『ドラゴンクエストII 悪霊の神々』(ドラゴンクエストツー あくりょうのかみがみ)は、1987年(昭和62年)1月26日に株式会社エニックス(現:株式会社スクウェア・エニックス)より発売されたファミリーコンピュータ用ロールプレイングゲーム。日本では翌年にMSX、MSX2にも移植された。その後、リメイク版としてスーパーファミコン(以下SFC)用ソフト『ドラゴンクエストI・II』、ゲームボーイ(以下GB)用ソフト『ゲームボーイ ドラゴンクエストI・II』に収録されている。2000年代後半に入ると携帯電話用アプリ(iアプリ、EZアプリ (BREW)、S!アプリ)、スマートフォンアプリ(iOS。Android)としての配信も行われるようになった。その後Wii専用ソフトとして2011年(平成23年)9月15日発売の『ドラゴンクエスト25周年記念 ファミコン&スーパーファミコン ドラゴンクエストI・II・III』に、ファミリーコンピュータ版(以下FC)がSFC版『ドラゴンクエストI・II』などと共に収録された。北米では、1990年にNESにて "Dragon Warrior II" として発売され、後にGB版 "Dragon Warrior I & II" にも収録されている。以降、特記が無い限りはオリジナルであるFC版について述べる。ドラゴンクエストシリーズの第2作。徐々に高まった前作の人気を受け、発売直後から方々で品切れ、最終的に大ヒットとなり後にドラゴンクエスト現象といわれる基礎を作った。キャッチコピーは「勇者の伝説が再びよみがえる」。本作の時代設定は前作『ドラゴンクエスト』から100年後である。本作の主人公たち3人は勇者ロトの血を引く前作の主人公の子孫たちであり、主人公・ローレシアの王子は、まず仲間のサマルトリアの王子とムーンブルクの王女を見つけ、そして3人で力をあわせて悪の大神官ハーゴンに立ち向かう。前作と本作、後に発売された『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』の3作はストーリーの関連があることから、後に登場する英雄「ロト」の名を取って「勇者ロトの伝説シリーズ」、「ロト三部作」などと呼ばれるようになった。ROM容量は前作の倍の1メガビット(約128キロバイト)となり、既存システムの整理やパーティー制などの新システムが追加され、本作で取り入れられたシステムの大部分は後の作品にも受け継がれている。フィールドマップの広さは、前作(100×100)の6倍以上(256×256)となっており、冒険できる範囲が広がり、徒歩だけでなく、船に乗ったり、「旅の扉」で遠隔地へ瞬時に移動したりすることも可能となった。ビジュアル面では海岸線や壁などに代表されるグラフィックが強化されたほか、使用している楽曲数も増加されている。社会現象を巻き起こした続編『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』の発売後には、本作のゲームブック化や小説化、ドラマCD(CDシアター)化も行われている(小説ドラゴンクエスト、ゲームブックドラゴンクエスト、CDシアター ドラゴンクエストを参照)。なお、2003年(平成15年)に発売されたスピンオフ作品『ドラゴンクエストモンスターズ キャラバンハート』は、本作の世界よりさらに未来という設定になっており、本作とほぼ同様の世界地図が登場している。移植版・リメイク版については移植・リメイクの節を参照。前作は主人公1人だけで冒険をするシステムであったが、本作では主人公たちが複数人のキャラクターでまとまって行動するパーティーシステムを採用し、最終的には3人パーティーとなる。3人は能力の成長の仕方、覚える呪文、装備できる武器などが異なる。ただし、前作を経験していないプレイヤーへの配慮として、いきなり2人以上のパーティーで始まるのではなく、ゲームスタート時は1人だけでゲームを進めていくようになっている。