カワガラス(河烏、川鴉、学名:"Cinclus pallasii" , 1820 )は、スズメ目カワガラス科カワガラス属に分類される鳥類の一種。南北アメリカ大陸(新北区、新熱帯区)に分布するメキシコカワガラスの近縁種。ヒマラヤ北部からインドシナ半島北部、中国、台湾、サハリン、日本、カムチャツカ半島に分布する。生息地では、基本的には留鳥である。日本では、北海道、本州、四国、九州、屋久島にかけて広く分布する。留鳥として、河川の上流から中流域にかけてと山地の渓流に生息する。全長は21-23 cm、翼開長は約32 cm、体重65-90 g。ヒヨドリやツグミより少し小さい。全身が濃い茶色(チョコレート色、光の具合により赤茶色に見えることもある。)の羽毛におおわれているのが名前の由来だが、カラスの仲間ではない。尾羽は短めで黒味の強い焦茶色。目は茶色で、目を閉じると白いまぶたが目立つ。雌雄同色。くちばしは黒く、足は灰色でがっちりしている。ミソサザイを大きくしたような体形で、短めの尾羽を立てた独特の姿勢をとる。幼鳥は喉から腹にかけて白くて細かいうろこ模様がある。平地から亜高山帯の川の上流から中流の岩石の多い沢に生息する。冬期(積雪期)には下流側に生息場所を移動することもある。一年中、単独(非繁殖期は単独で行動している)もしくは番いで行動し群れを形成することはない。つがい形成期には、一夫二妻行動をとることがある。ピッピッと鳴きながら、速い羽ばたきで川面の上を一直線に飛翔する。頑丈な脚で岩をつかみ、水流の圧力を利用して川底を歩きながら水中で捕食を行う。尾羽を上下に動かしたり、風切羽を半開きにしたり、まばたきし白いまぶたを見せながら、石や流木の上で休息する。食性は動物食。水に潜ってカゲロウ、カワゲラなどの幼虫などの水生昆虫やカニなどの甲殻類、小魚を捕食する。水面上を泳ぎながら首を水中に入れて覗き込み、頻繁に潜水する。水中では水底を這うように歩き回って川底の餌を探し、『渓流の素潜り名人』と称されることがある。水にもぐっているときは羽毛の間に空気がふくまれるため、全身が銀色にみえる。ほかの鳥にくらべて繁殖を始めるのが早く、12月頃からオスがさえずり縄張り宣言を行う。暖地では1月頃から繁殖を始める。滝の裏の岩の隙間にコケや植物の根で半球状のドーム形の巣をつくる。岩の陰やコンクリート護岸の排水口、橋桁などの人工物にも巣を作ることもある。造巣の際の雌雄の貢献度はほぼ等しく分業は行われない。日本では2-6月に1腹4-5個の卵を産む。抱卵日数は15-16日で、雌が抱卵する育雛は雌雄共同で行う。雛は21-23日で巣立つ。雛は飛べない内から、水中を泳いだり歩くことができる。オスは12月頃の繁殖期から「ピピピ チュシュ ピッピッ ピュュ」と鳴き始める。セグロセキレイ似た濁った声で「チーチージュピチリリ」と複雑に鳴く。地鳴きは「ピッ ピッ」。本種は以下の亜種に分類されている。日本には亜種カワガラス(学名:"Cinclus pallasii pallasii" Temminck, 1820)が分布する。国際自然保護連合(IUCN)により、レッドリストの軽度懸念(LC)の指定を受けている。個体数は安定傾向にある。日本では以下の都道府県でレッドリストの指定を受けている。河川開発が個体数の減少の原因であると見られている。若山牧水により『川鴉(かわがらす) なきすぎゆきぬ たぎつ瀬の たちき輝き流る上を』と詠まれている。
出典:wikipedia
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