『太平記』(たいへいき)は、NHKで1991年に放送された第29作目の大河ドラマである。放送期間は1991年1月6日 - 12月8日で、全49回。鎌倉時代末期から南北朝時代の動乱期を、室町幕府初代将軍・足利尊氏を主人公に描いた物語。原作は1950年代末から執筆された、吉川英治晩年の作品である『私本太平記』。吉川作品の大河ドラマ化は、1965年(昭和40年)の『太閤記』、1972年(昭和47年)の『新・平家物語』以来で、通算3度目となる。主役の真田広之は、1987年(昭和62年)の『独眼竜政宗』以来4年ぶりの大河ドラマ出演で、2度目の出演にして主役に抜擢された。脚本は池端俊策と仲倉重郎(後半の一部)が担当しており、共に大河ドラマ初執筆。また番組の終了後に、各回にちなんだ名所旧跡を紹介するコーナー「太平記のふるさと」が設けられた。このコーナーは翌年以降の大河ドラマでも継承され、現在の「◯◯紀行」(「紀行」コーナー)として定着することになる。原作をもとに、足利尊氏の挙兵から鎌倉幕府滅亡、建武の新政、南北朝動乱を経て尊氏の死までを描く。NHK大河ドラマでは初めて南北朝動乱を本格的に取り上げた作品であるが、全49回のうち中盤の山場となる鎌倉陥落の第22回までが鎌倉時代、南北朝成立の第38回までが建武新政期となる配分で、南北朝時代が描かれたのは最後半の10数回程度であった。群馬県太田市には武家屋敷のオープンセットが作られ、足利、新田、楠木館のシーンが撮影された。また、栃木県足利市には鎌倉や京都の町並みを再現したオープンセットが作られ、中盤の山場となる第22話「鎌倉炎上」の撮影にも使用された。本作のために撮影された「火を噴く大道芸人」や「炎上する門」などのシーンは、その後の大河ドラマにも流用されている。本作の特徴の一つとして、病死する登場人物(足利貞氏、後醍醐天皇、清子、尊氏ら)の最期を直接描くシーンが皆無という点がある。病死の場合、息絶える瞬間を映す事が無く全てナレーションによる説明に留まっている。一方、討死、殺害、自害するシーンは数多くあったが、中には、千種忠顕のようにいつの間にか退場(史実では湊川の戦い後の京都攻防戦で討死)という人物もあった。また、大河ドラマに登場する皇族や公家の言葉遣いは、1988年の『武田信玄』(信玄の正室三条の方とその侍女八重)以降、部分的・断片的に御所言葉が採用されることがあったが、歴代の大河ドラマの中でも皇族や公家が多く登場する本作では御所言葉ではなく標準語に近い言葉を話し、物腰や語尾等で武士や庶民との違いを描いていた。御所言葉は、1998年の『徳川慶喜』以降大河ドラマに定着した。プロデューサーのインタビュー記事によると、局内でも時期尚早であるとの意見があったものの、機が熟して取り上げられる時期が来るものでもないだろうとの判断から、本格時代劇として制作されるに至ったとのことである。その後も、この時期に関する大河ドラマは本作以外に存在しない。平均視聴率は26.0%、最高視聴率は34.6%(関東地区・ビデオリサーチ調べ)。2008年に完全版DVDが発売された。大河ドラマのテーマ曲をまとめた音源はそれまでにも発売されてはいたが、1本の単独ドラマの音楽集で、しかも劇中曲を含めたCDの発売は本作が初めてである。劇中曲はドラマで用いた音源をそのまま使っているのではなく、音楽を担当した三枝成彰がドラマ前半で作成した主要な曲を自身の手で組曲風に再構成した上で、オーケストラアレンジされたものが収録されている。演奏はNHK交響楽団ではなく大友直人指揮の東京交響楽団によるもので、テーマ曲の方も同楽団演奏のものが収録されている。脚本を担当した池端俊策がCDの解説文を書いている。NHKエンタープライズより1992年1月31日に発売された。機種はPCエンジン。なお、前年にインテックより同機種で「太平記」が発売されている関係上、「NHK大河ドラマ 太平記」と言うタイトルになっている。内容はオーソドックスな戦略シミュレーションゲームで、シナリオ1「鎌倉幕府の滅亡」をクリアするとシナリオ2「南北朝の大乱」がプレイ可能になるがシナリオ1でプレイヤーは倒幕軍を、シナリオ2では南朝を操作するため両方のシナリオに連続性は無い。2人同時プレイモードでは、プレイヤー2がそれぞれ北条軍・北朝を担当する。セガ(後のセガゲームス)より1991年12月13日に発売された。
出典:wikipedia
LINEスタンプ制作に興味がある場合は、
下記よりスタンプファクトリーのホームページをご覧ください。