本作に登場する3人のプレイヤーキャラクターのうち、「あなた」と呼ばれているのは「ローレシアの王子」であり、その名前はゲームスタート時にプレイヤー自身が付ける。後に仲間になる「サマルトリアの王子」と「ムーンブルクの王女」の名前は、「ローレシアの王子」の名前によって自動的に決定されるが、隠しコマンドを使うことによって自分の好きなように名前を付けることもできる。貨幣のゴールドは全員共有だが、経験値やHP、MPなどのステータスは各キャラクターで別々となっている。アイテムも各キャラクターごと個別に管理され、それぞれ装備品を含めて8個まで持つことができる(まとめ持ちはできない)。仲間がいるときは、移動中にアイテムをほかのキャラクターに渡したり、回復用のアイテムや呪文を他のメンバーに対して使ったりすることもできる。ダンジョンとして前作の『洞窟』のほかに『塔』が登場しており、地下に降りていく洞窟ダンジョンと、上層へ登っていく塔ダンジョンに分かれている。本作における塔は、外縁又は吹き抜けから落ちることで地上に脱出したり、下階に移動したりできる(洞窟の場合、脱出の呪文が使えなければ、来た道を最初まで戻って脱出する必要がある)。あるアイテムを装備していると塔から落ちた際にやや離れたところに着地し、これを使わなければ行けない場所がある。また、前作では洞窟ダンジョン内は真っ暗で、アイテム「たいまつ」や呪文「レミーラ」で明かりを灯す必要があり、どちらも使えない場合は全くの手探りで移動しなくてはならなくなるという演出であったが、本作では大幅に演出を変え、「たいまつ」「レミーラ」が廃止され、主人公から見通せる範囲だけ表示されるような演出となり、(前作に比べて)こういった演出であれば当時のハードウェア性能を最大限に生かすことができた。すなわち、テレビ画面全体を使いつつも、主人公たちからは見えるはずのない壁の向こうの空間などは表示されず、広い部屋に入れば部屋全体が見渡せる。壁の間にある通路の先が暗闇となっており、この暗闇部分に入ることで画面が切り替わり、隣のエリアに進む。しかし、画面を切り替えた瞬間は、視界の外に潜んでいたモンスターが現れるため、通常より高い確率で敵と遭遇する。これらの演出方法は本作から数作にわたって採用された。移動画面でのメニューコマンドは6つに整理され、一つのコマンドに複数の役割を持たせたり、無駄なコマンドをそぎ落とすなどの整理が行われている。また、階段は上に乗ることで自動的に昇降するようになったため、前作の「かいだん」コマンドは廃止された。城や町などに置かれた店は、武具を買える武器と防具の店、使用する道具を買える道具屋、HP・MPを全回復する宿屋、新しく登場した教会の4つが存在する。前作に登場した聖水屋は道具屋で聖水が販売され、鍵屋は鍵が何度でも使えるようになったため、それぞれ廃止されている。教会では、寄付金を払うことにより、死んだキャラクターの蘇生、毒の治療、呪いの解除が可能である。また、本作限りの店として福引所が用意されている。「ふくびきけん」1枚につき1回福引(スロットマシン形式)に挑戦でき、絵柄が揃えばアイテムが手に入る。「ふくびきけん」は主に、道具屋で買い物をした時に、たまにおまけとしてもらうことができる。本作では移動手段が徒歩(と城へ帰還する呪文やアイテム)だけでなくなり、ほかの移動手段が追加された。シリーズで初めての乗り物として、水上(海・川・湖)を移動することができる船が登場した。フィールド上から主人公たちが乗り込むことによって、水上を移動することができる。ただし浅瀬は通れない。上陸の際は、歩いて通ることのできる地形であればどこにでも上陸できる。地上同様、水上でもモンスターとの戦闘が発生し、水上のみ出現するモンスターもいる。瞬間移動の呪文「ルーラ」や道具「キメラのつばさ」を使ったときは、最後に復活の呪文を聞いた城や町に瞬間移動するようになった。主人公たちと同時に船も移動先の城や町の近くへ移動する。