がほぼ整った国内放映第2話（アメリカでは第4話）「24時間の過去」からいきなりタイムトラベルの話であり、レギュラーキャラに深くかかわる話としては、ドクターが艦外を出歩けるモバイルエミッターを入手する第50話「29世紀からの警告」、ケスの帰還を描く第143話「帰ってきたケス」、キムとチャコティだけが助かった未来を改変する第101話「過去を救いに来た男」など。この他にも「タイムトラベルを使った異星人の侵略」「未来から過去へさかのぼる」「ヴォイジャーの艦内あちこちで時系列が混乱する」など、考えうるあらゆる種類のタイムトラベルを使ったエピソードが頻発。最終回「道は星雲の彼方へ」もタイムトラベルで終わっている。またタイムトラベルで考慮すべき問題として、「ある時間軸の歴史を変えたら、それより未来に変化をもたらさないか」というタイムパラドックスの問題がある。これまでスター・トレックでは「未来も変わる」「未来は変わらない」を都合よく使い分けてきたが、円滑な説得力のために「29世紀からの警告」から時間パトロール委員会という組織が登場。29世紀にはタイムマシンが開発されており、過去のタイムパラドックスを修正しているという設定が追加された。時間パトロール委員会は「ジェインウェイ艦長とヴォイジャーの歴史改変のつじつま合わせには苦労させられた」と語っているが、一方でジェインウェイは第101話で「タイムパラドックスを解消する方法は簡単よ。考えないこと。」と発言している。（ただしこの発言はクルーへの励ましでの発言であり、ジェインウェイの本心でない可能性もある。）また『』のスター・トレック30周年記念エピソードである第104話「伝説の時空へ」もタイムトラベルの話で（TOSの「新種クアドトリティケール」と話がリンクしている）、時間調査課が出演している。この他にタイムトラベルを起こす架空の科学設定として、クロノトン放射能という用語が登場した。1995年1月16日 - 2001年5月23日放映（本国での放映）。全7シーズン、172話。日本では、関西テレビおよび独立UHF局などで放映された。階級は第1シーズンのもの。特筆すべき有名人としては、トレッキーであるヨルダンのアブドゥッラー2世王子（当時）がエキストラとして出演した。テレビシリーズのノベライズ作品の他、独自ストーリーの作品も書かれている。邦訳は角川文庫など。

出典:wikipedia