漏話(ろうわ)とは、伝送信号が他の伝送路に漏れることを指し、クロストーク (Crosstalk) や混線(こんせん)とも呼ばれる。通常は伝送回線を伝わる電気信号が電磁的に漏れ他の信号線へ伝わることで発生する。本来の信号波形が伝送路の途中で乱されるため、受信端で正常な信号として受信できない現象である。アナログ式の電話回線の時代には、送話された音声信号がそのまま銅製ケーブルを伝わって長距離を伝送されていたため、途中で平行する同様のケーブルとの間に電磁的な干渉を起こしてしまい、音声信号が他方へ漏れることがあった。これが「漏話」と呼ばれる通信障害であり、21世紀現在では電話回線は主要区間でデジタル式に変わっているため、音声信号での漏話は稀にしか発生しない。一方では、デジタル信号をGHz前後の高周波信号によって長距離伝送する場合が多く、このような伝送路では他者の信号波形による干渉を受けて本来の信号波形が乱されることによる障害が発生することがある。これが現代の一般的な漏話である。電気信号は伝送路を伝わる間に減衰するため、送信端側では大きな電圧であった信号波も受信端近くでは小さな電圧になる。漏話においては、原因側の電圧が大きければそれだけ障害側へ伝わり起電される電圧も大きくなるため、原因側が送信端に近いほど問題は大きくなる。反対に、障害側の電圧が大きければそれだけ原因側から入ってくる電圧の影響は比較的小さくなるので、障害側が送信端に近いほど問題は小さくなる。これらのことから、漏話が起きる場所によって真の障害となるものと実際には障害とはならないものに分かれる。次に示すように遠端漏話では比較的障害の程度は小さく、近端漏話では比較的障害の程度は大きくなる。平行する2本の線を用いた2線式や片側は接地で代用する単線式で電気信号を送る場合に、複数組の信号線を束ねて敷設すると漏話が発生する可能性が高い。微弱な電気信号が流れる信号線が短い距離だけ部分的に接近しても相互の影響は比較的小さいが、平行して長距離に渡り接近すると電磁的な干渉は重積されて大きな影響を受けることになる。これを避けるために、銅線のような伝導体による伝送回線では、ツイスト線やシールド線、同軸ケーブルを用いることが多い。光ケーブルでは基本的に相互の干渉は生じないが、平行する光ファイバーで被覆内側のクラッド同士が触れ合うような場合にはファイバーの形式によっては漏話が起きる可能性がある。
出典:wikipedia
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