また、旅の扉という青い渦巻状の物体が各地の城・町やほこらなどに用意されており、飛び込むと、遠く離れた場所に一瞬で移動することができる。これを使わないと行くことのできない場所もある。旅の扉の多くは鍵が無いと利用できない。前作同様、フィールド上・ダンジョン内などでランダムエンカウントでモンスターとの戦闘となる。本作ではフィールド画面に戦闘ウィンドウが開くのではなく、背景が黒一色の戦闘専用の画面に移行する形式となっている。コマンド選択時の「コマンド?」のメッセージは削除された。本作ではパーティーを組んでいる主人公一行に対して、敵も徒党を組んで襲い掛かってくる。同じ敵モンスターが複数集まりグループを組んでいる場合もあり、同じモンスターの集団に対しては通常攻撃(たたかう)では通常一体ずつしか攻撃できず、攻撃呪文にはグループ全員や敵全員を攻撃する効果を持つものもある。何匹いるのかはコマンド入力時のメッセージとともにグラフィックでも表示される。前作での主人公と敵とが交互に行動する戦闘システムから、最初に味方全員の行動をコマンド選択で一度に指示し、1ラウンド内に敵・味方各キャラクターが1回ずつ(複数回連続攻撃する敵もいる。味方も装備により2回連続攻撃することも)、各自の素早さにランダム要素を加味して計算された順番で行動するというシステムへと変化した。ただし、戦闘の最初のラウンドでプレイヤー側から一方的に攻撃できる場合(先制攻撃)や、逆に敵から一方的に攻撃を受ける場合(不意打ち)もある。複数のキャラクターが入り乱れるようになったことで戦闘は一気に戦略性が向上し、後のドラゴンクエストシリーズ作品の戦闘システムの基礎を築いた。呪文には、攻撃や回復、状態異常を及ぼすものの他、命中率や防御力などの能力値に影響を与える補助呪文が追加された。また状態異常には、この「死亡」やコマンド入力が行えない「眠り」、呪文が使えない「マホトーン」に加えて、移動画面に戻ったときに歩くごとにHPが減っていく「毒」と、通常攻撃の命中率が低下する「マヌーサ」が新たに追加された。戦闘コマンドには、何もせず身を守ることにより敵からの攻撃のダメージを減少させるコマンド「ぼうぎょ」が追加された。1キャラクターが選べる戦闘コマンドは4つで、ローレシアの王子は「じゅもん」を選択することができない代わりに「にげる」を選択でき、他のメンバーは「にげる」を選択できない。ローレシアの王子が眠ったり死亡したりしていてコマンド入力できない状態の場合は、コマンド入力可能な最前のキャラクターの「ぼうぎょ」コマンドが「にげる」に変わる。プレイヤーキャラクターのHPが0になると死亡扱いとなり、そのキャラクターは一切の行動ができなくなる。全員が死ぬと全滅となり、所持金が半減し、ローレシアの王子のみ生き返り、直前に「復活の呪文」を聞いた場所に戻される。現れた敵をすべて倒すと勝利になり、経験値はとどめを刺したキャラクターと関係なく全員平等に手に入る。ただし死んでいるキャラクターは経験値を得ることはできない。本作ではモンスターが2体以上出現した場合のみ、その匹数により獲得した経験値が割増になるシステムがあり、倒したモンスターの経験値合計×{1+(出現匹数-1)/10}+1(小数点以下切り捨て)が実際の獲得経験値となる。敵の中にはザオリクを唱え、生き返らせるモンスターもいる。本作ではザオリクで生き返ったモンスターを倒すと、その分多くの敵を倒したものとして、戦闘終了後に入る経験値が加算される。途中で逃げたり、味方が「メガンテ」の呪文を使った場合は、一部の敵を倒していても経験値やゴールド(貨幣)は手に入らない。本作からは、戦闘に勝利したときに敵モンスターが一定確率で宝箱を落とすことがあり、中には敵の宝箱からしか手に入らないアイテムもある。前作同様、本作にはセーブ用のメモリが搭載されていないため、ゲームの中断と再開には「ふっかつのじゅもん」(復活の呪文)とよばれるパスワードを利用する。