いしづちは、四国旅客鉄道(JR四国)が高松駅 - 松山駅間を、予讃線経由で運行される特急列車である。なお本項では、同一経路で運転されている特急「ミッドナイトEXP」(ミッドナイトエクスプレス)および「モーニングEXP」(モーニングエクスプレス)とともに、予讃線で運転されていた優等列車の沿革についても記述する。1988年4月10日に本四備讃線(瀬戸大橋線)の開業に伴い、それまで高松駅 - 松山駅・宇和島駅に運転していた特急「しおかぜ」の名称が岡山駅発着の列車に使用されるようになり、引き続き高松駅から愛媛方面に運行される特急には「いしづち」が名称が使われ運転を開始した。運転開始当初からエル特急に指定されている。「ミッドナイトEXP」は、2000年8月17日に高松発伊予三島行きの下りで運転を開始し、翌2001年3月3日からは松山発の列車も運転を開始した。2014年3月15日からは「いしづち」の一部列車を改称する形で「モーニングEXP」が運行を開始し、高松駅発着の列車名を「ミッドナイトEXP高松」・「モーニングEXP高松」として高松駅 - 伊予西条駅間で1往復、松山駅発着の列車名を「ミッドナイトEXP松山」・「モーニングEXP松山」として新居浜駅 - 松山駅間で1往復運行されている。「いしづち」は、愛媛県西条市と久万高原町の境界に位置する日本百名山・日本百景の一つでもある石鎚山に由来している。この名称は、1963年2月1日から1968年9月30日まで小松島港駅 - 松山駅間を運行する準急のちに急行の列車名として使用された。現行の運行区間に用いたのは、1988年(昭和63年)4月10日の瀬戸大橋線開業に伴う四国各線の運行体系を変更したことによる。2002年に四国をキハ181系が一周するイベントで本列車名は採用され、その時は当時の運行区間である徳島→阿波池田→多度津→松山間で使用された。ただし、表示上は阿波池田行きとして運行された。「ミッドナイトEXP高松/松山」・「モーニングEXP高松/松山」は、運行する時間帯である深夜・朝を示す英語(・)と急行列車を示す英語()を省略したものを組み合わせ、出発地の地名を後に付けている。なお、「ミッドナイトEXP」の設定当時、定期列車名でのアルファベット混じりは異例とされた。2016年(平成28年)3月26日現在、「いしづち」は、高松駅 - 松山駅間に計17往復が運転されている。この運行本数は、JR四国の特急列車の中では最多である。「モーニングEXP高松」は、多度津駅で岡山行きの「南風」と接続を行う。運行区間のほとんどが単線区間で列車の増発が困難であることから、宇多津駅(下り4本のみ多度津駅) - 松山駅の間で岡山駅発着の「しおかぜ」を併結する列車が大半である。併結時の原則として、「しおかぜ」が編成の松山側に連結されるため、岡山・高松側に連結される「いしづち」が宇多津駅(多度津駅)の手前で信号待ちを行う。1998年3月14日 - 2014年3月14日の間は、「しおかぜ」の所要時間短縮のため8000系の向きが編成ごと変更されていたが、2014年3月15日のダイヤ改正から元の向きに戻されている。「しおかぜ」を併結する列車は「しおかぜ」と同じ号数に、単独運転の列車は100番台の号数が付番されている。ただし、ゴールデンウィーク・お盆・年末年始などの多客期は、一部列車を除いて全編成が岡山駅発着の「しおかぜ」として運行される。この列車では宇多津駅 - 高松駅間に代走列車として続行ダイヤを組む「いしづち」が運行されている。また、夏の電力不足対策として、午後の1往復は高松駅 - 多度津駅間のみの運行になる日がある(7月 - 9月の平日)列車番号は「しおかぜ」を併結する列車が1000M+号数、単独運転の列車が1040M+号数の下一桁となる。「ミッドナイトEXP高松」・「モーニングEXP高松」は高松駅 - 伊予西条駅間に1往復、「ミッドナイトEXP松山」・「モーニングEXP松山」は新居浜駅 - 松山駅間に1往復が運転されている。それぞれ、「モーニングEXP高松」(伊予西条駅→高松駅間、列車番号:1092D)、「ミッドナイトEXP高松」(高松駅→伊予西条駅間、列車番号:1093D)、「モーニングEXP松山」(新居浜発松山行き、列車番号:1091M)、「ミッドナイトEXP松山」(松山発新居浜行き、列車番号:1094M)である。「ミッドナイトEXP高松」は2008年3月15日のダイヤ改正で坂出駅の発車が午前0時を過ぎることとなった。このため同列車では前日の新幹線から乗り継ぐ場合、特例として改正前と同様に特急料金の乗継割引を適用するようにした。なおこの措置は2009年3月14日改正で坂出発23時59分に繰り上げられたため一時解消していたが、2014年3月15日改正で再度坂出発が0時2分になったため特例の適用が復活している。「ミッドナイトEXP高松」・「モーニングEXP高松」用のヘッドマークは用意されていないため、2000系のヘッドマーク表示部は白表示のまま運転され、側面のLED式列車名表示は号車、指定席・自由席の座席区分以外表示がない。なお、同列車は全車両自由席となっている。また、振り子制御装置との連動もあり、車内放送装置、車内案内表示装置は作動する。徳島市で阿波踊りが開催される期間中は「ミッドナイトEXP高松」に代わり、徳島駅始発の上高松駅以西の発着時刻を繰り下げた臨時特急「阿波踊り号」が運行される。なお、これらの列車では、車内改札が省略されることがある。これは、マルスから得られた発券情報が車掌に送られるためである。そのために車掌室にはプリンターが設置されている。車内改札が省略されるのは、乗車列車に有効な指定席特急券を持ち、記載された号車・座席番号に座っているときである。ただし、自由席に乗車しているときと、指定券特急券を乗車列車の発車1時間前 - 発車時間までに購入したときは、車内改札が行われる。高松駅 - 坂出駅 - (宇多津駅) - 丸亀駅 - 多度津駅 - 〔詫間駅〕 - 〔高瀬駅〕 - 観音寺駅 - 川之江駅 - 伊予三島駅 - 新居浜駅 - 伊予西条駅 - 壬生川駅 - 今治駅 - 〔伊予北条駅〕 - 松山駅松山運転所・高松運転所に所属する電車・気動車が使用されている。「いしづち」は1往復にグリーン車が連結されている他は、2・3両のモノクラス編成となる。かつては女性専用席が設けられていたが、2010年3月13日のダイヤ改正で廃止された。また、2011年3月12日は喫煙ルームも廃止され、全車禁煙になった。「いしづち」は大半が「しおかぜ」と併結運転を行うが、大型連休・お盆・年末年始は一部の列車で宇多津駅または多度津駅での増解結作業を行わず、全編成が岡山駅発着の「しおかぜ」として運転される。この場合、高松駅 - 宇多津駅・多度津駅間に接続列車として臨時「いしづち」が運転され、宇多津駅 - 多度津駅間の各停車駅で乗り換えとなる。多客期以外でも団体客の予約があると同じことが起きるが、その場合は時刻表に載らないため、駅の掲示のみで告知される。なお、これらの代走列車には8000系、8600系のほか、高松運転所所属のキハ185系気動車や2000系も使用される場合がある。本路線と競合関係にあるバス路線は、高松市と松山市を結ぶ坊っちゃんエクスプレスで1日15往復運行されている。高松市と八幡浜市を結んでいたさぬきエクスプレス八幡浜は2010年3月31日をもって廃止された。
出典:wikipedia
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