本作では最大52文字と前作の20文字より長いが、パーティーの人数や所持品の数などによってパスワードの長さが異なる可変長方式となっている。パスワード入力画面で流れる楽曲は『Love Song 探して』。前作ではパスワードは「ラダトームの城」1か所でしか聞けなかったが、マップの広くなった本作では複数の場所でパスワードを聞くことができ、ゲームを再開するときの出発地点はそのパスワードを聞いた場所となる。前作で城に帰る呪文・道具だった「ルーラ」「キメラのつばさ」は今作では最後にパスワードを聞いた場所に移動する。前作と同じくパスワードには現在のHPやMPの値が記録されないため、パスワードを入力してゲームを再開した時点でHP・MPは必ず最大値となる。死亡状態でも復活した状態で再開するが、この場合は復活に必要なゴールドが差し引かれた状態のパスワードが発行される(不足の場合はゴールドが0となる)。本作発売後には、語呂合わせによっていきなり高レベルからスタートできるなど、さまざまなパスワードが雑誌などに掲載された。もっとも有名な語呂合わせパスワードである「ゆうていみやおうきむこうほりいゆうじとりやまあきらぺぺぺ…(以降最後まで「ぺ」)」については、元々裏技として仕込まれたものではなく偶然ユーザーによって発見されたものだと堀井雄二が語っている。当初はオープニングのエピソードは絵物語形式で進行する予定だったが、容量の都合により削除され、使用される予定だったドット絵(正確には線を引いて内部を塗りつぶすプログラムとそれを指定するデータにより描画しており、これを担当した専任のプログラマがいた)は取扱説明書に1枚だけ採用されている。次作『ドラゴンクエストIII』から登場するだいおうイカを始めとするイカのモンスターは当初は本作で登場予定であった。これに関する出典はファミリーコンピュータMagazineの『ドラゴンクエストII』の記事にて登場モンスターの一体として写真付きで掲載されている。北米で発売されたNES版"Dragon Warrior II"は、内容は日本版とほぼ同じだが、日本版には無かったプロローグ(ムーンブルク城が襲われるシーン)が追加されている。また、データの保存にバッテリーバックアップ方式が採用され、日本版での教会の十字架が五芒星のマークに、棺桶が幽霊のグラフィックに変更されている。『ドラゴンクエスト』において、アレフガルドを恐怖に陥れた竜王は勇者ロトの血を引く勇者によって倒され、それ以降、世界は平和な時代が続いた。勇者は、ラダトームの姫であったローラとともに新たな地を訪れ、国を築く。国号は妻の名を採って「ローレシア」とされた。その後、国はローレシア、サマルトリア、ムーンブルクという3つの王国に分割され、勇者とローラがもうけた3人の子供とその子孫が各国を治めていった。本作はそれから100年が経ち、平和が破られた後の物語である。ムーンブルク王国の城が邪教の教祖大神官ハーゴンの手先によって滅ぼされ、ムーンブルクから脱出した1人の兵士がローレシアにたどり着く。兵士はハーゴンのことをローレシア王・王子に伝えるとその場で息絶える。サマルトリアやローレシアがハーゴンの手に落ちてしまうのを阻止するため、ロトの末裔であるローレシアの王子(主人公)が、ハーゴン討伐のためローレシアを旅立つ。アレフガルド一国のみが舞台だった前作だが、本作ではそのアレフガルドを含んだ世界すべてが舞台となる。世界地図の北端と南端、東端と西端はそれぞれ繋がっており、例えば世界地図の北西に位置するルプガナから北方へ向かうと南西のベラヌールに、西方へ向かうと北東のローレシア大陸に着く。これは以降のドラゴンクエスト作品すべてについていえることである。物理的なマップの広さは前作の6倍以上となったが、アレフガルドのみにマップ全域を充てていた前作に比べればアレフガルドそのものは縮小され、アレフガルドではラダトーム城、竜王の城、沼地の洞窟、聖なるほこらのみを残し、前作で登場したそれ以外の町・村や洞窟は省略された。物語を進めるうえで特に重要な道具について解説する。この節ではゲーム内で語られる設定を中心に述べる。100年後ということにより、前作の登場人物の子孫が主人公・主要キャラクターとして登場している。( )内の英語表記は北米版での名前(2つ併記してあるものは、左側がNES版、右側がGB版)。前作から100年後という設定を考慮し、キャラクターのコスチュームアレンジが中近世的なものからスチームパンク作品的なものとなった。それぞれの盾、服、頭巾にロトの紋章が施されている。同盟国同士でもあるが、物語開始時点ではプレイヤーキャラクター3人に互いの面識はない。ただし、リメイク版ではサマルトリア王子、ムーンブルク王女が幼少時にローレシア城を訪れていることが明らかになっている。小説やゲームブック、CDシアターでは物語開始時点で3人とも顔見知りである。最高レベルはFC、MSX/MSX2、SFC、GB版での値。携帯電話版では3人とも50に統一されている。解説文中の呪文の詳細はドラゴンクエストシリーズの呪文体系を参照。主人公たちが敵として戦うことになる存在。すぎやまこういちは本作のBGM用として前作でベースにしていたバロック音楽を踏襲しつつ、前作から100年後の未来と言う世界設定に合わせ、ポップス寄りの曲も作曲した。エンディング曲『この道わが旅』は、アニメ『DRAGON QUEST -ダイの大冒険-』およびアーケードゲーム『ドラゴンクエスト モンスターバトルロード』でもエンディング曲として採用された。ゲーム中の名前・パスワード入力時に使用されている楽曲には、牧野アンナが歌う『Love Song 探して』が使用されている。牧野はゲーム中に「アンナ」の名前でゲスト出演しており、話しかけるとBGMが同曲に変化するというサービスがある。リメイク版ではこの演出は無くなっている。この曲もアニメ『DRAGON QUEST -ダイの大冒険-』のBGMで使用されている。 FC版の約一年後に発売されており、内容はFC版とほぼ同じだが、ロムの容量が増えたことでオリジナルアイテムとしてムーンブルクの王女のみが装備できる防具「あぶないみずぎ」のアイテム並びにイベントの追加や、「あくましんかん」4匹などFC版では無かった敵のフォーメーションが登場し、全体的に敵が強く設定されているなどの変更が行われている。音源が異なるため、メロディーラインが全てデューティー比50:50の矩形波になっている他、BGMにアレンジが施されており、特にパスワードを入力する際のBGM『Love Song 探して』はポルタメントを多用し、「歌」を強く意識したアレンジとなっている。ほぼ全曲においてFC版より長2度低く、例えばハ長調の王宮のテーマは変ロ長調になる。コマンド画面でのアイテム表示が、8個一列ではなく4個二列に変更されている。MSX版では、単色スプライトでないと複数個のキャラクターの横並びが困難で、PCGが横8ドット毎に2色までしか表現できないために、スプライトとPCGを組み合わせてキャラクターを表示している。そのためにキャラクターの背景が黒く表示されるが、MSX1でもファミコン版に近い色使いのキャラクターを実現し、主人公3人の行進が可能になった。PCGが横8ドット毎に2色までしか表示できないために敵の色や背景の模様がのFC版と一部異なる、効果音が鳴っている間はBGMのパートが一部欠けるなどの違いもある。「あぶないみずぎ」入手時のイベントで、露出度の高い水着を着たムーンブルクの王女(鳥山明のデザインとは別物)のグラフィックが画面全体に表示される。画面スクロールはPCG8ドット毎。MSX1版はFC版と同程度の速さがある。MSX2版はFC版に忠実なグラフィックを実現している。戦闘突入時のフェードアウトがFC版と違い、MSX版はパレットが固定なので直接に戦闘画面・MSX2版はパレットを暗くしていく(フェードイン・フェードアウト)方式となる。「あぶないみずぎ」のグラフィック表示はカットされているが、台詞など、イベントそのものは同一である。画面のスクロールにおいて、MSX2版の速度はFC版よりも遅い。FC版のストーリーを基に、操作性やグラフィック面など多くの点を改良したリメイク作品。FC版発売から6年後の1993年(平成5年)に第1作『ドラゴンクエスト』と合わせて1本のソフト『ドラゴンクエストI・II』として発売された。町の人の台詞なども一部が変更・追加されたほか、ゲーム中盤でのシナリオの追加も行われた。1999年(平成11年)に発売。SFC版と同様、第1作とセットで1本のソフトとなり、ナンバリングタイトル初の携帯ゲーム機用ソフトでもある。SFC版に準拠した移植だが、GB版ではその場でゲームを中断する「中断の書」機能が追加されている。2005年(平成17年)から配信が開始された携帯電話アプリ。iアプリ(メガアプリ非対応機種)版では容量の問題のために前編アプリと後編アプリに分けられており、それ以外の機種では1つのアプリに全編が収録されている。グラフィックは『スーパーファミコン ドラゴンクエストIII』を、サウンドは『ゲームボーイ ドラゴンクエストI・II』をベースとしたものになっているが、音楽の長さが一部短縮されている(FC版相当)ものもある。GB版同様、「中断の書」機能が搭載されている。このほかには、レベルや必要経験値・呪文習得レベルの設定の変更や、攻撃呪文「ギラ」「ベギラマ」の対象範囲の変更、瞬間移動呪文「ルーラ」および瞬間移動アイテム「キメラの翼」の仕様変更(『ドラゴンクエストIII』以降のように行先の選択が可能に)、出現するモンスターの一部変更、「命の紋章」の入手場所の変更、最高レベルが3人とも50までに変更(FC版・SFC版・GB版では、ローレシアの王子が50、サマルトリアの王子が45、ムーンブルクの王女が35)、などが行われている。2011年(平成23年)9月に発売。FC版の第1作・『III』、SFC版の『I・II』・『III』とセットで収録。中断機能が追加されている。2014年6月26日にAndoridおよびiOS向けに配信開始。『I』同様にアプリケーション『ドラゴンクエスト ポータルアプリ』から購入・起動する方式。フィーチャーフォン版をベースに移植。グラフィック、操作方法はスマートフォン版『I』同様。BGMはスマートフォン版『I』、『IV』同様交響組曲版だが、戦闘終了後のBGMは『I』同様途中から続けて流れる。本作は、特にゲーム後半で重要アイテムを持つ人物「ラゴス」の発見が難解とされたこと、序盤から強敵が多い、ダンジョン「ロンダルキアへの洞窟」のトラップの多さ、ルビスのほこらの発見が困難、最終ダンジョンの2階へ行くヒントが無い、最終ボスのシドーが完全回復呪文「ベホマ」を使用する(リメイク版は使用しないかわりにHPが多くなっている)ことなどから、「最高難度のドラゴンクエスト」と評されることもある。製作者の中村光一はテレビ番組でのクリエイターインタビューにおいて、ロンダルキアへの洞窟について「(迷路を抜ける古典的なテクニックである)壁を右手伝いで辿って行けば、穴に落ちずに抜けられるように作ってあるので、あんなに反響が多いとは思わなかった」とコメントしていた。さらに、終盤のテストプレイに十分な時間をかけられなかったせいで、「洞窟に挑む際は多分これくらいのレベルだろう」との想定で行われたバランスを読み誤り、高い難易度のまま確定してしまったことも明かしている。本作のゲーム画面の雑誌への掲載が著作権侵害とされた裁判の判決(地裁)と解説が判例百選に掲載されている。中村光一によると、最終的に容量は10バイトほど余ったため、当時の開発用基板についていたLEDランプを順番に点灯させるお遊びが仕込まれている。当然一般ユーザーは発見することができないものだったが、遠藤雅伸はこの仕掛けに気付いたという。†は廃盤。
出典:wikipedia
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